685 / 1,127
湯水のごとくお金を使おう
第677話
しおりを挟む
涼玉がちょっぴり大きくなった。
相変わらずオムツの代わりに殻が付いたままだけど、卵からはみ出る尻尾が1cmほど長くなって、あと手も少し大きくなったかな。
「翼もちょっと大きくなった?」
「はい、色も僅かに変化しました」
光の加減とかじゃなくて?
マールスの涼玉に対する観察眼がストーカー並です。
「かっちょええ?」
「うん」
「マールスも生える?」
「お望みなら気合で何とか」
翼って気合で生えるものだっけ?
邪神一家の一員なら気合で行けるか、何せ親が気合で子を産める体に進化したからね。
「翼かぁ、俺も前世では持ってたんだけどな」
『お兄ちゃん達は持ってるね』
「最近は翼なくても飛んでるけどな」
空を自在に移動できるから行動範囲も広がったようで、最近はお泊り場所に魔王城が増えました。
あとドラゴンの巣を見つけたって言ってた。
お願いだから怪我には気を付けて欲しい。
「そう言えば神薙様の卵、もうじき孵りそう」
『そろそろよー』
「神薙様は?」
「副官さんが久々にお休みもらえたから部屋にこもってるよ」
次の邪神誕生も早そうです。
出来れば次は人間側だと騎士様が喜ぶと思います。
今回孵化する子は邪神サイドだと確定しているからね。
まだ孵ってなかったのか……実は存在忘れてました。
「中々孵化しないから、あれこれ試してみたんだよなー」
『うん』
「こっちのラメ入り卵は宝物庫に置いたら反応あった」
「我が弟はどうやら金が好きなようです」
「もう一個の方は宝物庫の外に作られた植物園で反応したんだ。なんかこう、ビクッて」
アー君が軽くジャンプして再現してくれた。
「喜んだと思ったらブルブル震えたから多分違うよな」
『ぷるぷるー』
「謎がおおい」
「植物を怖がったの?」
「そんな感じ」
『ふしぎ』
「原因をちょーさせねば!」
原因かぁ、一応確認してみるか。
「みんな、卵をブドウ畑に連れて行ったりしてないよね?」
「連れてった!」
『自慢の果実なの』
「ダメだったのか?」
えーっと、皆さんお忘れですか?
「この子達は神薙さんの御子で邪神だよ、聖属性はダメージ受けるんじゃない?」
「えっ、神薙様の御子なのに?」
「神薙さんは特別中の特別、この卵はまだ聖耐性持ってないと思う」
『あちゃー』
「良く無事に育ったな!」
「それで成長が遅かったのか!」
「マールスはあそこでダメージ受けないの?」
「はい、涼玉様をお運びするため、死ぬ気で耐性を付けました」
気合だった。
そして恐らく植物園でびくついたのは、ブドウ畑がトラウマになってる可能性がある。
卵なのにね。
まだ目がないはずなのに不思議だね。
相変わらずオムツの代わりに殻が付いたままだけど、卵からはみ出る尻尾が1cmほど長くなって、あと手も少し大きくなったかな。
「翼もちょっと大きくなった?」
「はい、色も僅かに変化しました」
光の加減とかじゃなくて?
マールスの涼玉に対する観察眼がストーカー並です。
「かっちょええ?」
「うん」
「マールスも生える?」
「お望みなら気合で何とか」
翼って気合で生えるものだっけ?
邪神一家の一員なら気合で行けるか、何せ親が気合で子を産める体に進化したからね。
「翼かぁ、俺も前世では持ってたんだけどな」
『お兄ちゃん達は持ってるね』
「最近は翼なくても飛んでるけどな」
空を自在に移動できるから行動範囲も広がったようで、最近はお泊り場所に魔王城が増えました。
あとドラゴンの巣を見つけたって言ってた。
お願いだから怪我には気を付けて欲しい。
「そう言えば神薙様の卵、もうじき孵りそう」
『そろそろよー』
「神薙様は?」
「副官さんが久々にお休みもらえたから部屋にこもってるよ」
次の邪神誕生も早そうです。
出来れば次は人間側だと騎士様が喜ぶと思います。
今回孵化する子は邪神サイドだと確定しているからね。
まだ孵ってなかったのか……実は存在忘れてました。
「中々孵化しないから、あれこれ試してみたんだよなー」
『うん』
「こっちのラメ入り卵は宝物庫に置いたら反応あった」
「我が弟はどうやら金が好きなようです」
「もう一個の方は宝物庫の外に作られた植物園で反応したんだ。なんかこう、ビクッて」
アー君が軽くジャンプして再現してくれた。
「喜んだと思ったらブルブル震えたから多分違うよな」
『ぷるぷるー』
「謎がおおい」
「植物を怖がったの?」
「そんな感じ」
『ふしぎ』
「原因をちょーさせねば!」
原因かぁ、一応確認してみるか。
「みんな、卵をブドウ畑に連れて行ったりしてないよね?」
「連れてった!」
『自慢の果実なの』
「ダメだったのか?」
えーっと、皆さんお忘れですか?
「この子達は神薙さんの御子で邪神だよ、聖属性はダメージ受けるんじゃない?」
「えっ、神薙様の御子なのに?」
「神薙さんは特別中の特別、この卵はまだ聖耐性持ってないと思う」
『あちゃー』
「良く無事に育ったな!」
「それで成長が遅かったのか!」
「マールスはあそこでダメージ受けないの?」
「はい、涼玉様をお運びするため、死ぬ気で耐性を付けました」
気合だった。
そして恐らく植物園でびくついたのは、ブドウ畑がトラウマになってる可能性がある。
卵なのにね。
まだ目がないはずなのに不思議だね。
20
お気に入りに追加
352
あなたにおすすめの小説
完結・虐げられオメガ側妃なので敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン溺愛王が甘やかしてくれました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる
塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった!
特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。
犬のさんぽのお兄さん
深川シオ
BL
【地方都市×オメガバース】オメガでニートの園瀬(そのせ)梓(あずさ)は、T中央公園を散歩中に謎の長髪イケメンアルファ(ダサい臙脂のジャージ姿)に出会う。その瞬間、ヒートが起きて運命の番だと分かり——!?
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
【完結】囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。
竜鳴躍
BL
サンベリルは、オレンジ色のふわふわした髪に菫色の瞳が可愛らしいバスティン王国の双子の王子の弟。
溺愛する父王と理知的で美しい母(男)の間に生まれた。兄のプリンシパルが強く逞しいのに比べ、サンベリルは母以上に小柄な上に童顔で、いつまでも年齢より下の扱いを受けるのが不満だった。
みんなに溺愛される王子は、周辺諸国から妃にと望まれるが、遠くから王子を狙っていた背むしの男にある日攫われてしまい――――。
囚われた先で出会った騎士を介抱して、ともに脱出するサンベリル。
サンベリルは優しい家族の下に帰れるのか。
真実に愛する人と結ばれることが出来るのか。
☆ちょっと短くなりそうだったので短編に変更しました。→長編に再修正
⭐残酷表現あります。
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる