神様のポイント稼ぎに利用された２

女神の呪い

第827話

　噂をしたら現れたショタ守護神。
　現在、食堂の椅子に座って少年を侍らせてご機嫌ですよ。

　少年が関わることなら大抵のことは万能にこなすショタ守護神、今回は砂漠の国に建設された学校に前触れなく現れました。
　なんでもここ、お国柄もあって女子の身分が低く、学校に通えるのは男子のみらしい、歓喜したのが食堂でハーレム作っているあちらの神様です。

　女嫌いとまではいかないけど、割と本気で興味がなく、愛情は成人前の少年にのみ注ぐ、成長してから振り返ると凄く嫌な神様なんだよね。
　でも実力は騎士様も認めてるのがもっと嫌。対象が限定されまくるけど。

　そしてこの度、仕入れ先の業者やらなんやらを一斉入れ替え、安定した食料を提供できるようにしたらしくあのように英雄扱いです。

　さらに。

「えーー、本当ですか？」
「ははは君たちに嘘なんて付かないよ」

　気持ち悪いぐらい爽やかな笑みを浮かべ、少年達と談笑するショタ守護神。
　まぁ膝には悪魔の幼児を抱えたままなんですがね。

「イツキ様、イツキ様、あの方どうやら新しい理事長らしいです」
「うわぁ」

　いや、安心ではあるけど。
　少なくとも学校に通う子供達の健康と安全は確保されるだろうけども。

　悪魔の目と同様、僕の目も死んでると思う。

「YESショタNOタッチ、が信条だって」
「侍らせてるし赤ちゃん抱いてるけど！？」

　あと黒ちゃんに変な言葉教えないでください！

「少年はせーちょーするけどイツキや呪われた赤子は大きくならないから、その枠から外してもいいよね。って同意を求められた」

　僕のポジションが成長阻害の呪いをかけられた赤ちゃんもどきと同じなんですけど！
　なんとか二十歳ぐらいまで成長出来ないかなぁ、だめかなー、この体女神様の加護を始め、騎士様や騎士様の仲間の加護とか掛けられて相乗効果で大変なことになってるんだよね。

「でも教師としてネリちゃんと黒ちゃんのお嫁さん、あと学生に聖女もいるよね」
「優しくするとシャムスと俺に好かれる」
「……」

　下心があり、なおかつ本人にバレていますが。

「聖女はいれぎゅりゃー」

　黒ちゃんがちょっと噛んだ。可愛い。

　その後、神子が食堂にやってきてシヴァさんに絡み、色々と、そう色々とあって今はシヴァさんのドアマットとして足元に転がっている。
　教育に悪いと思うのでやめてほしいな、でも死人出るよりマシなのだろうか。

「そう言えば王道メンバーが来ないけどお昼食べないのかな？」
「顔がいいから聖女に突撃されてる」
「使い回しかぁ、大変だね」

　聖女と神子相手の悪役令嬢役もネリちゃんが同時進行してたし、人員不足なのに王道やるから……。

「聖女の気配を察知したシヴァが食堂に聖女いると通れない結界張った」
「何その力の無駄使い」

　どうやら少年ハーレムに水を差されたくないシヴァさんが、食堂の入口に聖女が通れない結界を張ったらしいです。

　少年と戯れることを至上の喜びとするショタ守護神、中身はこんなだけどレイアさんの息子なんだよね。
　あの力で全てを解決する戦女神から、どうやったらこんな少年至上主義が生まれるんだろう、それとも旦那さんであるギルバートさんに素質があったとか？

　神様の世界も闇が深いな。