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三食昼寝、家族付き
第972話
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蜘蛛の魔物アラクネの群れを率いるボスが、ラセンの街への移住許可をもらうために献上したのは糸や布を作る技術。
詳しいことは良く分からなかったけど、価値の高いものは鉱物資源で言えばオリハルコンぐらい高級だってことはアカーシャにかみ砕いて説明されて理解できた。
技術が未熟なアラクネが作ったものは一般人でもそれなりに手が届くけど、最高峰の技術を持つアラクネが作ったものになるとAランク以上の冒険者ぐらいでないと入手は困難。
最近はレアぐらいまでなら中級ダンジョンでチラホラ手に入るらしく、魔力の通りとか防御力も段違いのアラクネ製の布地はエロフにも大人気、ダンジョンのアラクネを乱獲しては装備を作って戦士に装備させているとか。
僕の産んだ子はこっちで狐の獣人と幸せにもふもふ暮らしているけれど、エルフが産んだ僕の子はエルフの至宝として大切に育てられているらしい。
まだ赤ちゃんなのか、一気に成長して立派なエロフになったのか、知りたい気もするけどあのエロフの群れに近付くのはごめんだなぁ。
まぁそれは置いといて。
謎能力の影響を受けたのか、最初にラセンに下ったアラクネは誰もが高い技術を持っていて、後から仲間に加わった者とは作る布の質が段違いと聞かされた。
女神様の加護を追加された事で一部の子が神の領域に足を踏み入れ、完成した一品をラセンに納めた。
この布をアラクネから納められたラセンは迷うことなく騎士様に献上、騎士様の手からタイガに糸とともに渡され完成した神話級のレア度を誇るのがこちらのポンチョになります。
なんかすみませんね、それこそ命を燃やして作っただろうもので作ったのがポンチョとか、なんだか申し訳ない。
騎士様の服を作ればいいのにと思ったけど、騎士様の服は全て珱さんが手作りしているので手出し無用なんだって。
式典とかで着る盛装は人間が用意したものらしいけどね、その辺はファンサービスなんだろうな。
他にも春日さんとかレイアさんとか……僕以外にも相応しい人は大勢いるんだけど、いいのかなぁ、ちなみにこれ以外は全部動物ポンチョになりました。
ただでさえ防御力カンストしていたのに、それ以上って必要あるのだろうか。
まぁそんな感じの経緯でこのポンチョは僕の手に渡りました。
ポンチョの素材の入手経緯を聞かれたから正直に話しただけなんだけどね、店員のおじ様も謎の男性も息してますか? 心臓止まってない?
眉間を揉むポーズのまま微動だにしないけど大丈夫?
「旦那様、この方を誰とお間違えになられたのでしょうか」
「我が妹と婚姻した黒き邪神の子かと」
ん?
「違います、黒き邪神様は小さき蛇のお姿、人型ではありません」
「妹は蛇と婚姻したのか!?」
黒くて小さい蛇の邪神?
黒ちゃんしかいないね?
「だがお前に言われた通り、邪神の神社横の本宅側から出てきたぞ。直後に見失って幸運にも街中で見つけることが出来たが」
僕、黒いだけで黒ちゃんと間違えられたのかー。
おっと店員さんが顔色を失った。胃を押さえてガタガタ震えて――止まったと思ったら立ったまま気絶したようだ。
「すまない、人違いだったようだ。どう詫びればいいのか」
開口一番変なことを言われたけれど、とても真面目ないいお父さんだなぁと思ったらまさかの兄枠、僕、お兄ちゃんいないからちょっと嬉しい。
そうか、お兄ちゃんかぁ。
「ランチやパン奢ってもらったので十分ですよ」
「……もっと警戒心を持った方がいい」
「良く言われます」
しかしこの人、黒ちゃんのお嫁さんのお兄さんだったのかぁ、そう言えばお嫁さんの二つ名は知ってるけど本名知らないな。
「黒ちゃんのお嫁さん、今はこの国にいませんよ。砂漠の国に出来た学校で教鞭取ったり、理事長の秘書やったり忙しくしてます」
「はぁぁ!?」
遥か異国から来たんだろうか、妹思いなお兄ちゃん、とっても素敵ですね。
詳しいことは良く分からなかったけど、価値の高いものは鉱物資源で言えばオリハルコンぐらい高級だってことはアカーシャにかみ砕いて説明されて理解できた。
技術が未熟なアラクネが作ったものは一般人でもそれなりに手が届くけど、最高峰の技術を持つアラクネが作ったものになるとAランク以上の冒険者ぐらいでないと入手は困難。
最近はレアぐらいまでなら中級ダンジョンでチラホラ手に入るらしく、魔力の通りとか防御力も段違いのアラクネ製の布地はエロフにも大人気、ダンジョンのアラクネを乱獲しては装備を作って戦士に装備させているとか。
僕の産んだ子はこっちで狐の獣人と幸せにもふもふ暮らしているけれど、エルフが産んだ僕の子はエルフの至宝として大切に育てられているらしい。
まだ赤ちゃんなのか、一気に成長して立派なエロフになったのか、知りたい気もするけどあのエロフの群れに近付くのはごめんだなぁ。
まぁそれは置いといて。
謎能力の影響を受けたのか、最初にラセンに下ったアラクネは誰もが高い技術を持っていて、後から仲間に加わった者とは作る布の質が段違いと聞かされた。
女神様の加護を追加された事で一部の子が神の領域に足を踏み入れ、完成した一品をラセンに納めた。
この布をアラクネから納められたラセンは迷うことなく騎士様に献上、騎士様の手からタイガに糸とともに渡され完成した神話級のレア度を誇るのがこちらのポンチョになります。
なんかすみませんね、それこそ命を燃やして作っただろうもので作ったのがポンチョとか、なんだか申し訳ない。
騎士様の服を作ればいいのにと思ったけど、騎士様の服は全て珱さんが手作りしているので手出し無用なんだって。
式典とかで着る盛装は人間が用意したものらしいけどね、その辺はファンサービスなんだろうな。
他にも春日さんとかレイアさんとか……僕以外にも相応しい人は大勢いるんだけど、いいのかなぁ、ちなみにこれ以外は全部動物ポンチョになりました。
ただでさえ防御力カンストしていたのに、それ以上って必要あるのだろうか。
まぁそんな感じの経緯でこのポンチョは僕の手に渡りました。
ポンチョの素材の入手経緯を聞かれたから正直に話しただけなんだけどね、店員のおじ様も謎の男性も息してますか? 心臓止まってない?
眉間を揉むポーズのまま微動だにしないけど大丈夫?
「旦那様、この方を誰とお間違えになられたのでしょうか」
「我が妹と婚姻した黒き邪神の子かと」
ん?
「違います、黒き邪神様は小さき蛇のお姿、人型ではありません」
「妹は蛇と婚姻したのか!?」
黒くて小さい蛇の邪神?
黒ちゃんしかいないね?
「だがお前に言われた通り、邪神の神社横の本宅側から出てきたぞ。直後に見失って幸運にも街中で見つけることが出来たが」
僕、黒いだけで黒ちゃんと間違えられたのかー。
おっと店員さんが顔色を失った。胃を押さえてガタガタ震えて――止まったと思ったら立ったまま気絶したようだ。
「すまない、人違いだったようだ。どう詫びればいいのか」
開口一番変なことを言われたけれど、とても真面目ないいお父さんだなぁと思ったらまさかの兄枠、僕、お兄ちゃんいないからちょっと嬉しい。
そうか、お兄ちゃんかぁ。
「ランチやパン奢ってもらったので十分ですよ」
「……もっと警戒心を持った方がいい」
「良く言われます」
しかしこの人、黒ちゃんのお嫁さんのお兄さんだったのかぁ、そう言えばお嫁さんの二つ名は知ってるけど本名知らないな。
「黒ちゃんのお嫁さん、今はこの国にいませんよ。砂漠の国に出来た学校で教鞭取ったり、理事長の秘書やったり忙しくしてます」
「はぁぁ!?」
遥か異国から来たんだろうか、妹思いなお兄ちゃん、とっても素敵ですね。
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