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湯水のごとくお金を使おう

第758話

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 起きたらフル装備の重装騎士、そりゃまぁ驚くよね。

「ぎゃあああ!!」

 座敷の隣の部屋で寝ていたケルちゃんが欠伸をしながら出てきて、ムーくんの姿に驚いて腰を抜かしちゃいました。

「ほあぁぁっ!!」
「フィリーネ」

 ケルちゃんの叫び声で我が家の唯一の赤ちゃん・フィリーネが起きてしまったらしく、きゃっきゃしてた刀雲が慌てて迎えに飛んで行った。
 名付けラッシュ大変だったな、セティのネーミングセンスが騎士様に似なくて本当に良かったです。

「ここ数日、確かに夢も見ずに爆睡してたのは認める。なぁママ聞いてもいい?」
「うん」
「俺が出発してから何人産んだ?」

 えぇっと?
 ちょっと待ってね、今数えるからね~。

 水上コテージに遊びに行ってまずセティを産んで、湖で一人、森で一人、フィリ、ケルちゃん、ムーくんだから……六人?
 あれ?
 一日に四人産んで死にそう! とか思ったのは記憶に新しいけど、セティを産んだ直後の話だからあの日の僕って一日に五人産んだ!?
 妊娠スキルのチートが凄いですね。

「六人かな?」

 アー君の目が死んだ。
 珍しいなぁ。ハハハ……。

「アー君だ!」
「あれヨム、こっち来てたのか」
「アー君こそ、船旅中のはずだろ?」

 ハグして笑いあうお二人が大変可愛らしゅうございます。

「アー君、聞いて、俺な、ママになったんだぞー」
「はぁぁ!? ヨムの伴侶相手じゃ孕めないはずだろ」

 アー君の言葉に思わず目を逸らした。
 騎士様も伴侶があの子だから安心してたんだよね、でもほら元凶のセティって騎士様の御子でもあるのである意味連帯責任です。

「ヨム」

 アー君が女神の呪いにガクブルしている所に全ての元凶・セティ登場、ズボンは履いているけれど、上はシャツを羽織っただけという色気駄々洩れスタイル。
 何をしていたか一目瞭然のこちらのセティ、何を隠そうアー君の弟です。

「きっと夢の世界、面白いことになってるよね」

 僕怖くてあの世界行けてない。

「正にカオス!!」
「僕もそう思う」
「兄上」
「うっわぁ、これ、弟かぁ」

 どう見ても事後の雰囲気なセティに、ドン引きしたアー君が頬を引きつらせた。
 でもねアー君、もう一個ほど発表があるんだ。

「セティ」

 続いて座敷に入ってきたのはヨムちゃんが次々産む子供を引き取ってくれている雷ちゃんです、そう、ヨムちゃんらの誘惑に負けてたまに乱交に参加してるんだよね。
 セティの腰に自然な形で腕を回し、自然な流れでキスを交わす所がアダルトな感じだよね。

 ところでアー君、息してる?
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