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湯水のごとくお金を使おう
第659話
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俺はやるぜ! とやる気満々で立ち上がったアー君、何かしようとしてショボンとしてしまった。
「アー君どうしたの?」
「ママ……俺……前世から引き継いでるの記憶だけかも!」
前世は状態異常効いたし、相性の悪い属性などもあったのに、転生した現在はそれらの憂いが一つもない状態。
シャムスを通じて状態異常無効、スキル、能力選び放題、異なる属性を兄弟がそれぞれ持っているので相性悪かろうが使い放題、武器に関しては初心者武器から神器まで何でも作り放題、神の領域のはずの生命も簡単に作れる、ご飯も美味しい、やらかして怒られることは多々あれど毎日楽しい。
つまりまぁ、僕や兄弟とあれこれ共有して前世出来なかった事を実現することを優先、チートライフに夢中で今日まで気付かなかったそうです。
「スペックが前世より高くなってるから余計に気付かなかった!」
「すごい今更!」
「俺もそう思う!」
アー君ったら転生して何年目?
精神年齢は確実に僕より上よね?
そうツッコミを入れたら、精神が幼児の肉体に引っ張られているせいだと主張された。
まぁ確かにそれはあるかな、寝ている時とか無意識に甘えてくるのがその証拠ですね。
「っく、自信満々に手を挙げたのに!!」
庭に大の字に倒れたと思ったら駄々をこね始めました。
うん、精神が肉体に引っ張られてるね!
けどアー君、それ後で絶対恥ずかしがるでしょ!
「ほらアー君起きてー」
「うお~ん」
抱き上げたら思いっきりのけぞられた。
これ半分遊んでるな。
「アー君ってどうやって戦ってたの?」
「炎で焼き払ったり、炎を剣にして戦ってた」
のけぞったままアカーシャの質問に答えるアー君、腕が痺れそうなのでそろそろ起きてほしい。
「今は氷属性がメイン、でも戦いではほとんど使ってない」
僕の腕がぷるぷるし始めた事に気付いたアー君が体を起こしたが、その小さな耳はしょんぼりと垂れていた。
なんだこれ可愛い。
しょんぼりアー君が凶悪に可愛い。
「ん? 他のことには使ってるの?」
「神薙様のおやつが一番多い、後はパパの晩酌の氷作ったりとか……言ってて悲しくなってきた」
「もしかして夕食で神薙様が食べてる、聖属性の塊みたいな果物の氷漬けって」
「俺が作ってる」
神薙さんとダンジョンに行った際、モンスターを凍らせたりと攻撃には使っているみたいだけど、それを神薙さんが丸呑みするので攻撃というよりおやつ作り感覚が強いようだ。
ああそうか、カイちゃんが生まれる前からの習慣だったっけ。
「普段魔法使う時、メイン属性は何を使ってるの?」
「掛け声が「えいやー」だし、属性特に意識してない」
「そんなことが」
「待った! アー君それ本当!?」
カイちゃんとアー君の問答に研究好きの鬼羅が食いついた。
「もしかしてアー君って無属性!? 父様と同じ!?」
「いや俺は炎系……いやこれは前世の話?」
『あれぇ~?』
「がーおー」
「わっふ~ん」
そもそも前世で炎を使っていたのも、騎士様と同じようにゼノスさんの力を使役していただけのような気がする。
今は炎ではなく氷属性に偏っているけど、それは氷龍アスランの力であってアー君の属性ではない。
正しい属性を調べるにも兄弟と属性混ぜ混ぜしちゃってるからなぁ、鬼羅がアー君を解体しそうな勢いで質問攻めにしているけど、そろそろおやつの時間が近いので僕はこの辺で撤退します。
夕食の用意もあるしね!
「アー君どうしたの?」
「ママ……俺……前世から引き継いでるの記憶だけかも!」
前世は状態異常効いたし、相性の悪い属性などもあったのに、転生した現在はそれらの憂いが一つもない状態。
シャムスを通じて状態異常無効、スキル、能力選び放題、異なる属性を兄弟がそれぞれ持っているので相性悪かろうが使い放題、武器に関しては初心者武器から神器まで何でも作り放題、神の領域のはずの生命も簡単に作れる、ご飯も美味しい、やらかして怒られることは多々あれど毎日楽しい。
つまりまぁ、僕や兄弟とあれこれ共有して前世出来なかった事を実現することを優先、チートライフに夢中で今日まで気付かなかったそうです。
「スペックが前世より高くなってるから余計に気付かなかった!」
「すごい今更!」
「俺もそう思う!」
アー君ったら転生して何年目?
精神年齢は確実に僕より上よね?
そうツッコミを入れたら、精神が幼児の肉体に引っ張られているせいだと主張された。
まぁ確かにそれはあるかな、寝ている時とか無意識に甘えてくるのがその証拠ですね。
「っく、自信満々に手を挙げたのに!!」
庭に大の字に倒れたと思ったら駄々をこね始めました。
うん、精神が肉体に引っ張られてるね!
けどアー君、それ後で絶対恥ずかしがるでしょ!
「ほらアー君起きてー」
「うお~ん」
抱き上げたら思いっきりのけぞられた。
これ半分遊んでるな。
「アー君ってどうやって戦ってたの?」
「炎で焼き払ったり、炎を剣にして戦ってた」
のけぞったままアカーシャの質問に答えるアー君、腕が痺れそうなのでそろそろ起きてほしい。
「今は氷属性がメイン、でも戦いではほとんど使ってない」
僕の腕がぷるぷるし始めた事に気付いたアー君が体を起こしたが、その小さな耳はしょんぼりと垂れていた。
なんだこれ可愛い。
しょんぼりアー君が凶悪に可愛い。
「ん? 他のことには使ってるの?」
「神薙様のおやつが一番多い、後はパパの晩酌の氷作ったりとか……言ってて悲しくなってきた」
「もしかして夕食で神薙様が食べてる、聖属性の塊みたいな果物の氷漬けって」
「俺が作ってる」
神薙さんとダンジョンに行った際、モンスターを凍らせたりと攻撃には使っているみたいだけど、それを神薙さんが丸呑みするので攻撃というよりおやつ作り感覚が強いようだ。
ああそうか、カイちゃんが生まれる前からの習慣だったっけ。
「普段魔法使う時、メイン属性は何を使ってるの?」
「掛け声が「えいやー」だし、属性特に意識してない」
「そんなことが」
「待った! アー君それ本当!?」
カイちゃんとアー君の問答に研究好きの鬼羅が食いついた。
「もしかしてアー君って無属性!? 父様と同じ!?」
「いや俺は炎系……いやこれは前世の話?」
『あれぇ~?』
「がーおー」
「わっふ~ん」
そもそも前世で炎を使っていたのも、騎士様と同じようにゼノスさんの力を使役していただけのような気がする。
今は炎ではなく氷属性に偏っているけど、それは氷龍アスランの力であってアー君の属性ではない。
正しい属性を調べるにも兄弟と属性混ぜ混ぜしちゃってるからなぁ、鬼羅がアー君を解体しそうな勢いで質問攻めにしているけど、そろそろおやつの時間が近いので僕はこの辺で撤退します。
夕食の用意もあるしね!
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