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最終話
しおりを挟む「ブランシュ、君も幸せになって良いと思うが?」
「わたしは…」
幸せになれるものなら、なりたい…
だけど、わたしの病痕は、オベールの傷とは違い、醜く、人から忌み嫌われるものだ。
モロー男爵夫人が良い例で、「移る!」「触らないで!」と、
恐れる者が如何に多いか知らされた。
「君の病痕を受け入れられる者となら、君は結婚するか?」
勿論!と、以前のわたしであれば答えただろう。
だけど、今のわたしには、その答えははっきりとしていた。
「いいえ、結婚は、愛した人とします。
それが無理なら、結婚はしません」
オベールは嘆息した。
「君が頑固者だというのを忘れていた。
だが、知っておいてくれ、私は君の病痕など恐れない。
自分の傷を憎んでいる私にとって、君の病痕など可愛いものだと分かっただろう?
もしも、君の愛した者が、君を選ばなかった時には、私を思い出してくれ。
その時には、私と結婚して欲しい」
わたしは思わず、オベールを見返した。
とても信じられず、頭が混乱していた。
「ですが、オベール様は、ジョアンヌ様と結婚なさるのですよね?」
オベールは思い出したのか、「ああ、その事なら、破談になった」と
あっさりと言って退けた。
「破談!?どうなさったのですか!?」
「婚約もしていないのだから、驚く事でもない。
お互い、自分に合う相手ではないと判断しただけだ」
「それでは、自棄になって、わたしに結婚を…?」
わたしが聞くと、オベールは嫌そうな顔をした。
「自棄で結婚を申し込む訳がないだろう、全く、君は世間知らずだな」
オベールは深く息を吐き、そして、口調を和らげた。
「白状すると、扉を隔てて君と会っていた頃から、私は君に惹かれていた。
君は何処か世間知らずに思えたが、感じが良く、素直で優しく、可愛らしい…
姿を見られる心配が無かった事で、私は全ての枷から解かれ、ただの男になる事が出来た。
君と会う、僅かな時間、それは十年間で初めて感じた幸せだった」
わたしも同じだ…
姿を見られる心配が無かったから、普通の女性の様に振る舞えた。
それが、どれだけうれしかったか…
わたしは頷いていた。
「だが、君がこちらに来て、私は現実に引き戻された。
君は若くて可愛らしく…想像していた以上に美人で…
私は到底、君には相応しくなかった。
君を諦めるべきだと、幾度となく思ったが、無理だった___
君が危ないと知れば、馬を飛ばし、火の中に飛び込む事も厭わない…」
そう、彼は、助けに来てくれた。
身の危険を顧みずに…
「君の病痕をずっと見たいと思っていた」
オベールの大きな手が、わたしの右頬に触れ、わたしはビクリとした。
「引け目に感じる事は無いと、言ってやりたかった」
優しく頬を撫でられ、わたしは反射的に目を閉じていた。
柔らかいものが、頬に押し付けられ、そして、首を辿る…
首を舐められる感触に、わたしは身を竦めていた。
「オベール様!」
「やはり、私では駄目か?」
わたしは目を開け、至近距離にあるその深い色の瞳を見た。
「いいえ、オベール様こそ、わたしなんかで良いのですか?」
こんなに、醜くても?
オベールが「ふっ」と笑う。
「馬鹿だな、私は君がいいんだ、愛している、ブランシュ___」
熱く口付けられる。
瞬間、それまであった不安や問題は、わたしの中から全て消え去った。
わたしは縋る様に、オベールに身を委ねていた。
◇
夜が明け、明るい陽の下では、魔法は消えてしまう。
目を覚ましたわたしは、隣で寝ているオベールに背を向けた。
脱ぎ捨てた服を求めて、ベッドを下りようとしたが、それよりも早く、
固い腕が腰に回り、引き戻された。
「!!」
「逃げる気か?」
低く掠れた声に耳を擽られ、ビクリとなる。
わたしは背を向けたまま、両手に顔を伏せた。
「昨夜の事は、気の迷いかと…」
「気の迷いで抱かれたというのか?」
声の硬さから、彼の表情が想像出来、わたしは慌てて続けた。
「いえ、わたしではなく、オベール様が後悔なさっているかと…」
オベールは「馬鹿馬鹿しい」と鼻で笑った。
「君は私の告白を聞いた筈だが?」
「ですが、あの時は暗かったですし…」
「朝の光の下でも、気持ちは変わらない。
それ処か、今朝はますます君が美しく、愛おしく見える…」
オベールはわたしの髪を優しく払い、病痕のある頬に熱い唇を落とした。
オベールの気持ちが変わっていない事に安堵し、息を吐いた。
「君の気持ちも分かっているつもりだが、君の声で聞かせて欲しい」
熱い眼差しに、わたしは頬を赤くした。
「病痕を見られたくなかったのは、見られなければ、普通の女性でいられたからです。
オベール様に少しでも良く見られたかったから…」
オベールは満足そうに頷いた。
「オベール様を愛しています」
出会った頃から、惹かれていた。
そして、それはいつの間にか、愛になり…
身を捧げる程に、恋焦がれていた___
「私と結婚してくれるか?」
深い青色の瞳が、強い光りを見せ、わたしは胸を掴まれた。
ドキドキと煩く打つ鼓動を、聞かれてはいないだろうか?
