上 下
29 / 34

29

しおりを挟む


「教室へ行く時間だ、鍵は俺が返しておく」

音楽室を出て、イレールが鍵を返しに行ってくれ、
わたしはそのまま自分の教室へと向かった。

メロディとアランが、あの後どうなったかは気になる処だけど…
昼休憩まで待たなければいけない。

「同じクラスなら良かったのに!」

AクラスとCクラスではかなり距離もある。
いいわ、絶対に、来年はAクラスに返り咲きしてやるんだから!!
強く心に決め、階段を下りていた時だ、肩を強く押され、わたしは大きく態勢を崩した。

「きゃ!!!」

そのまま転落___しそうになったが、咄嗟に風の魔法を放ち、事なきを得た。

「き、危機一髪だわ…!」

だが、誰がやったのかは確認出来なかった。
心臓がバクバクしていて、とても無理!!

「護符を付けてるから、実力行使で来たのね…」

最近何も起こっていなかったから、すっかり油断していたが、相手は未だ粘着しているらしい。
しかも、更にエスカレートし、今回は身の危険を感じた。
これは、呑気に構えていられないわね___





「ヴィオレット、今朝は悪かった、
その…聖女の事ではつい、過保護になってしまってだな…」

メロディとアランは無事に和解した様で、昼食時に食堂でアランに謝られた。
何やらぶつぶつ言い訳をしているけど…

「アラン、相談して貰えなかったから、嫉妬したんでしょ?そう言いなさいよ」

アランは顔を赤くし、「違う!秘密にされたのが嫌だったんだ!」と叫んだ。
どう違うのかはわたしには謎だ。

「司教たちに、この方法を取り入れて貰える様、説得出来ないかしら?」
「司教たちを説得だと!?無理に決まっているだろう!僕より頭の堅い連中だぞ」

確かに、堅そうね…

「そう、良い方法だと思うんだけど…
今まで、聖女になれずに終わった子が居たかもしれないわ。
改善してあげたいわね…ああ、わたしが聖女だったら良かったのに!!」

「ああ、おまえが聖女だったら、司教も恐れるだろうな」

アランがニヤリと笑う。
どういう意味よ!!
まぁ、司教と張り合う気満々だけど!
わたしはサンドイッチを頬張った。

「あたし、ヴィオレット様も、《聖女の光》を持っている気がするのですが…」

メロディが言い出し、皆がわたしを注目した。
危うく、サンドイッチを喉に詰めそうになったわ!

「やだ!止めてよ!!わたしが聖女なんて!ナイナイ!!」
「でも、ヴィオレット様の歌を聴くと、力が湧きます」
「歌は得意なのよ」
「メロディが言うなら、馬鹿には出来ん、一度鑑定して貰うか…」
「アランまで、悪乗りしないでよ!わたしは悪役令嬢よ、聖女にはなれないわ!」

思わず余計な事を言ってしまった。
内心ヒヤリとしたが、アランは冗談に取り、笑い飛ばした。

「悪役令嬢!確かにな、おまえにピッタリだ!」
「アラン様!酷いです!ヴィオレット様は悪役令嬢などではありません!!」
「そうだ、ヴィオレットが良い娘である事は、おまえにも分かっている筈だ」

メロディとイレールに本気で詰め寄られ、アランはしゅんとし、「悪かった」と零した。
ごめんなさいね、アラン、あなたの反応の方がまともなの。
二人はわたしを買い被っているのよね~
だが、大層気分が良かったので、わたしは訂正など入れず、ニンマリとした。


「それで、朝練とやらは、毎日か?」と、アランが聞いてきた。
メロディの気持ちが晴れる様にと、長期戦で考えていたけど…

「毎日が辛いなら、一日置きにする?」
「辛いとは言っていない!僕は毎日でいい、イレールはどうだ?」
「毎日で構わない」

二人とも乗り気の様だが、当のメロディがそれを遮った。

「駄目です!三年生は卒業試験も近いですし、あたしは大丈夫ですから」
「卒業試験など、今更慌てる事は無い、それに、早起きするのは体に良いらしい」

卒業試験!!!
まだ先の事だと呑気に構えていたわたしは、現実を突きつけられ、動転した。
思わず立ち上がり、言っていた。

「イレール様!卒業されるのですか!??」
「その予定だ」
「そ、そんなぁ…卒業されたら、どちらにお務めになられるのですか?」
「宮廷の魔術師団に身を置く事になる、アランに強く勧められた」

