上 下
4 / 6

しおりを挟む



目を覚ますと、自分の部屋で、ベッドに寝かされていた。

「リリアーヌ!気付いた?」

レーニエの声に視線を向けると、ベッド脇に彼が居て、
心配そうな、そして辛そうな顔でわたしを覗き込んでいた。
そんな顔、二度とさせたくなかったのに…

わたしは思い出し、「はっ」と息を飲んだ。

「思い出した?君は、僕を庇って…」

レーニエの声が震え、彼は綺麗なその青い瞳から、涙を零した。

「リリアーヌ、すまない、君をこんな目に遭わせて…!」

わたしはそれで悟った。
わたしは、前の時のレーニエの様に、魔毒を受けてしまったのだろう。
酷く体が熱く、そして左目の周囲と、左腕が痛む…
前の時の彼も、こんな思いをしていたのだと思うと、わたしの心は凪いだ。

「鏡を…」

わたしが手を伸ばすと、彼は戸惑った。

「今は、見ない方がいい…父が、治癒師を探しているんだ、だから…」
「いいの、魔毒は、治癒師では治らないわ…」

わたしが言うと、彼は目を見開き、息を飲んだ。
レーニエに鏡を渡され、わたしは顔の包帯を外した。
わたしの左目の辺り頬に掛けて、黒ずんだ紫色に変色し、ぼこぼことしていた。
とても、正気でいられないだろう、醜さだ。
そして、目は深紅に変っている。
前の時の彼と同じだ…
わたしがそれを眺めていると、レーニエがわたしの手から、手鏡をそっと抜き取った。

「リリアーヌ、本当に、ごめん、僕の所為で…!」

絞り出される声には、後悔が滲んでいた。
わたしには、その気持ちが良く分かった。
わたしは落ち着き、それを否定した。

「レーニエ様の所為ではありません、どうか、お気になさらないで下さい」

「そんな訳には!僕の所為だよ!」

レーニエは強く言う。
こんな風に声を荒げた彼は初めてだった。

「君は従者に、『見世物は危ない』と言ってくれていたのだろう?
それなのに、僕はシャーリーを止められなかった…
その上、こんな事になってしまって…!僕は自分が許せない!」

彼は俯き、体を震わせる…
それは、まるで、前の時の自分を見ている様だった。

「レーニエ様、お願いですから、ご自分を責めるのは止めて下さい…
わたしはあなたを庇うつもりは無く、体が勝手に動いてしまったのですから…」

わたしはわたしで、前の時のレーニエと同じ事を言っていた。
もしかしたら、彼も、こんな気持ちだったのだろうか?
少しでも、わたしを思っての言葉であれば、どれだけうれしい事か…
いや、でも、あの時のわたしでは、そんな想いを知れば、余計に申し訳ない気持ちになっただろう…

わたしも、目の前のレーニエには、素っ気無い態度を取る事にした。
なるべく、罪悪感を持って欲しくは無かったのだ。

「そんな事、信じられる筈が無いだろう!」
「それが、真実です…すみませんが、少し眠らせて頂きます…凄く熱くて…」

わたしが目を閉じると、レーニエはわたしの額から布を取り、水で濡らして掛けてくれた。
彼にこんな事をさせてはいけない…
わたしは熱に魘されながら、そんな事をぐるぐると考えていた。
どうしたらいいのか…
彼に罪悪感を持たせずに、自由にしてあげるには…





驚く事に、レーニエはわたしが町で倒れ、ジュレ家に運ばれ、目を覚ますまでの間、ずっと付き添ってくれていたという。
そして、熱が下がり、再び意識を戻した時も、彼は傍に居た。

彼は優しい人だ。
だけど、それではいけない。
罪悪感を持たせず、彼を自由にしてあげなくては…
彼には幸せになって貰いたい___
前の時も、そして今も、その想いは同じだった。

前の時、レーニエは翌日には起き上がっていたが、
わたしの熱が下がり、起き上がれるまでには、5日程掛かった。
レーニエは幾ら断っても、ずっとわたしの傍に付いていてくれた。
だが、彼からは後悔や自責の念を強く感じ、わたしの気持ちを暗くした。
これでは、助けた意味は無い。
いや、少なくとも、彼を孤独からは助ける事が出来た筈だ…
それと、意に染まぬ結婚からも。

5日間、フォレー公爵が何人もの治癒師を呼んでくれたが、痣を消す事は叶わなかった。
わたしは『そうなる結果』を良く知っていたので、驚きも無ければ、失望も無かった。
だが、レーニエは失望し、落胆し、絶望に討ち震え…
その姿を見るのは非常に辛いものがあった。
そして、ここまで彼が絶望する理由を、わたしは直ぐに知る事となった。

6日目、フォレー公爵が見舞いに来て、わたしに言ったのだ。

「レーニエを助けて下さり、リリアーヌ嬢には感謝してもしきれない、ありがとう」

前の時には、あれ程怒鳴り散らし、高圧的であった姿は何処にもなく、
渋い顔をしたフォレー公爵は、十歳は老けて見えた。
そして、渋い顔のまま、それを告げた。

「こうなったからには、レーニエに責任を取らせ、リリアーヌ嬢を貰い受けたい。
だが、レーニエの失態であるからして、家督を継がせる事は出来無い…
ジュレ家を継ぐか、若しくは、家を出て…勿論、援助はさせて貰う、
リリアーヌ嬢を困窮させたりはしない、安心されるが良い…」

「フォレー公爵の御厚意、感謝致します…」

わたしは泣き出しそうに震える胸をなんとか抑え、続けた。

「ですが、このお話はお受けする事は出来ません…」
「こ、断ると言うのか!?レーニエが家督を継がないのが問題かね!?」

失礼な物言いだが、それが気にならない程に、わたしは打ちのめされていた。
わたしは頭を振った。

「レーニエ様にも申しましたが、これは、レーニエ様の責任ではありません。
わたしは、レーニエ様を庇ったのではありません…
実は、わたしは、こうなる事を半ば予知していたのです」

わたしが言うと、フォレー公爵は驚いていた。
わたしはこの数日、レーニエを罪悪感や自責の念から解き放つ術を考え続け…そして、みつけていた。
その切っ掛けは、レーニエに話した「悪い夢を見る」という事だった。
あの事を覚えていれば、彼も納得してくれるだろう…

「はっきりとしたものではありません、ぼんやりと夢に見たのです…
何かが、見世物の檻の中で蠢き、それが毒を吐く…
誰かは分かりませんでしたが、その者を庇ってわたしがそれを受ける…
わたしは、二人には内緒で、その『誰か』を助ける為に、そこへ行ったのです。
それがただ、レーニエ様だっただけの事…」

フォレー公爵は呆気に取られていた。
わたしは厳粛に続けた。

「これは、神の啓示だったのではないかと…
わたしには人を救う使命があると、道を示されたように思えます。
これより、わたしは魔法学園へ行く事は止め、修道院へ向かいます。
そして、神に仕える者となります。
全ては神の導き___どうか、御理解下さいませ」

「そ、それは、真に…素晴らしい事で…」

「こうして、自分の使命を知る切っ掛けとなったレーニエ様には、
感謝致しております。
どうか、フォレー公爵、レーニエ様を処分なさらないで下さい、
良きご令嬢をお迎えし、公爵家を継がれますよう、望みます___」

「ああ、それは勿論だ!そなたが言うのなら、そうさせて頂こう!」

予想外の事に、フォレー公爵は困惑していたが、それが齎す利にも気付いたのだろう、喜んでいた。
やはり、フォレー公爵はレーニエに家督を継がせたかったのだ。
わたしが足枷だったのだ。

フォレー公爵が部屋を出てから、数分もしない内に、レーニエが部屋に飛び込んで来た。

「リリアーヌ!修道女になるなんて…!君は、何故、そんな事を言ったんだ!」

レーニエは酷く狼狽し、そして、半ば怒ってもいた。

「レーニエ様、少し前にお話しましたでしょう?悪夢の話です。
あれが予知夢となったのです、これは神の啓示ですわ。
わたしは、神の道に入ります、それが、神の与えて下さった、
わたしの生きる道なのです」

「父は騙せたかもしれないが、僕は無理だよ、リリアーヌ。
君は数日前、そんな事は言っていなかった、体が動いたのだと言っただろう?
その『何者か』を助けに来ていたなら、君が故意に動いたという事だ。
そして、恐らく君は、その『何者か』が僕だと、分かっていたんだ…
そうでなければ、幾らなんでも、君では助けられないよ…」

彼は目を伏せ、金色の髪を振った。
どんな時でも、レーニエの頭は冷静に働くらしい。
だが、わたしはそれを認める気は無かった。

「わたしは夢を見ました、だから、従者に忠告出来たのです。
勿論、予知だとは思いませんでした、その為、強く言う事が出来ず、
申し訳ありません…」

「リリアーヌ、芝居は止めてくれないか、君の考えは分かっているつもりだ。
君は、僕の為に自分を犠牲にしようとしている…
それとも、そんなに、僕との結婚が嫌なのか?」

