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湯水のごとくお金を使おう
第705話
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池にミニサイズの屋形船が浮いている。
朝はなかった。
犯人は分かりきっているけど、特に害もないしいいか。
サイズは横になったイネス二匹分ぐらいかなぁ、屋形船の船頭はカーバンクルのクルちゃん、竹笠をかぶって器用に櫂を操っています。
そして屋形船に乗ってデートを楽しんでいるのは金ちゃんと銀ちゃんだった。
安全対策として護衛にトラちゃんとお嫁さんがついているので、池の生物の襲撃の心配もなくのんびりとデートを楽しめるね――って、思っておけば平和かな。
アー君や、ミニサイズで作れば問題ないだろうけども、はしゃぎすぎてやり過ぎないように注意してね。
「あれお試し、すでに注文が入っていたりする」
「え、誰から?」
「白! エヴァとのんびり船デートしたいってびったんびったんして、戦艦だと色気がないから春日に相談した結果、屋形船が異世界に爆誕した」
「白ちゃんのもっとおっきいの」
「白って長男なのに一番わがままだよな」
邪神ご子息の中では一番要望が多いのが白ちゃんだからね、要望が多いというか兄弟の中で一番自由に生きてる感じ?
鎮めるためにお嫁さんを与えられ、領地が欲しいと駄々をこねればドンが神薙さんのために整えた場所を下げ渡されたし、食べ放題するために最強トレントの群れが配置済み。
お嫁さんがいるから土地に縛られてくれているけど、多分、白ちゃんが邪神兄弟の中では一番邪神として能力が高い。
黒ちゃんはラセンが保護者、お嫁さんはいるけど学生だから一緒には暮らしてない。
間引きの合間を縫って学園に通い、イチャイチャしてるみたいだけど、保護者が怖いので素直でいい子に育っている。
ナーガはシャムス命。
最初は子を産んでシャムスに配下として捧げようと、手っ取り早くマシュー君と婚姻したけれど、今はマシュー君との間に情も生まれているっぽい。
苦労を共にすることで絆が生まれ、労働と生殖活動に忙しく、邪神としての本能がかなり薄い。
ヨムちゃんは邪神として能力高いらしいけれど、刀国の人々に安産の神として信仰されているので神としての力はそちらに全振り状態。
あと港街限定だけど、豊漁なのはヨムちゃんのおかげと海神として祀ってくれているらしい。
毎日忙しく、闇落ちする暇もないと前に愚痴っていた。
金ちゃんと銀ちゃんはあの通り、日々をイチャイチャして過ごしている。
アー君曰く、金ちゃんは兄弟の中で最も邪神らしい能力持ちらしいけれど、どうにも刀国と相性が悪くて力を発揮できない模様。
ひとたび邪神として活動すれば、国の一つや二つ滅ぼせるらしいよ。すごいね。
こうして考えると、神薙さんと同じように邪神として認識されてるのって白ちゃんだけ?
「邪神が増えても揺るがない刀国凄いね」
「女神の『エロは世界を救う』という理念と、ママの影響がミックスされて奇跡的にいい方向に作用してるんだろうな。普通はここまで邪神が揃ったら邪気で人間なんて住めない、魔物化する」
『がおーってなっちゃうの』
「かあちゃすげー」
褒められても微妙に嬉しくない気がするのはなんでだろうね?
「僕の力は関係ないかもしれないよ?」
「いいや、ママの力がない場合、多分、魔物がエロい国が爆誕しただけだろうな」
『それはそれで好きそうなの』
「ちょっとだけ考えるフリはしそう」
否定できない。
夢の中で会ってきたばかりだけに、あの人ならありそうだから尚更。
朝はなかった。
犯人は分かりきっているけど、特に害もないしいいか。
サイズは横になったイネス二匹分ぐらいかなぁ、屋形船の船頭はカーバンクルのクルちゃん、竹笠をかぶって器用に櫂を操っています。
そして屋形船に乗ってデートを楽しんでいるのは金ちゃんと銀ちゃんだった。
安全対策として護衛にトラちゃんとお嫁さんがついているので、池の生物の襲撃の心配もなくのんびりとデートを楽しめるね――って、思っておけば平和かな。
アー君や、ミニサイズで作れば問題ないだろうけども、はしゃぎすぎてやり過ぎないように注意してね。
「あれお試し、すでに注文が入っていたりする」
「え、誰から?」
「白! エヴァとのんびり船デートしたいってびったんびったんして、戦艦だと色気がないから春日に相談した結果、屋形船が異世界に爆誕した」
「白ちゃんのもっとおっきいの」
「白って長男なのに一番わがままだよな」
邪神ご子息の中では一番要望が多いのが白ちゃんだからね、要望が多いというか兄弟の中で一番自由に生きてる感じ?
鎮めるためにお嫁さんを与えられ、領地が欲しいと駄々をこねればドンが神薙さんのために整えた場所を下げ渡されたし、食べ放題するために最強トレントの群れが配置済み。
お嫁さんがいるから土地に縛られてくれているけど、多分、白ちゃんが邪神兄弟の中では一番邪神として能力が高い。
黒ちゃんはラセンが保護者、お嫁さんはいるけど学生だから一緒には暮らしてない。
間引きの合間を縫って学園に通い、イチャイチャしてるみたいだけど、保護者が怖いので素直でいい子に育っている。
ナーガはシャムス命。
最初は子を産んでシャムスに配下として捧げようと、手っ取り早くマシュー君と婚姻したけれど、今はマシュー君との間に情も生まれているっぽい。
苦労を共にすることで絆が生まれ、労働と生殖活動に忙しく、邪神としての本能がかなり薄い。
ヨムちゃんは邪神として能力高いらしいけれど、刀国の人々に安産の神として信仰されているので神としての力はそちらに全振り状態。
あと港街限定だけど、豊漁なのはヨムちゃんのおかげと海神として祀ってくれているらしい。
毎日忙しく、闇落ちする暇もないと前に愚痴っていた。
金ちゃんと銀ちゃんはあの通り、日々をイチャイチャして過ごしている。
アー君曰く、金ちゃんは兄弟の中で最も邪神らしい能力持ちらしいけれど、どうにも刀国と相性が悪くて力を発揮できない模様。
ひとたび邪神として活動すれば、国の一つや二つ滅ぼせるらしいよ。すごいね。
こうして考えると、神薙さんと同じように邪神として認識されてるのって白ちゃんだけ?
「邪神が増えても揺るがない刀国凄いね」
「女神の『エロは世界を救う』という理念と、ママの影響がミックスされて奇跡的にいい方向に作用してるんだろうな。普通はここまで邪神が揃ったら邪気で人間なんて住めない、魔物化する」
『がおーってなっちゃうの』
「かあちゃすげー」
褒められても微妙に嬉しくない気がするのはなんでだろうね?
「僕の力は関係ないかもしれないよ?」
「いいや、ママの力がない場合、多分、魔物がエロい国が爆誕しただけだろうな」
『それはそれで好きそうなの』
「ちょっとだけ考えるフリはしそう」
否定できない。
夢の中で会ってきたばかりだけに、あの人ならありそうだから尚更。
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