672 / 1,127
湯水のごとくお金を使おう
第665話
しおりを挟む
シヴァさんが守護者として強引に君臨し、孤児院がさらにパワーを増した。
教会の敷地内にある国営孤児院、商業ギルド会員、男の子限定だけど守護神の加護あり。
うちの国の孤児院、どこに向かっているんだろうか?
孤児院で子供達の世話をしていた大人達は働き手が増えたと普通に喜び、日々シヴァさんをこき使っているらしい。
未就学児で体力が有り余っている子供の遊び相手を任せたり、子供達と買い出しに行かせたり、ポーション作らせたり……本人は少年に囲まれ幸せそうだからいいけどね。
「最近は他国の人間の出入りが増えたからね、弱者とみられがちな孤児院にシヴァが居座るのはトラブル回避になるよ」
「この国の孤児強いよな、下手に手を出すと刀国で買い物出来なくなるって聞いた」
『ガクブルなの』
「他の国と同感覚で近寄ると危険だよなー」
本日はアー君の提案でみんなでサンドイッチを作っています。
パンに用意された食材を挟むだけだけど、アー君と一緒に作業出来て騎士様は嬉しそう。
騎士様作のサンドイッチか。
女神様が欲しがりそうだよねぇ、先手を打ってアー君に通信切ってもらっておいて良かった。
「普通の孤児ってなんだ? 他国は見てきたけど、そう言えば他国の後ろ暗い場所って見なかったな。エロい場所なら見てきたけど」
『僕も刀国の孤児しか知らないの』
「後ろ盾のない未成年?」
「ははは、刀国の孤児は後ろ盾が多過ぎですな!!」
「僕もそう思う」
よく漫画で市民を人と思わない貴族が横暴な振る舞いをしているシーンがあるけれど、刀国でそれをやると今度から出現する相手に神様が加わりました。
基本的に周囲の大人が助けてくれるし、惨劇にならないように冒険者が近くにいれば収めようと努力はしてくれる。
けどまぁ、街中で騒ぎを起こす人間が市民の言葉を聞くわけもないんだけどね。
誰が現れるかはランダム。
運が良ければ巡回兵、人間の基準で裁いてくれます。
もふもふズは犯罪者の言葉を聞く気がないので実力行使、手足が折れるだけならマシな方、でもまぁ一応殺されはしないらしい。
命運が尽きていると邪神一家、即死ですね。
シヴァさんの効果は不明、吸血鬼だし血でも吸われるのかな?
「刀国って平和なのか物騒なのか分からないね」
一歩間違えれば即死とか怖い。
アカーシャを誘拐した春日さん預かりの狐さん、良く無事だったな。
もしかして彼が生きてるのって奇跡に近い?
「貴族が特権階級だとしても、それは人間の基準であって神には関係ないからね~」
「騎士様! さりげなくサンドイッチを食べようとしないでください、子供達が真似するでしょ!」
「ごめんなさい」
『騎士しゃまっめ』
「神の上司弱いな」
「俺も気を抜くと食べそう、気を付けようなイネス」
「っみゃぅ」
「……かあちゃ、イネスが盗み食いしてる」
「イネスは今夜エビ抜きね」
「ごめんなしゃぁぁぁぁいい!!」
涼玉の密告でイネスの盗み食いが発覚、具として用意してあったエビを食べたようだ。
ラーシャがいれば止めてくれるんだけど、今日はお仕事で不在なんだよね。
「それにしてもアー君、このサンドイッチどうするの?」
「身体強化や攻撃力アップみたいな効力つけて、バザー会場で高値で売る。何も買えないかもしれない冒険者への救済処置!」
『おまけ祭りなの』
「楽しみだよなー」
「財布を少しでも軽くしようとする心遣い、アルジュナ様はお優しいですな!」
僕にはアー君が少しでも冒険者から搾り取ろうとする悪徳商人にしか見えないよ、なるほど、冒険者がアー君を見て悲鳴を上げるわけだ。
教会の敷地内にある国営孤児院、商業ギルド会員、男の子限定だけど守護神の加護あり。
うちの国の孤児院、どこに向かっているんだろうか?
