ロックをロールさせろ。

Rollman

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第15話.昼の訪問者

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ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン。
ピポピポピンポーン!
俺はその音で目を覚ました。
こんな朝早くからから。
ドアを開けると、そこには佳乃が。
「どうしたの?」と、俺が聞くと「どうしたじゃないでしょ!」
「何回電話しても繋がらないし。」
「もう2時だよ。」
と、少し怒った口調で言ってきたので俺は素直に謝った。
昨日ライブハウスの前で昼過ぎなら大丈夫って俺が言ったんだった。
俺は佳乃にシャワー浴びてくるからコーヒーでも飲んで待っててと言って、とりあえずシャワーを浴びることにした。
シャワーを浴びようと勢いよく蛇口をひねったら、「うぉー」冷たい、これ水じゃん。
俺は慌ててガスのスイッチを入れた。
少ししてお湯が出ててきた。
一気に目が覚めたよ。
朝からついてない、いや昼からついてない。
こんな日はお気に入りの服が見つからないんだよ。
って、どうでもいい事を思いながらシャワーを浴びた。
シャワーを浴びて出ると、こっちを向いて佳乃が「Roll manコーヒー淹れる?」って笑顔で聞いてきた。
俺は、「ブラックでよろしくRoll」って言ったが軽くスルーをされ、テーブルにコーヒーを置かれた。
2人はコーヒーを飲みながら昨日のライブの話しをして、楽しかった昨日を思い出してた。
その時、佳乃がRoll manの新しいバンドって今月の28日にライブ出来ないかと聞いてきた。
事情を聞くと、急にバンドのキャンセルが出たらしい。
ロープアイランドも出るとのこと。
ちょうど明日スタジオだから、確認して明日スタジオ後に連絡するよって言った。
いきなり過ぎだし、時間もそんなにないから正直俺は無理だと思ってた。
そしてスタジオの日の朝、カーテンを開けて外を見ると土砂降りの雨が降っていた。
俺はカーテンを閉め、また寝ることにした。
しかし、雨の音で眠れない。
俺は寝るのを諦め、無駄にベースケースを開いて何故かベースの弦を張り替えてみた。
なんの意味もないが、土砂降りの雨が俺にそうさせたんだんだろ?
時間がたつにつれ、不思議と雨の音が心地よく感じてきた。
そう、そんな自分の世界に入りそうな時に電話が。
相手はエリだ!
「おはようRoll man!」
朝からなぜかテンションが無駄にたかい。
まあ、いつものことと言えばいつものことだが。
スタジオの時間の確認らしい、俺は時間を伝えスタジオにビールを買ってきてくれるようお願いした。
そして領収書も忘れずにって言ったが、その領収書は何処に出せばいいのか俺は知らない。
もう雨の音に何も感じなくなった俺はTVをつけ、家でまったりと海賊王のアニメを観ることにした。
1人こっそりと。

つづく
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