「オベール様が、望んで下さるのでしたら」
「望んでいる、昨夜、それを分からせたつもりでいたが、足りなかったか?」
オベールがニヤリと笑い、覆い被さってくる。
わたしは笑いながら、彼の左目にキスをした。
◇◇
山小屋の前に置き去りにしてきたわたしの荷物は、いつの間にか、
ルグラン伯爵家のわたしが以前使っていた部屋に置かれていた。
オベールが乗って来たという馬も、ルグラン伯爵家の厩舎に戻っていた。
この現象に、わたしとオベールはただ笑みを交わしただけで、
言葉にはしなかった。
そのお陰か、ブラーヴはルグラン伯爵家のテラスで、呑気に昼寝をしている。
モロー男爵夫人の家での事や、ジェルマンに再び命を狙われた事、
そして、これまで言っていなかった、ジェルマンから受けた仕打ち等を話すと、
伯爵とディアーヌは酷く怒り、館に帰って来る様に言ってくれた。
だが、そこでオベールが一歩進み出て、衝撃の発言をした。
「ブランシュに結婚を申し込み、彼女は受けてくれました。
フォーレ卿の事が片付いた折には、ブランシュとの結婚をお許し下さい」
わたしは歓迎されないのではないかと恐々とし、固唾を飲んだ。
さぞ、青い顔をしていただろう。
だが、伯爵とディアーヌは驚きこそしたが、喜んでくれた。
「ああ、勿論、許可するとも!そうか、良かった、私はこうなると思っていたよ。
そうと決まれば、さっさとフォーレ卿を片付けるぞ、オベール!」
伯爵はオベールに発破を掛け、早速打ち合わせを始めた。
ディアーヌは「二人に任せておきましょう」と、わたしを書斎から連れ出した。
廊下に出たディアーヌは、その瞳を少女の様に輝かせ、高らかに言った。
「さぁ、私たちは結婚式の準備を始めましょう!
まずは、そうね、仕立て屋を呼んで、結婚式用のドレスを作らせましょう!
ふわふわとした、夢の様な純白のドレスにしましょうね、ブランシュ!」
はしゃいでいるディアーヌに水を差す様で気が引け、わたしはおずおずと申し出た。
「ですが、わたしは二度目ですし…」
「あら、白い結婚だったのでしょう?それなら、結婚は無効よ!」
「病痕もありますので…」
「そうね、なるべく自然に隠れるものを考えましょう。
顔には仮面を着けても良いんじゃないかしら、お洒落じゃない?
オベールと色違いにする?」
ディアーヌはいとも簡単に解決してしまった。
だが、わたしにはまだ、懸念している事があった。
「本当に、オベール様の相手がわたしで良いのでしょうか…
醜い者を妻にしたと、オベール様や、伯爵、ディアーヌ様が笑い者になるのではないかと…」
結婚式でわたしを見た者たちは、一体、何と言うだろう?
わたしの様な者しか、結婚相手が捕まらなかったのかと憐れまれるだろうか…
傷の舐め合いと言われるかもしれない…
「笑い者にする様な者たちなら、相手にする必要はありませんよ。
これまでも、オベールを悪く言う者は沢山いましたけどね、
私とアベルはオベールを誇りに思っていますから、何を言われても平気だったわ。
あなたもオベールが選んだ女性なのだから、誇りを持って、堂々としていなさい。
大丈夫よ、何があっても、オベールと私たちであなたを護りますからね」
ディアーヌの言葉は心強かった。
だが、わたしは護られたい訳ではない、オベール、伯爵、ディアーヌを護りたいのだ。
大好きな彼等が悪く言われるのは嫌だ___
「わたしも、オベール様、伯爵、ディアーヌ様を護りたいんです。
でも、どうしたら良いか、分からなくて…」
「あら、うれしいわ!それなら、ブランシュ、いつも幸せでいて頂戴。
煩い口を黙らせるのには、それが一番効果的なの!」
ディアーヌが明るい笑みを見せる。
幸せに…
それならば、自信がある。
以前のわたしは独りで、幸せを感じる事は無かった。
だけど、今のわたしには、オベールがいる。
そして、伯爵、ディアーヌ、ブラーヴも…
《愛》がある、それだけで、わたしは強く、そして幸せになれた。
「はい、きっと、そう致します!」
オベールにも、幸せでいて貰える様、努めよう。
誰にも、何も言わせない位、幸せになろう___
◇◇
伯爵とオベールは十日の内に、ジェルマンの件を片付けた。
まずは各所に赴き、死亡届の破棄、それから、結婚の無効を訴え出た。
この時には、わたしの証言も必要となり、一緒に出向いた。
本人が生きているのだから、直ぐに死亡届は破棄された。
死んでいない妻の死亡届を出していた事もあり、ジェルマンを呼び出す事もなく、
