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三食昼寝、家族付き
第1087話
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ネヴォラが牧場に寄付した本が聖書として称えられているらしい。
なんでもその本を手にすると文字を読む能力が爆上がりすることが、聖書と呼ばれる原因のようなんだけど……それ、単に全員がスケベなだけなんじゃ。
異世界あるある「平民は文字の読み書き出来ないのが普通」設定、どうやらエロの前に無残に打ち破られたようですね。
「牧場に教師として通ってる司祭の言葉がきっかけで、他国の言語にも興味を持ってた」
「何言ったのその司祭さん」
「教会が所有し、一般開放している図書館には他国から異世界の書物まで、多くの書物があります、言葉への理解を深めればそれらの書物を読むことも可能になるでしょう。そんな感じだったかな?」
「ねぇアー君、それっぽく語ってるけど、もしかして全部エロ本?」
「らしいな、一般開放はされてるけど年齢制限あるし。皇帝が視察しようとして年齢で弾かれてた」
話を聞けば聞くほど教会の知らなくていい部分が浮き彫りになっていく、これなら汚職とかにまみれていた方がよっぽど精神的に優しいような? 気のせいか。
「そういえば皇帝っておいくつ?」
「図書館のR指定に引っかかるから、18にはなってない。刀羅と鬼羅が同じクラスになったことあるから中等部だとは思う」
「双子って学年上がってないの? アカーシャは来年から高等部になるって言ってたけど」
「未成年の方が何かと都合かいいからな、成人しないように魔力調整してるんだ。下手すれば俺が学園に通い始めて、卒業してもまだ中等部にいる可能性が高い」
そして留学をはしごして週末に帰国したり、しなかったりして自由に遊びまわっていると。
最近はトラブルを持ち込むこともなくとても平和……ではないな、別の件でわちゃわちゃしてるね。
「牛魔王コロッケどう?」
「ずっしりしてる」
『食べ応えあるね』
「俺、もう一個いける」
とうとう売り出した牛魔王コロッケ、大きさは15㎝ぐらいで僕にはちょっと重い。
牧場コロッケと一緒に売り出し、そちらは牛魔王コロッケの半分サイズらしい、僕としてはそちらが食べたかったな。
「爆発的に人気が出て、コロッケだけを製造する従業員を雇ったらしいぞ、コロッケが雇用を生んだ」
「カレーコロッケとか食べたいね、お昼に作ろうかな」
「……ママ、詳しく。あれ家で作れるの!?」
『作れるの』
「俺とシャム兄は手伝ったことあるぞ』
そういう訳で本日のお昼はコロッケ各種を作ることになりました。
「チーズコロッケうまー」
『カレーコロッケはいいの?』
「だめだ、チーズに思考が持っていかれている」
色々なコロッケを食べたがったアー君だけど、結局チーズコロッケに夢中になって他を食べていない。
「アー君の代わりにわたしが食べてやろう」
「ネヴォラ、何味にする?」
「クリームコロッケ!」
モリモリとお昼を食べ、お腹いっぱいになった所でアー君が正気に戻った。
「っは、チーズが美味すぎて目的忘れてた!」
「美味しくて良かった」
食後のデザートはレモンチーズケーキ、レモンの酸味が爽やかなケーキです。
やっとレモンが終わった……しばらくいらないので、お気遣いなく。
「そう言えばにいちゃ、貴族の子息どうしたっけ?」
『そうだった』
「あれなー、ダンジョンに異常が発生したから緊急撤退したって。結果的に俺らが動いたことで思惑を邪魔することは出来てたみたいだな」
結構揺れてたもんねぇ、今は牧場で楽しく働いているけど。
「代わりのボスとかどうするの?」
「新しいのが湧くまでラーシャが代理ボスしてる。多分そのうちリッチとかの死霊系モンスター発生すると思う」
初級ダンジョンでもボスアルバイトしてるのに、案外忙しいよねラーシャって。
今度イネスと一緒にお弁当作って差し入れしてあげよう。
なんでもその本を手にすると文字を読む能力が爆上がりすることが、聖書と呼ばれる原因のようなんだけど……それ、単に全員がスケベなだけなんじゃ。
異世界あるある「平民は文字の読み書き出来ないのが普通」設定、どうやらエロの前に無残に打ち破られたようですね。
「牧場に教師として通ってる司祭の言葉がきっかけで、他国の言語にも興味を持ってた」
「何言ったのその司祭さん」
「教会が所有し、一般開放している図書館には他国から異世界の書物まで、多くの書物があります、言葉への理解を深めればそれらの書物を読むことも可能になるでしょう。そんな感じだったかな?」
「ねぇアー君、それっぽく語ってるけど、もしかして全部エロ本?」
「らしいな、一般開放はされてるけど年齢制限あるし。皇帝が視察しようとして年齢で弾かれてた」
話を聞けば聞くほど教会の知らなくていい部分が浮き彫りになっていく、これなら汚職とかにまみれていた方がよっぽど精神的に優しいような? 気のせいか。
「そういえば皇帝っておいくつ?」
「図書館のR指定に引っかかるから、18にはなってない。刀羅と鬼羅が同じクラスになったことあるから中等部だとは思う」
「双子って学年上がってないの? アカーシャは来年から高等部になるって言ってたけど」
「未成年の方が何かと都合かいいからな、成人しないように魔力調整してるんだ。下手すれば俺が学園に通い始めて、卒業してもまだ中等部にいる可能性が高い」
そして留学をはしごして週末に帰国したり、しなかったりして自由に遊びまわっていると。
最近はトラブルを持ち込むこともなくとても平和……ではないな、別の件でわちゃわちゃしてるね。
「牛魔王コロッケどう?」
「ずっしりしてる」
『食べ応えあるね』
「俺、もう一個いける」
とうとう売り出した牛魔王コロッケ、大きさは15㎝ぐらいで僕にはちょっと重い。
牧場コロッケと一緒に売り出し、そちらは牛魔王コロッケの半分サイズらしい、僕としてはそちらが食べたかったな。
「爆発的に人気が出て、コロッケだけを製造する従業員を雇ったらしいぞ、コロッケが雇用を生んだ」
「カレーコロッケとか食べたいね、お昼に作ろうかな」
「……ママ、詳しく。あれ家で作れるの!?」
『作れるの』
「俺とシャム兄は手伝ったことあるぞ』
そういう訳で本日のお昼はコロッケ各種を作ることになりました。
「チーズコロッケうまー」
『カレーコロッケはいいの?』
「だめだ、チーズに思考が持っていかれている」
色々なコロッケを食べたがったアー君だけど、結局チーズコロッケに夢中になって他を食べていない。
「アー君の代わりにわたしが食べてやろう」
「ネヴォラ、何味にする?」
「クリームコロッケ!」
モリモリとお昼を食べ、お腹いっぱいになった所でアー君が正気に戻った。
「っは、チーズが美味すぎて目的忘れてた!」
「美味しくて良かった」
食後のデザートはレモンチーズケーキ、レモンの酸味が爽やかなケーキです。
やっとレモンが終わった……しばらくいらないので、お気遣いなく。
「そう言えばにいちゃ、貴族の子息どうしたっけ?」
『そうだった』
「あれなー、ダンジョンに異常が発生したから緊急撤退したって。結果的に俺らが動いたことで思惑を邪魔することは出来てたみたいだな」
結構揺れてたもんねぇ、今は牧場で楽しく働いているけど。
「代わりのボスとかどうするの?」
「新しいのが湧くまでラーシャが代理ボスしてる。多分そのうちリッチとかの死霊系モンスター発生すると思う」
初級ダンジョンでもボスアルバイトしてるのに、案外忙しいよねラーシャって。
今度イネスと一緒にお弁当作って差し入れしてあげよう。
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