わたしは、パッと顔をアランに向ける。

「アラン様!!わたしも!!宮廷魔術師団とやらに入れて下さい!!予約します!!」
「Cクラスの者が入れる訳があるまい、せめて、成績5番以内に入っておけ」
「5番ですね!!アラン様、お約束しましたからね!!」

無理やり約束を取り付け、わたしは安堵し席に座った。
すると、イレールが「ぷっ」と小さく吹き、「くっくっく…」と肩を揺すり笑い出した。

「イレールが笑っている…」
「お義兄様が笑ってます…!」
「イレールが笑うと雨でも降るの?」
「とっても珍しい事ですから!流石、ヴィオレット様です…」
「ああ、僕も初めて見たぞ…」

褒められてるのよね?
まぁ、いいわ、イレールが笑っているなら、わたしもうれしいもの!

「それじゃ、やっぱり、毎日にしましょう!卒業までしか会えないんだもの!
貴重な時間だわ!ああ、勿論、起きられない時は休んでも良いわよ、参加は自由ね」

「調子の良い奴だな」

アランは呆れたが、皆賛成してくれた。
メロディがナイフとフォークを皿に置き、姿勢を正した。

「アラン様、ヴィオレット様、お義兄様、あたしの為にありがとうございます。
あたしには皆の助けが必要だと、今朝、それが分かりました。
あたしが未熟だからかもしれません、でも、あたしが乗り超える為には、必要な事に思えて…
どうか、暫くの間、お力をお貸し下さい、お願い致します」

メロディは真剣だったが、その顔に辛い陰は見えなかった。
水色の瞳は輝き、しっかりと、前を向いている様に思えた。
メロディはもう、乗り越える術を手に入れたのかもしれない…

「勿論よ、メロディ、いつだって、いつまでだって一緒に歌うわ!」
「俺もだ、いつでも言ってくれ」

わたしとイレールが言い、出遅れたアランは「勿論、俺もだ!」と一際強く言った。


◇◇


わたしは件の対策として、ベラミー侯爵令息のセザールを雇う事にした。
手頃な人物が彼しか思い付かなかったのだ。
わたしは放課後、密かに、彼との接触を試みた。

女好きでチャラ男のセザールは、大抵の場合、放課後は女子生徒たちに囲まれ、
学園の中庭や町でデートを楽しんでいる。
放課後、町で過ごす生徒たちは珍しく無いが、セザールの様に女子生徒たちと
有意義に過ごしている様な者はほとんどいない。居て貰っても困る。

そんな事もあり、セザールは目立つので、見つけるのには苦労しなかった。
だが、問題は、どうやって声を掛けるか…
女子生徒たちの中を掻き分け入って行くのは良いが、二人きりになる方法が浮かばない。

どうしようかと考えていると、セザールたちを囲んでいた女子生徒が彼に別れを告げ、去って行った。
あら?急にどうしたのかしら?タイムセールでもあるのかしら??
不思議に思い見ていると、セザールがこちらを見た。
そして、手招きした。

「!??」

わたしが話し掛けたくて狙っていた事に、気付いていたのかしら?

わたしは驚きを隠し、セザールの元へ走った。
セザールは魅力的な笑みを見せ、わたしを迎えた。

「これはこれは、ヴィオレット様、俺に付き纏うなんて、どういう風の吹き回しかな~?
イレールには飽きたのかい?」

面白そうに青色の目が光る。

「まさか!イレール様に飽きる日なんて、百年先でも千年先でも来ないわ。
あなたを付け狙っていたのはね、あなたを雇いたかったからよ、セザール」

わたしは頻繁に妨害を受けている事を話した。
セザールは「そりゃ大変だ」と、さして興味が無さそうな相槌を打った。

「それで、俺に犯人を捕まえろって?無茶苦茶言うねー。
そんなの、愛しのイレール様に頼めばいいだろー、あいつの方が優秀だぜ、
何たって、我らの首席だからな」

「試験はまだでしょう?」
「どうせ、イレールかアランだよ」

否定はしないわ。
わたしは頷き、先を話した。

「わたしがイレール様に頼めないのはね…
イレール様に想いを寄せている者の犯行だと思っているからなの」

「へー、その子、イレールに片恋してんの!?面白いじゃん!」

セザールが顔を輝かせた。

「相手を知りたいでしょう?わたしに雇われる気になった?」
「んー、けどなぁ、俺も忙しいんだよね~」
「遊んでるじゃない」
「俺にとっては大事な事さ、子供には分からないだろうけどね☆」

セザールはかなりの遊び人だ。
セザールルートでは、ヒロインと親しくなっていく過程で、それも止めるのだが…
アランルートだもの、仕方ないわね。

「報酬に、君が俺とデートしてくれるなら、受けてもいいぜ」

はあ??
サラリと言われたので、幻聴かと思ったが、目の前のセザールはニヤリと笑っているので、
恐らくは《本気の嫌がらせ》だろう。

「デート一回か、キス一回、勿論、濃厚なヤツね♪これ以上は譲れないね!」
「馬鹿言わないで!わたしはイレール様を愛しているのよ?そんな話、乗る訳無いじゃない」
「だからいいんだよ、あいつに想いを寄せている女の子を、俺に振り向かせたいの☆」
「寝言は寝て言いなさい、この、色魔!
あんたは女性の敵よ!二度とわたしに近付かないで頂戴!」
「近付いて来たのは君の方だろー、俺はわざわざ、女の子たちを帰してやったんだぜ?」

確かに、近付いたのはわたしの方だった!
でも、人選ミスよ!!こんな奴だなんて、思わなかったもの。
それに、正直、他を探すのは難しいわ…

「一週間、100ヴァルよ、それ以外は駄目、わたしに触れたら殴るわよ」

「はっは!俺は男だよ?女性に優しくても、簡単に殴られる訳無いだろ?
痛い目見ない内に、そういう態度は改めなさいね、ヴィオレット様」

セザールがわたしの額を突いた。
反撃してみろというのだ。
ニヤニヤと笑う顔がムカつく!!
セザールの言う通り、女のわたしがセザールに敵う筈が無い。
わたしは思い切り手を振り上げたが、セザールはそれを簡単に掴んだ。

「さぁ、どうする?ヴィオレット様」

青い目の奥に剣呑な光が宿る。
わたしはその目を睨み返し…思い切り、足の脛を蹴飛ばしてやった。

ガツ!! 

「痛ー――!??」

悶え叫ぶ彼に構わず、わたしは自分の手を掴んでいる彼の手に嚙みついた。

「ぎゃああ!!」

彼が堪らず手を放した隙に、わたしは無事、拘束から逃れたのだった。

「女性だからって、甘く見てると怪我するわよ!セザール」
「女性だって!?冗談じゃない!この、じゃじゃ馬め!!」
「交渉決裂ね、ごきげんよう、セザール様」

わたしはセザールに向け、カーテシーをすると、踵を返した。
だが、セザールの方が引き止めた。

「おい!待てよ、ヴィオレット様!ここまでされたら、引き下がれないだろ、
やってやろうじゃないの、君の護衛をさ」

「週に100ヴァルよ?それに、お触りは禁止よ!」

「金なんかいるかよ、俺は侯爵子息で金は腐る程持ってんの、暇つぶしだよ。
イレールに片恋している子を逆に奪うのも面白いし…」

何やら黒い物を感じるけど…

「そう、それは自由にしてくれていいわ、朝は音楽室に居るわ、
今朝はその帰りに襲われたから、あなたもその頃、来ておいてね。
そうだ、イレール様には、絶対に気付かれないでよ!」

「はぁ!?朝から!??聞いてないしー!!」

セザールの叫びは無視し、わたしは学園に帰ったのだった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】転生したら脳筋一家の令嬢でしたが、インテリ公爵令息と結ばれたので万事OKです。

櫻野くるみ
恋愛
ある日前世の記憶が戻ったら、この世界が乙女ゲームの舞台だと思い至った侯爵令嬢のルイーザ。 兄のテオドールが攻略対象になっていたことを思い出すと共に、大変なことに気付いてしまった。 ゲーム内でテオドールは「脳筋枠」キャラであり、家族もまとめて「脳筋一家」だったのである。 私も脳筋ってこと!? それはイヤ!! 前世でリケジョだったルイーザが、脳筋令嬢からの脱却を目指し奮闘したら、推しの攻略対象のインテリ公爵令息と恋に落ちたお話です。 ゆるく軽いラブコメ目指しています。 最終話が長くなってしまいましたが、完結しました。 小説家になろう様でも投稿を始めました。少し修正したところがあります。

婚約破棄された侯爵令嬢は、元婚約者の側妃にされる前に悪役令嬢推しの美形従者に隣国へ連れ去られます

葵 遥菜
恋愛
アナベル・ハワード侯爵令嬢は婚約者のイーサン王太子殿下を心から慕い、彼の伴侶になるための勉強にできる限りの時間を費やしていた。二人の仲は順調で、結婚の日取りも決まっていた。 しかし、王立学園に入学したのち、イーサン王太子は真実の愛を見つけたようだった。 お相手はエリーナ・カートレット男爵令嬢。 二人は相思相愛のようなので、アナベルは将来王妃となったのち、彼女が側妃として召し上げられることになるだろうと覚悟した。 「悪役令嬢、アナベル・ハワード! あなたにイーサン様は渡さない――!」 アナベルはエリーナから「悪」だと断じられたことで、自分の存在が二人の邪魔であることを再認識し、エリーナが王妃になる道はないのかと探り始める――。 「エリーナ様を王妃に据えるにはどうしたらいいのかしらね、エリオット?」 「一つだけ方法がございます。それをお教えする代わりに、私と約束をしてください」 「どんな約束でも守るわ」 「もし……万が一、王太子殿下がアナベル様との『婚約を破棄する』とおっしゃったら、私と一緒に隣国ガルディニアへ逃げてください」 これは、悪役令嬢を溺愛する従者が合法的に推しを手に入れる物語である。 ※タイトル通りのご都合主義なお話です。 ※他サイトにも投稿しています。

当て馬の悪役令嬢に転生したけど、王子達の婚約破棄ルートから脱出できました。推しのモブに溺愛されて、自由気ままに暮らします。

可児 うさこ
恋愛
生前にやりこんだ乙女ゲームの悪役令嬢に転生した。しかも全ルートで王子達に婚約破棄されて処刑される、当て馬令嬢だった。王子達と遭遇しないためにイベントを回避して引きこもっていたが、ある日、王子達が結婚したと聞いた。「よっしゃ!さよなら、クソゲー!」私は家を出て、向かいに住む推しのモブに会いに行った。モブは私を溺愛してくれて、何でも願いを叶えてくれた。幸せな日々を過ごす中、姉が書いた攻略本を見つけてしまった。モブは最強の魔術師だったらしい。え、裏ルートなんてあったの?あと、なぜか王子達が押し寄せてくるんですけど!?

不機嫌な悪役令嬢〜王子は最強の悪役令嬢を溺愛する?〜

晴行
恋愛
 乙女ゲームの貴族令嬢リリアーナに転生したわたしは、大きな屋敷の小さな部屋の中で窓のそばに腰掛けてため息ばかり。  見目麗しく深窓の令嬢なんて噂されるほどには容姿が優れているらしいけど、わたしは知っている。  これは主人公であるアリシアの物語。  わたしはその当て馬にされるだけの、悪役令嬢リリアーナでしかない。  窓の外を眺めて、次の転生は鳥になりたいと真剣に考えているの。 「つまらないわ」  わたしはいつも不機嫌。  どんなに努力しても運命が変えられないのなら、わたしがこの世界に転生した意味がない。  あーあ、もうやめた。  なにか他のことをしよう。お料理とか、お裁縫とか、魔法がある世界だからそれを勉強してもいいわ。  このお屋敷にはなんでも揃っていますし、わたしには才能がありますもの。  仕方がないので、ゲームのストーリーが始まるまで悪役令嬢らしく不機嫌に日々を過ごしましょう。  __それもカイル王子に裏切られて婚約を破棄され、大きな屋敷も貴族の称号もすべてを失い終わりなのだけど。  頑張ったことが全部無駄になるなんて、ほんとうにつまらないわ。  の、はずだったのだけれど。  アリシアが現れても、王子は彼女に興味がない様子。  ストーリーがなかなか始まらない。  これじゃ二人の仲を引き裂く悪役令嬢になれないわ。  カイル王子、間違ってます。わたしはアリシアではないですよ。いつもツンとしている?  それは当たり前です。貴方こそなぜわたしの家にやってくるのですか?  わたしの料理が食べたい? そんなのアリシアに作らせればいいでしょう?  毎日つくれ? ふざけるな。  ……カイル王子、そろそろ帰ってくれません?

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です

hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。 夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。 自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。 すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。 訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。 円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・ しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・ はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?

どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~

涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!

そして乙女ゲームは始まらなかった

お好み焼き
恋愛
気付いたら9歳の悪役令嬢に転生してました。前世でプレイした乙女ゲームの悪役キャラです。悪役令嬢なのでなにか悪さをしないといけないのでしょうか?しかし私には誰かをいじめる趣味も性癖もありません。むしろ苦しんでいる人を見ると胸が重くなります。 一体私は何をしたらいいのでしょうか?

処理中です...