無頓着な彼は。

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葵 side


僕の頭を形のいい白い手でゆっくり撫でるきょうちゃん。
もとい 春白はるしろ恭きょう

僕の幼なじみでずーっと一緒だったきょうちゃん。

きょうちゃんはあんまり自分に興味がないみたいだけど、
さらさらの艶のある黒い髪に、
くっきり二重の大きな瞳、
すっと通った鼻に、
形の良くほんのり赤く色付いた唇、
さらに目元にある泣きぼくろ、
全てが美しくて人を寄せつけるきょうちゃん。

さらに性格も優しくって。

そんなきょうちゃんに物心ついた時から僕はメロメロで。

でもきょうちゃんは女の子とくっつくのを大前提と考えているみたいで、なんとかして男同士の恋愛を意識して貰うためこの学園に一緒に行こうと誘ったんだ。

向かっている学園、白金学園。

山奥にある全寮制男子高。

街に降りるためのバスは1日数本。
しかも早朝と昼間のためほとんど降りることは出来ない。

そんな閉鎖された学校により、男同士の恋愛が結構成り立っていると噂で聞いた。


周りに感化されて早く僕のこと意識してね♡


そう願いを込めてきょうちゃんの肩に頭を乗せ、目的地に着くまで甘えることにした。