無頓着な彼は。

はぴたん

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ガチャッ

開けると玄関に靴がある。

え、てことはもしかして龍ってひとがいるってこと?

どうせいつか会うんだ。
それならやっぱりなかよくなっておきたい。

気を取り直して靴を脱いで進んでいく。

真っ直ぐ伸びた廊下を進むとドアがある。

意を決してドアを開けると、
2人で過ごすには十分なリビングが広がっている。

小さめだがキッチンもあり、これまた小さめだがテレビもある。
その前にはローテーブル、ソファと必要最低限の家具が備え付けられているみたいだ。

流れるように見ていると、ソファになにやら赤い影が。

よく見るとあれは髪の毛?

近づくと、ソファに入りきれてない190近そうな男が寝ている。

短い赤髪に耳にはたくさんのピアス。
眉間にはシワがよっている、悪夢でも見ているのだろうか。
険しい顔をしているが、長く量の多いまつ毛とすっと通った鼻で綺麗な顔をしているのがわかる。

見すぎたせいか、いっそう眉間のシワが濃くなったとおもったら目をぱちぱちさせながら少しずつ開いた。

怖そうな見た目なのに、その仕草が可愛くて思わずふっと笑ってしまった。

「あ゙ぁ??ふぁ。お前誰だよ。」

まだ眠いのかあくびを噛み締めながら聞いてきた。

やっぱり可愛い。

「ごめんね、起こしちゃったみたいで。
俺はこの部屋で一緒に暮らすことになった春白恭です。
君は龍、くん?教室にいなかったけど、ずっとここで寝てたの?」

「そうだけど。お前見ない顔だな。」

「あ、うん。外部生なんだ。
幼なじみと2人で入学したんだ。
そうだ!部屋2部屋あるんでしょ?どっちか決めた?」

「ああ。そこの部屋に荷物入れたから、お前あそこ使えよ。」

そう投げやりに言う龍くん。そう言えば、下の名前なんだろ。

「わかった。ねえ龍くんって下の名前なんていうの?あと俺のことはお前じゃなくて恭って呼んでよ。」

「、、かなめ。」

「要ね!よろしく!
そうだ、夜ごはん幼なじみの葵と光と食堂で食べようって話してたんだけど要も来ない?」

「光?、、あぁ渡か。まぁ腹減ってるしいくか。」

意外と話してくれる要にほっとしつつ、葵に要も一緒に食べたい事を連絡する。

荷解きしていると、わかったー!と返信が来たので大丈夫だろう。

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