孤児院で子供達の世話をしていた大人達は働き手が増えたと普通に喜び、日々シヴァさんをこき使っているらしい。
未就学児で体力が有り余っている子供の遊び相手を任せたり、子供達と買い出しに行かせたり、ポーション作らせたり……本人は少年に囲まれ幸せそうだからいいけどね。
「最近は他国の人間の出入りが増えたからね、弱者とみられがちな孤児院にシヴァが居座るのはトラブル回避になるよ」
「この国の孤児強いよな、下手に手を出すと刀国で買い物出来なくなるって聞いた」
『ガクブルなの』
「他の国と同感覚で近寄ると危険だよなー」
本日はアー君の提案でみんなでサンドイッチを作っています。
パンに用意された食材を挟むだけだけど、アー君と一緒に作業出来て騎士様は嬉しそう。
騎士様作のサンドイッチか。
女神様が欲しがりそうだよねぇ、先手を打ってアー君に通信切ってもらっておいて良かった。
「普通の孤児ってなんだ? 他国は見てきたけど、そう言えば他国の後ろ暗い場所って見なかったな。エロい場所なら見てきたけど」
『僕も刀国の孤児しか知らないの』
「後ろ盾のない未成年?」
「ははは、刀国の孤児は後ろ盾が多過ぎですな!!」
「僕もそう思う」
よく漫画で市民を人と思わない貴族が横暴な振る舞いをしているシーンがあるけれど、刀国でそれをやると今度から出現する相手に神様が加わりました。
基本的に周囲の大人が助けてくれるし、惨劇にならないように冒険者が近くにいれば収めようと努力はしてくれる。
けどまぁ、街中で騒ぎを起こす人間が市民の言葉を聞くわけもないんだけどね。
誰が現れるかはランダム。
運が良ければ巡回兵、人間の基準で裁いてくれます。
もふもふズは犯罪者の言葉を聞く気がないので実力行使、手足が折れるだけならマシな方、でもまぁ一応殺されはしないらしい。
命運が尽きていると邪神一家、即死ですね。
シヴァさんの効果は不明、吸血鬼だし血でも吸われるのかな?
「刀国って平和なのか物騒なのか分からないね」
一歩間違えれば即死とか怖い。
アカーシャを誘拐した春日さん預かりの狐さん、良く無事だったな。
もしかして彼が生きてるのって奇跡に近い?
「貴族が特権階級だとしても、それは人間の基準であって神には関係ないからね~」
「騎士様! さりげなくサンドイッチを食べようとしないでください、子供達が真似するでしょ!」
「ごめんなさい」
『騎士しゃまっめ』
「神の上司弱いな」
「俺も気を抜くと食べそう、気を付けようなイネス」
「っみゃぅ」
「……かあちゃ、イネスが盗み食いしてる」
「イネスは今夜エビ抜きね」
「ごめんなしゃぁぁぁぁいい!!」
涼玉の密告でイネスの盗み食いが発覚、具として用意してあったエビを食べたようだ。
ラーシャがいれば止めてくれるんだけど、今日はお仕事で不在なんだよね。
「それにしてもアー君、このサンドイッチどうするの?」
「身体強化や攻撃力アップみたいな効力つけて、バザー会場で高値で売る。何も買えないかもしれない冒険者への救済処置!」
『おまけ祭りなの』
「楽しみだよなー」
「財布を少しでも軽くしようとする心遣い、アルジュナ様はお優しいですな!」
僕にはアー君が少しでも冒険者から搾り取ろうとする悪徳商人にしか見えないよ、なるほど、冒険者がアー君を見て悲鳴を上げるわけだ。
20
お気に入りに追加
352
あなたにおすすめの小説
完結・虐げられオメガ側妃なので敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン溺愛王が甘やかしてくれました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる
塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった!
特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
「今夜は、ずっと繋がっていたい」というから頷いた結果。
猫宮乾
BL
異世界転移(転生)したワタルが現地の魔術師ユーグと恋人になって、致しているお話です。9割性描写です。※自サイトからの転載です。サイトにこの二人が付き合うまでが置いてありますが、こちら単独でご覧頂けます。
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
最強S級冒険者が俺にだけ過保護すぎる!
天宮叶
BL
前世の世界で亡くなった主人公は、突然知らない世界で知らない人物、クリスの身体へと転生してしまう。クリスが眠っていた屋敷の主であるダリウスに、思い切って事情を説明した主人公。しかし事情を聞いたダリウスは突然「結婚しようか」と主人公に求婚してくる。
なんとかその求婚を断り、ダリウスと共に屋敷の外へと出た主人公は、自分が転生した世界が魔法やモンスターの存在するファンタジー世界だと気がつき冒険者を目指すことにするが____
過保護すぎる大型犬系最強S級冒険者攻めに振り回されていると思いきや、自由奔放で強気な性格を発揮して無自覚に振り回し返す元気な受けのドタバタオメガバースラブコメディの予定
要所要所シリアスが入ります。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる