842 / 1,127
女神の呪い
第833話
しおりを挟む
女神様の妄想とシヴァさんの少年愛に包まれ、神々の断罪に巻き込まれることもなく、異国の学校は今日も平和です。
朝起きたら護衛さんが熱いタオルで顔を拭いてくれ、メェちゃんが着替えさせてくれた。
本日のポンチョは羊スタイルです、白くてほわほわしているから暑い国で着てると見てるだけで暑い気がするんだけど譲ってもらえなかった。
着てる僕自身は温度調節魔法のおかげで特に暑くはないけどねー。
食堂に行ったらシヴァさんが手配した業者が食材を配達済みなうえ、コックさんが連係プレイでキビキビと働いていた。
「私の一族です」
刀国でスローライフを満喫していた吸血鬼を引っ張ってきたようだ。
シャムスが呆れるほどダラダラ種族なのに、さすがに種族を率いる長の一族の前では真面目に働くんだなぁと思いました。
昨日も座った食堂の奥の席に座ると給仕の子が水を机に置いてくれた。
「まだ働いてるの? もう自分のことに専念していいんだよ?」
「ここでの就職狙ってるんです! 使えるアピールですよ!」
ウィンク付きで答えてくれた。
庶民逞しい。いっそ刀国に移住してお城で働けばいいと思う。
厨房の吸血鬼達とも仲良くやっているらしく、楽しそうに会話を交わしながら働いている。
「吸血鬼って夜属性だと思ってた」
「夜の方が活動しやすいのは本当ですが、刀国に連れてきた吸血鬼は基本的に昼間も活動できますよ」
「そうなんだ」
学生を襲って食事にしたりは……しないか、シヴァさんがいるもんね。
「世界各国に派遣して、世界中の可哀想な少年を集めさせるのもいいかもしれませんね」
何を思いついたのか不穏なことを呟いています。
「きっとこの世界なら不遇に嘆いている子がまだまだいるはず」
「否定できない」
女神様の妄想一つで人間の人生なんて簡単に左右されちゃうからね!
厄介だけど仕方ないと諦めてほしい。誰も、主である騎士様すら止められないみたいだし、下手に止めると今回みたいなカオスな現場が出来上がりです。
「そう言えば聖女は食堂に入れないみたいだけど、食事ってどうしてるんだろ?」
ある日突然召喚され、色々なテンプレを乗り越えて学校に入れられ、末路が餓死ってありふれた小説でもみかけたことはないかなぁ?
「ああ…………」
もしや忘れていたのだろうか。
「まぁ女なんて一人ぐらい消えても誰も困りませんよね、何せここは男も妊娠できる世界ですから」
ヘラ母さんに連絡とって保護してもらうのと、テンプレ通り修道院に入れるのと、戦争に粛清に巻き込まれて国家と心中、どれがマシなのだろうか。
あっ、でもこの世界に罪を犯した女性が入る修道院ってあるのかな?
刀国が特殊すぎて他国の事情が想像出来ません。
シヴァさんに聞いたらうっとりとした表情を浮かべたのですが、なんだろうこの要らないこと言った感。
「俗世を離れたい子を収容する施設……イィ」
脳内でどんな想像が繰り広げられているか知りたくないな。
「イツキおはよー!」
「黒ちゃん!」
おはよう!
シヴァさんと二人は辛かったよ!!
「きょーのご飯はなんだろなー」
「楽しみですね、旦那様」
「うぇへへへ」
こっちに来てくれると思ったらそのまま入り口からカウンターへ行ってしまった。
早く、注文終わらせて早くこっちへ来てねーー!
朝起きたら護衛さんが熱いタオルで顔を拭いてくれ、メェちゃんが着替えさせてくれた。
本日のポンチョは羊スタイルです、白くてほわほわしているから暑い国で着てると見てるだけで暑い気がするんだけど譲ってもらえなかった。
着てる僕自身は温度調節魔法のおかげで特に暑くはないけどねー。
食堂に行ったらシヴァさんが手配した業者が食材を配達済みなうえ、コックさんが連係プレイでキビキビと働いていた。
「私の一族です」
刀国でスローライフを満喫していた吸血鬼を引っ張ってきたようだ。
シャムスが呆れるほどダラダラ種族なのに、さすがに種族を率いる長の一族の前では真面目に働くんだなぁと思いました。
昨日も座った食堂の奥の席に座ると給仕の子が水を机に置いてくれた。
「まだ働いてるの? もう自分のことに専念していいんだよ?」
「ここでの就職狙ってるんです! 使えるアピールですよ!」
ウィンク付きで答えてくれた。
庶民逞しい。いっそ刀国に移住してお城で働けばいいと思う。
厨房の吸血鬼達とも仲良くやっているらしく、楽しそうに会話を交わしながら働いている。
「吸血鬼って夜属性だと思ってた」
「夜の方が活動しやすいのは本当ですが、刀国に連れてきた吸血鬼は基本的に昼間も活動できますよ」
「そうなんだ」
学生を襲って食事にしたりは……しないか、シヴァさんがいるもんね。
「世界各国に派遣して、世界中の可哀想な少年を集めさせるのもいいかもしれませんね」
何を思いついたのか不穏なことを呟いています。
「きっとこの世界なら不遇に嘆いている子がまだまだいるはず」
「否定できない」
女神様の妄想一つで人間の人生なんて簡単に左右されちゃうからね!
厄介だけど仕方ないと諦めてほしい。誰も、主である騎士様すら止められないみたいだし、下手に止めると今回みたいなカオスな現場が出来上がりです。
「そう言えば聖女は食堂に入れないみたいだけど、食事ってどうしてるんだろ?」
ある日突然召喚され、色々なテンプレを乗り越えて学校に入れられ、末路が餓死ってありふれた小説でもみかけたことはないかなぁ?
「ああ…………」
もしや忘れていたのだろうか。
「まぁ女なんて一人ぐらい消えても誰も困りませんよね、何せここは男も妊娠できる世界ですから」
ヘラ母さんに連絡とって保護してもらうのと、テンプレ通り修道院に入れるのと、戦争に粛清に巻き込まれて国家と心中、どれがマシなのだろうか。
あっ、でもこの世界に罪を犯した女性が入る修道院ってあるのかな?
刀国が特殊すぎて他国の事情が想像出来ません。
シヴァさんに聞いたらうっとりとした表情を浮かべたのですが、なんだろうこの要らないこと言った感。
「俗世を離れたい子を収容する施設……イィ」
脳内でどんな想像が繰り広げられているか知りたくないな。
「イツキおはよー!」
「黒ちゃん!」
おはよう!
シヴァさんと二人は辛かったよ!!
「きょーのご飯はなんだろなー」
「楽しみですね、旦那様」
「うぇへへへ」
こっちに来てくれると思ったらそのまま入り口からカウンターへ行ってしまった。
早く、注文終わらせて早くこっちへ来てねーー!
20
お気に入りに追加
352
あなたにおすすめの小説
完結・虐げられオメガ側妃なので敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン溺愛王が甘やかしてくれました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる
塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった!
特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。
犬のさんぽのお兄さん
深川シオ
BL
【地方都市×オメガバース】オメガでニートの園瀬(そのせ)梓(あずさ)は、T中央公園を散歩中に謎の長髪イケメンアルファ(ダサい臙脂のジャージ姿)に出会う。その瞬間、ヒートが起きて運命の番だと分かり——!?
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
【完結】囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。
竜鳴躍
BL
サンベリルは、オレンジ色のふわふわした髪に菫色の瞳が可愛らしいバスティン王国の双子の王子の弟。
溺愛する父王と理知的で美しい母(男)の間に生まれた。兄のプリンシパルが強く逞しいのに比べ、サンベリルは母以上に小柄な上に童顔で、いつまでも年齢より下の扱いを受けるのが不満だった。
みんなに溺愛される王子は、周辺諸国から妃にと望まれるが、遠くから王子を狙っていた背むしの男にある日攫われてしまい――――。
囚われた先で出会った騎士を介抱して、ともに脱出するサンベリル。
サンベリルは優しい家族の下に帰れるのか。
真実に愛する人と結ばれることが出来るのか。
☆ちょっと短くなりそうだったので短編に変更しました。→長編に再修正
⭐残酷表現あります。
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる