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リナとマリアの出会い
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(ヒューゴの実家の商会で店員のアルバイトをしているリナと客として来たマリアの出会い)
「あら、いらっしゃい、マリアちゃん!」
「こんにちは」
すっかり馴染みとなったヒューゴの姉と挨拶をする。
「いらっしゃいませ」
可愛い小柄な店員さんがいた。
「あ、彼女はリナちゃん。時々手伝ってもらってるの。こちらはマリアちゃん。弟の彼女なの」
「弟、さんって、あの、ヒューゴさん?の彼女さん!?
うわあ、お噂はかねがね」
ペコペコするリナ。
つられてマリアも頭を下げる。
(どんな噂なんだろう)
リナもリナで、
カイさんから友達の名前はヒューゴさんしか聞かないから、きっと親友。親友の彼女さんに失礼があってはカイさんの株を落としてしまうかもしれない……!
お互いに、妙な緊張感が漂っていた。
マリアはマリアで。
かわいいわ、もしかしてヒューゴさんのことが……?
お姉さんたちに聞いてもいいかしら。いや、そんなの彼女として自信がないって言ってるようなものだわ。
でも
気になる。
リナさんも、気にしてる。
どうしたらいいのかしら。
(ちょっとお話したいけど何を話していいのかわからない)
お互いがチラチラ見てるのを、ヒューゴ姉は楽しんでみていた。
「ねえ、リナちゃんもう上がっていいわよ。もうすぐ迎えが来るでしょ。お茶入れるわ!マリアちゃんもどうぞ!」
「は、はい!」
二人とも緊張している。
バックヤードで、お茶を入れた。
「マリアちゃんはパン屋さんで働いているの。リナちゃんはお料理を最近頑張っているのよ。」
リナはマリアの凛とした佇まいとお茶を飲む優雅な仕草に見とれた。
(マリアさん、すごく洗練されているわ。平民じゃないみたい。お肌も髪もつやつやで健康的で。もしかして貴族だったのかな)
マリアもリナの可憐な仕草にはっとしていた。
(なんだかリナさん、つい見てしまうわ。お顔の雰囲気は幼いのに、ほのかな色気というのかしら。ほっておけないような)
お互いに、感じていた
(男の人ってこういう女の人が好きなんじゃない?)
(でもいきなり容姿を褒めるのは失礼かもしれない)
(ど、どうしよう。)
(仲良くしたいのに!)
「なんか二人並ぶと良いわね。」
ヒュー姉2がやってきた。
「やっぱり?そう思う?」
「うん、対照的なメイクをしたくなるわねえ。」
姉2は化粧品、美容グッズ担当です。
「ショーに出て欲しいわね」
「いやでもヒューが許さないでしょ」
「リナちゃんもね。番犬と蛇に睨まれては無理か」
「露出度が高くなければいいんじゃない?こういうのはどう?」
二人で内緒話をしている。
紙にデッサンを書いて、電卓を叩いている。
それ、もう、内緒話違いますね。会議です。
「リナさんも恋人がいらっしゃるんですか?」
「ええ、その、恋人というか、はい。」
赤くなるリナが可愛くて、もっと聞き出したくなった。
「どんな方なんですか?」
「素敵な人です!」
か、かわいい。
「騎士で、優しくて、強くてかっこいいんです!」
「わ か る」
「騎士といえば大柄で力で相手を倒す方々が多いんですが、私の好きな人はそうじゃなくて、ヒューッてシュッてしてザッなんです!」
「私の好きな騎士さまも、ヒューッてザンッてドーン!なんです!」
「かっこいいですよねー!訓練のときはクールなんです!でも普段は違うので、ギャップがたまりません!」
手を握りあっている。
「可愛い女子が可愛い会話をしている。お店開いてよかった……!ああ、次はカフェ開きたい!」
「お母様!また商売拡げる気ですかーーー!?」
「リナー、迎えに、」
リナの後ろから抱きついたのは、
「え?」
「え?なんで?」
「カイさん!」
リナが腕を抱き締めて、後ろに首を伸ばしてカイの頬にキスをする。
「ま、待ってリナ、
マリア嬢、これは、その、ちゃうねん、いや、」
「カイさん、リナちゃんの彼氏がカイさんだったんですか」
「あの、さっきのはヒューゴに黙っててください」
「さっきの、とは」
「さっきの、俺の態度です」
「何のことでしょうか」
「ちょっとデレデレしてた、というか」
「ちょっと?」
「かなり、ものすごく」
「ですね」
「うう、君案外、ええ性格してるやん」
「ありがとうございます」
にっこりと優雅に微笑むマリア。
「改めて、リナは俺の嫁でして。仲良くしてくれたら嬉しいです。よろしく。
ただし、
男同士は色々あるので、ヒューゴには黙っててください。お願いします」
「嫁」
マリアが、ぽかんとする。
「はい。」
「そうなんです」
リナが頬を染める。
「よ、め。
人妻、リナさん、だから可愛いのに色っぽいんですね!
ちょっと、詳しく聞きたいことが!」
「マリアさん、やめてやめて。勢いこわいって」
「私もマリアちゃんともっとお話したいんだけど、ダメ?」
リナの上目遣いに弱いとわかっていて、わざと。
「おまえ、それ絶対わかってやってるだろ、仕方ないな。
一時間ほど飲んでくるから、どっかで飯食ってくれば。」
「ありがとう!愛してる!」
「すごいわ!完全にあのドSを操ってるわね」
ヒュー姉が感心している。
「ん?マリアちゃんどうしたの」
「メモとってます。後学のために」
ーーーーーー
「いや~、でもカイくんも少し束縛落ち着いたのかな?リナちゃんに行っておいでって意外だったな」
ヒューゴ兄がお茶を貰いに来ました。
「いやいや、迎えに来る時点で束縛でしょ」
姉たちはブンブン手を振って否定する。
「尾行してどこの店入るか見届けてから、同じ店か近くで酒をのんで時間潰すつもりよ。男が近づかないように」
「それ仕事とやってること同じじゃない」
「なんなら、ヒューゴも連れていったりしてね」
「やだ、まさかそこまで過保護なわけ」
ありうるわ。
「まあ、世間知らずのあの二人なら心配なのわかるけど」
「あの二人?大丈夫よ。世間知らずっていっても弱いわけじゃないわ。
貴族の女と娼婦なんて、女の戦場じゃない。そこらの男より肝が据わってるわよ」
「あら、いらっしゃい、マリアちゃん!」
「こんにちは」
すっかり馴染みとなったヒューゴの姉と挨拶をする。
「いらっしゃいませ」
可愛い小柄な店員さんがいた。
「あ、彼女はリナちゃん。時々手伝ってもらってるの。こちらはマリアちゃん。弟の彼女なの」
「弟、さんって、あの、ヒューゴさん?の彼女さん!?
うわあ、お噂はかねがね」
ペコペコするリナ。
つられてマリアも頭を下げる。
(どんな噂なんだろう)
リナもリナで、
カイさんから友達の名前はヒューゴさんしか聞かないから、きっと親友。親友の彼女さんに失礼があってはカイさんの株を落としてしまうかもしれない……!
お互いに、妙な緊張感が漂っていた。
マリアはマリアで。
かわいいわ、もしかしてヒューゴさんのことが……?
お姉さんたちに聞いてもいいかしら。いや、そんなの彼女として自信がないって言ってるようなものだわ。
でも
気になる。
リナさんも、気にしてる。
どうしたらいいのかしら。
(ちょっとお話したいけど何を話していいのかわからない)
お互いがチラチラ見てるのを、ヒューゴ姉は楽しんでみていた。
「ねえ、リナちゃんもう上がっていいわよ。もうすぐ迎えが来るでしょ。お茶入れるわ!マリアちゃんもどうぞ!」
「は、はい!」
二人とも緊張している。
バックヤードで、お茶を入れた。
「マリアちゃんはパン屋さんで働いているの。リナちゃんはお料理を最近頑張っているのよ。」
リナはマリアの凛とした佇まいとお茶を飲む優雅な仕草に見とれた。
(マリアさん、すごく洗練されているわ。平民じゃないみたい。お肌も髪もつやつやで健康的で。もしかして貴族だったのかな)
マリアもリナの可憐な仕草にはっとしていた。
(なんだかリナさん、つい見てしまうわ。お顔の雰囲気は幼いのに、ほのかな色気というのかしら。ほっておけないような)
お互いに、感じていた
(男の人ってこういう女の人が好きなんじゃない?)
(でもいきなり容姿を褒めるのは失礼かもしれない)
(ど、どうしよう。)
(仲良くしたいのに!)
「なんか二人並ぶと良いわね。」
ヒュー姉2がやってきた。
「やっぱり?そう思う?」
「うん、対照的なメイクをしたくなるわねえ。」
姉2は化粧品、美容グッズ担当です。
「ショーに出て欲しいわね」
「いやでもヒューが許さないでしょ」
「リナちゃんもね。番犬と蛇に睨まれては無理か」
「露出度が高くなければいいんじゃない?こういうのはどう?」
二人で内緒話をしている。
紙にデッサンを書いて、電卓を叩いている。
それ、もう、内緒話違いますね。会議です。
「リナさんも恋人がいらっしゃるんですか?」
「ええ、その、恋人というか、はい。」
赤くなるリナが可愛くて、もっと聞き出したくなった。
「どんな方なんですか?」
「素敵な人です!」
か、かわいい。
「騎士で、優しくて、強くてかっこいいんです!」
「わ か る」
「騎士といえば大柄で力で相手を倒す方々が多いんですが、私の好きな人はそうじゃなくて、ヒューッてシュッてしてザッなんです!」
「私の好きな騎士さまも、ヒューッてザンッてドーン!なんです!」
「かっこいいですよねー!訓練のときはクールなんです!でも普段は違うので、ギャップがたまりません!」
手を握りあっている。
「可愛い女子が可愛い会話をしている。お店開いてよかった……!ああ、次はカフェ開きたい!」
「お母様!また商売拡げる気ですかーーー!?」
「リナー、迎えに、」
リナの後ろから抱きついたのは、
「え?」
「え?なんで?」
「カイさん!」
リナが腕を抱き締めて、後ろに首を伸ばしてカイの頬にキスをする。
「ま、待ってリナ、
マリア嬢、これは、その、ちゃうねん、いや、」
「カイさん、リナちゃんの彼氏がカイさんだったんですか」
「あの、さっきのはヒューゴに黙っててください」
「さっきの、とは」
「さっきの、俺の態度です」
「何のことでしょうか」
「ちょっとデレデレしてた、というか」
「ちょっと?」
「かなり、ものすごく」
「ですね」
「うう、君案外、ええ性格してるやん」
「ありがとうございます」
にっこりと優雅に微笑むマリア。
「改めて、リナは俺の嫁でして。仲良くしてくれたら嬉しいです。よろしく。
ただし、
男同士は色々あるので、ヒューゴには黙っててください。お願いします」
「嫁」
マリアが、ぽかんとする。
「はい。」
「そうなんです」
リナが頬を染める。
「よ、め。
人妻、リナさん、だから可愛いのに色っぽいんですね!
ちょっと、詳しく聞きたいことが!」
「マリアさん、やめてやめて。勢いこわいって」
「私もマリアちゃんともっとお話したいんだけど、ダメ?」
リナの上目遣いに弱いとわかっていて、わざと。
「おまえ、それ絶対わかってやってるだろ、仕方ないな。
一時間ほど飲んでくるから、どっかで飯食ってくれば。」
「ありがとう!愛してる!」
「すごいわ!完全にあのドSを操ってるわね」
ヒュー姉が感心している。
「ん?マリアちゃんどうしたの」
「メモとってます。後学のために」
ーーーーーー
「いや~、でもカイくんも少し束縛落ち着いたのかな?リナちゃんに行っておいでって意外だったな」
ヒューゴ兄がお茶を貰いに来ました。
「いやいや、迎えに来る時点で束縛でしょ」
姉たちはブンブン手を振って否定する。
「尾行してどこの店入るか見届けてから、同じ店か近くで酒をのんで時間潰すつもりよ。男が近づかないように」
「それ仕事とやってること同じじゃない」
「なんなら、ヒューゴも連れていったりしてね」
「やだ、まさかそこまで過保護なわけ」
ありうるわ。
「まあ、世間知らずのあの二人なら心配なのわかるけど」
「あの二人?大丈夫よ。世間知らずっていっても弱いわけじゃないわ。
貴族の女と娼婦なんて、女の戦場じゃない。そこらの男より肝が据わってるわよ」
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