レーニエの辛そうな表情に、わたしの胸は痛んだ。

「あなたの為の自己犠牲だなんて、そんな事、思わないで下さい。
わたしは、あなたにも喜んで頂きたいのです、わたしは神の御意思に従い、
無事にその役目を果たしたのですから…
それに、あなたとの結婚は…そう、わたしには、魅力的ではありません」

わたしが言うと、彼は鋭く息を飲んだ。

「あなたと結婚したら、一生、あなたはわたしに罪悪感を抱き、
わたしの隣で、その様な顔をしているのでしょう…」

そんなのは耐えられない。
そう強く思う一方、わたしは前の時にレーニエがわたしに言った言葉を、
思い出していた。

『償いで結婚?僕も落ちぶれたものだね…』
『リリアーヌ、君は気付いていないのかもしれないけど、それは酷い侮辱だよ』

『償いで傍に居られるのは、僕も辛い…』
『そんな顔をして傍に居られるのも…見たくないんだ』

ああ…同じだわ。
きっと、彼も同じ気持ちでいたんだわ…

彼は、もしかしたら、わたしを嫌っていたのでは無いのかもしれない。
ただ、そんな顔をして欲しくなかったのだ。
負い目を持たせ、縛りたくない。
折角、助けたのだから、幸せになって欲しいと…

今のわたしには良く分かった。

わたしたちは、決して結ばれない。
結ばれてはいけない、お互いが不幸になるだけだ…

だから、わたしは、目の前のレーニエに笑顔を見せた。
前の時、彼が出来無かった事を、わたしは目の前の彼にしてあげよう…

「今、わたしの心は晴れ晴れとしているのです。
どうかレーニエ様、お悔やみにならず、しっかりとご自身の務めを果たし、
幸せになられて下さい。わたしもわたしの道で、幸せになります___」

レーニエは僅かに顔を顰めた。

「君は、変ってしまったね…」

ええ…
あなたの為に、強くならなければいけないの…
そういえば、わたしも、前の時、彼を『変った』と思った…
どれ程の思いを抱え、そう見せていたのだろうか…

わたしは微笑む、彼の為に…

「僕は、君の為に、何か出来無いだろうか…」

「幸せになって下さい、わたしが望むのは、それだけです」

レーニエは力無く頷き、「努力するよ」と呟くと、部屋を出て行った。
わたしの顔を見る事は無かった。

わたしは安堵の息を吐いた。

これでいい…

彼は、わたしの事を忘れない限り、幸せになれないだろう…
わたしが幸せにならない限り、ずっと、罪悪感に苛まれ続けるのだ。
前の時のわたしと同じ。
そして、厳しい現実を叩きつけられた時、彼の心も砕けてしまう。
わたしの様にしてはいけない…

レーニエ様には、幸せになって貰いたい…


わたしは両親に、修道院に入り、神に仕える道を選ぶと話した。
両親は戸惑いながらも、「それが最善だ」と喜んだ。
シャーリーは無邪気に、
「そんな顔じゃ、結婚も出来無いもの!仕方ないわ!」と言った。


わたしは魔法学園への入学を取り止め、早急に修道院へ入る手続きをした。
両親がアイマスク…仮面と腕を隠すアームカバーを用意してくれた。
仮面は、左目辺りから、頬に掛けて隠れる様になっていて、
前の時のレーニエが着けていた物を思い出した。
レーニエは黒い仮面だったが、わたしの物は白く、そしてユリの花の模様が
全体に刻まれていて、とても上品でお洒落だった。

「とても素敵だわ…ありがとうございます」
「ええ…リリアーヌ、頑張ってね」
「連絡はするんだぞ」

わたしはそれを着け、夏が終わるのを待たずに旅立った。
馬車が町を出る手前で、わたしは白い馬を見た。
白い馬に乗る人は、金色の髪、青い瞳…レーニエだ。

小高い丘の上、彼は、ただ、じっと、こっちを見ていた。
わたしはただ、それを眺めていた。

笑って手を振るべきだったのかもしれない。
だけど、もう会えないと思うと、その姿を目に焼きつけておきたかった。


あなたが好きでした

心から愛していました

幼い恋かもしれないけれど、わたしの胸は、あなたで埋め尽くされていた

決して、結ばれない運命だけど、それでも、愛しています

わたしは、いつまでも、あなただけを…


馬車が町を出て、わたしは仮面を外し、泣いた。
これまで我慢してきたものが、溢れ出した。

わたしは泣き続け


そして、再び仮面を着けた。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

二度目の結婚は、白いままでは

有沢真尋
恋愛
 望まぬ結婚を強いられ、はるか年上の男性に嫁いだシルヴィアナ。  未亡人になってからは、これ幸いとばかりに隠遁生活を送っていたが、思いがけない縁談が舞い込む。  どうせ碌でもない相手に違いないと諦めて向かった先で待っていたのは、十歳も年下の青年で「ずっとあなたが好きだった」と熱烈に告白をしてきた。 「十年の結婚生活を送っていても、子どもができなかった私でも?」  それが実は白い結婚だったと告げられぬまま、シルヴィアナは青年を試すようなことを言ってしまう。 ※妊娠・出産に関わる表現があります。 ※表紙はかんたん表紙メーカーさま 【他サイトにも公開あり】