わたしの証言のみで、結婚は無効にされた。
それから直ぐに、伯爵とオベールは代理人を引き連れ、ジェルマンの館へ向かった。
ジェルマンがわたしにした事を思えば、わたしは心配で仕方が無かったが、
オベールはどうしても、わたしをジェルマンと会わせたくないと主張して譲らなかった。
その上…
「私は大丈夫だから、君は母と結婚式の準備を進めておいてくれ。
帰ったら直ぐにでも結婚したいんだ」
そんな事を言われ、甘く口付けられると、反対は出来なかった。
「どうか、ご無事で…」
「ああ、行って来る!」
オベールは颯爽と馬に乗り、伯爵と共に館を出て行った。
二人が館を空けている間、ディアーヌが中心となり、忙しく結婚式の準備を進めていた。
ディアーヌは結婚式の準備が殊の外楽しい様で、毎日はつらつとしていた。
わたしはふとした時にも、オベールと伯爵の事が浮かび、心の休まる事が無く、
いつも何処かしら、不安な気持ちでいた。
それを言って、ディアーヌを心配させてもいけないので、話せる相手はブラーヴだけだった。
「ねぇ、ブラーヴ、伯爵とオベール様は、ご無事かしら?」
だが、ブラーヴはいつも寝ていて、全く相手をしてくれ無かった。
それでも、その毛並みを撫でていると、安心出来た。
これまで、ブラーヴは危機を助けてくれたもの。
二人に危険があれば、きっと、知らせてくれるわ…
◇◇
一週間が経った、その日の昼過ぎ、オベールと伯爵が荷馬車を引き連れ戻って来た。
荷馬車の荷は、わたしがジェルマンとの結婚の折に、実家から持たされた家財道具だった。
二人は、わたしの荷物と持参金を取り返してくれたのだ___
オベール、伯爵、代理人でジェルマンの館に押し掛け、これまでの彼の所業を暴いた。
死んでいない妻の死亡届を出し、葬儀を行い、埋葬までしていた事が
世間に明るみになるだけでも痛手だが、ジェルマンは他にも、
言葉巧みで寄付や援助をさせ、豪遊していたので、相当焦った様だ。
悪評が広まればこの地にいる事は出来ない。
一刻も早く、財産を搔き集めて逃げたかったジェルマンは、
メイドにオベールたちを荷物が置かれた部屋に案内させ、その間に逃げる準備を始めた。
だが、ジェルマンの動きは読まれていた。
ジェルマンとクリスティーヌが館を出ようとしていた所を、援助していた者、
寄付をした者たちが詰め掛け、捕らえたのだった。
彼等に情報を流したのは、伯爵が雇った、トーマという情報屋だ。
「フォーレ卿は領地から追放されるだろう。
慈善事業に寄付したつもりが、悪い商売に流れていた事で、随所から怒りを買ったからな。
フォーレ卿には、君と結婚する事を伝えておいた。
今後君に近付くなら、私が相手になるとね」
オベールは不敵な笑みを見せたが、わたしは喜べなかった。
「でも、あなたに何かあってはいけないわ。
今回の事もです、わたしも一緒に行くべきでした…わたし自身の事なのに…」
今回の事で、大切な人を危険に晒すなど生きた心地がしないと、
身に染みて分かった。
「『私たちの事』だ、ブランシュ」
オベールがわたしの手を握り、深い青色の目で見つめ、強く言った。
「私たちは結婚するんだ、いや、その前に愛し合っている。
君の事は、私の事でもある」
「あなたの事は、わたしの事でもある?」
魅力的な響きに、胸がときめいた。
オベールは小さく笑い、「ああ、そうだ」と頷いた。
「君の方はどうだ?結婚式の準備は進んでいるか?
私たちはいつ結婚出来るんだ?」
「ディアーヌ様の計画では、五日後です」
「五日後か、まだ先だな…」
オベールが不貞腐れた様に嘆息する。
まるで子供の様で、わたしは笑ってしまった。
「わたしはここにいますし、あなたもここにいるのですから、
きっと、五日なんて直ぐですわ!」
「そうだな、会えなかった時間を考えれば、今の方がずっといい___」
オベールの手がわたしのフェイスベールの紐を解く。
わたしも彼のアイマスクの紐を解いた。
二人だけの時は、隠す必要はなかった。
その傷も含めて、オベールを愛しているから。
オベールも、病痕のあるわたしを愛してくれている。
オベールの手が、わたしの病痕のある頬を優しく撫でる。
わたしも彼の左目の傷にそっと触れた。
「君を愛している、ブランシュ」
「わたしも、愛しています、オベール」
わたしたちは熱く唇を重ねた___
《完》
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