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侍女たちの集会
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「さて、今日の議題は」
戸締まりよし、お酒よし、おつまみよし。
侍女たちが夜に集まってお喋りを楽しむ。
月に一度くらいの頻度で続いていた。
「いかにして良縁をモノにするか!」
毎回テーマは同じような気がする。
気のせいだ。
「といってもリーゼは結婚しちゃったし、カトリーヌさんも彼氏が出来てしあわせそうだし」
「それな」
後輩侍女たちが手酌で飲み始める。
「リーゼさんみたいに溺愛にも憧れるけど、カトリーヌさんの彼氏さんってなんか余裕ありそうじゃないですか?
『仕事をしたいなら応援するよ、結婚?いつでもいいよ。カトリーヌのしたいときで』みたいな感じのガツガツしてないのも優しさって感じで」
「えっ、そうなの?」
「いや、全部想像だけど」
「でも確かにカトリーヌさんって、前より余裕がある気がする。優しくなったし」
「愛されてるって感じがするし、肌もキレイだし」
ジオスの好感度が高いのは、侍女仲間にハンドクリームが好評だからだ。
「あれホントに良いよね。しかも、カトリーヌさんのために作ったって聞いたの!
魔術師って、そういう器用で細かい作業も得意なら、結婚相手に良くない?お料理とかもしてくれそう」
「洗濯もしてくれたり」
「掃除も!」
「買い物も物質移動で店から送ってくれたら楽だよね」
「というか店に転移してもらったら」
「……転移するくらいなら
夫ひとりで買い物してきて欲しいわね」
「それ、魔術使わなくても普通に夫が行ったら良いよね」
かなり皆お酒が進んで魔術師への期待値が上がっている。
「カトリーヌさん、キレイになったよね。更に。特別なクリームをもらってるのかしら」
「愛されてる自信が漲ってるよね」
「あとちょっと、エロい」
キャー!
と笑いあっていた。
「やっぱり結婚したーい!でも仕事も頑張りたい~。でも、リーゼさんみたいに一目惚れから溺愛もされたい。
仕事を頑張ろうって思えるような、ご褒美的な男性と出会う方法ないのかな。今すぐ結婚したい訳じゃないんだけど……」
「毎日見てると飽きるから、レア度高めのほうが良いよね」
「うーん、王家とか?」
「それは恐れ多いわ」
「じゃあ隣国からのお客様で高位貴族は?」
「それ最高の目の保養じゃないですか」
そんな他愛もない話をしながら夜は更けていく。
戸締まりよし、お酒よし、おつまみよし。
侍女たちが夜に集まってお喋りを楽しむ。
月に一度くらいの頻度で続いていた。
「いかにして良縁をモノにするか!」
毎回テーマは同じような気がする。
気のせいだ。
「といってもリーゼは結婚しちゃったし、カトリーヌさんも彼氏が出来てしあわせそうだし」
「それな」
後輩侍女たちが手酌で飲み始める。
「リーゼさんみたいに溺愛にも憧れるけど、カトリーヌさんの彼氏さんってなんか余裕ありそうじゃないですか?
『仕事をしたいなら応援するよ、結婚?いつでもいいよ。カトリーヌのしたいときで』みたいな感じのガツガツしてないのも優しさって感じで」
「えっ、そうなの?」
「いや、全部想像だけど」
「でも確かにカトリーヌさんって、前より余裕がある気がする。優しくなったし」
「愛されてるって感じがするし、肌もキレイだし」
ジオスの好感度が高いのは、侍女仲間にハンドクリームが好評だからだ。
「あれホントに良いよね。しかも、カトリーヌさんのために作ったって聞いたの!
魔術師って、そういう器用で細かい作業も得意なら、結婚相手に良くない?お料理とかもしてくれそう」
「洗濯もしてくれたり」
「掃除も!」
「買い物も物質移動で店から送ってくれたら楽だよね」
「というか店に転移してもらったら」
「……転移するくらいなら
夫ひとりで買い物してきて欲しいわね」
「それ、魔術使わなくても普通に夫が行ったら良いよね」
かなり皆お酒が進んで魔術師への期待値が上がっている。
「カトリーヌさん、キレイになったよね。更に。特別なクリームをもらってるのかしら」
「愛されてる自信が漲ってるよね」
「あとちょっと、エロい」
キャー!
と笑いあっていた。
「やっぱり結婚したーい!でも仕事も頑張りたい~。でも、リーゼさんみたいに一目惚れから溺愛もされたい。
仕事を頑張ろうって思えるような、ご褒美的な男性と出会う方法ないのかな。今すぐ結婚したい訳じゃないんだけど……」
「毎日見てると飽きるから、レア度高めのほうが良いよね」
「うーん、王家とか?」
「それは恐れ多いわ」
「じゃあ隣国からのお客様で高位貴族は?」
「それ最高の目の保養じゃないですか」
そんな他愛もない話をしながら夜は更けていく。
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