初恋をこじらせたやさぐれメイドは、振られたはずの騎士さまに求婚されました。

石河 翠
恋愛
騎士団の寮でメイドとして働いている主人公。彼女にちょっかいをかけてくる騎士がいるものの、彼女は彼をあっさりといなしていた。それというのも、彼女は5年前に彼に振られてしまっていたからだ。ところが、彼女を振ったはずの騎士から突然求婚されてしまう。しかも彼は、「振ったつもりはなかった」のだと言い始めて……。 色気たっぷりのイケメンのくせに、大事な部分がポンコツなダメンズ騎士と、初恋をこじらせたあげくやさぐれてしまったメイドの恋物語。 *この作品のヒーローはダメンズ、ヒロインはダメンズ好きです。苦手な方はご注意ください この作品は、小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。

好きな人と友人が付き合い始め、しかも嫌われたのですが

月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ナターシャは以前から恋の相談をしていた友人が、自分の想い人ディーンと秘かに付き合うようになっていてショックを受ける。しかし諦めて二人の恋を応援しようと決める。だがディーンから「二度と僕達に話しかけないでくれ」とまで言われ、嫌われていたことにまたまたショック。どうしてこんなに嫌われてしまったのか?卒業パーティーのパートナーも決まっていないし、どうしたらいいの?

ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~

柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。 その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!  この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!? ※シリアス展開もわりとあります。

【完結】溺愛婚約者の裏の顔 ~そろそろ婚約破棄してくれませんか~

瀬里
恋愛
(なろうの異世界恋愛ジャンルで日刊7位頂きました)  ニナには、幼い頃からの婚約者がいる。  3歳年下のティーノ様だ。  本人に「お前が行き遅れになった頃に終わりだ」と宣言されるような、典型的な「婚約破棄前提の格差婚約」だ。  行き遅れになる前に何とか婚約破棄できないかと頑張ってはみるが、うまくいかず、最近ではもうそれもいいか、と半ばあきらめている。  なぜなら、現在16歳のティーノ様は、匂いたつような色香と初々しさとを併せ持つ、美青年へと成長してしまったのだ。おまけに人前では、誰もがうらやむような溺愛ぶりだ。それが偽物だったとしても、こんな風に夢を見させてもらえる体験なんて、そうそうできやしない。  もちろん人前でだけで、裏ではひどいものだけど。  そんな中、第三王女殿下が、ティーノ様をお気に召したらしいという噂が飛び込んできて、あきらめかけていた婚約破棄がかなうかもしれないと、ニナは行動を起こすことにするのだが――。  全7話の短編です 完結確約です。

五歳の時から、側にいた

田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。 それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。 グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。 前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。

王太子殿下が好きすぎてつきまとっていたら嫌われてしまったようなので、聖女もいることだし悪役令嬢の私は退散することにしました。

みゅー
恋愛
 王太子殿下が好きすぎるキャロライン。好きだけど嫌われたくはない。そんな彼女の日課は、王太子殿下を見つめること。  いつも王太子殿下の行く先々に出没して王太子殿下を見つめていたが、ついにそんな生活が終わるときが来る。  聖女が現れたのだ。そして、さらにショックなことに、自分が乙女ゲームの世界に転生していてそこで悪役令嬢だったことを思い出す。  王太子殿下に嫌われたくはないキャロラインは、王太子殿下の前から姿を消すことにした。そんなお話です。  ちょっと切ないお話です。

あなたの側にいられたら、それだけで

椎名さえら
恋愛
目を覚ましたとき、すべての記憶が失われていた。 私の名前は、どうやらアデルと言うらしい。 傍らにいた男性はエリオットと名乗り、甲斐甲斐しく面倒をみてくれる。 彼は一体誰? そして私は……? アデルの記憶が戻るとき、すべての真実がわかる。 _____________________________ 私らしい作品になっているかと思います。 ご都合主義ですが、雰囲気を楽しんでいただければ嬉しいです。 ※私の商業2周年記念にネップリで配布した短編小説になります ※表紙イラストは 由乃嶋 眞亊先生に有償依頼いたしました(投稿の許可を得ています)

処理中です...