神様のポイント稼ぎに利用された２

湯水のごとくお金を使おう

第650話

　本日の夕食はファンタジーに歩み寄ってみました。
　豚の丸焼きドン！
　鳥の丸焼きドン！
　イネスの期待に応えて海老もドン！

　肉の品質は普段我が家で食べているものには劣るけど、アカーシャの経営するモールで誰でも買えます。
　輸入も取り扱っているのでお気に召したら交渉してください。

「米料理はどうしよう、出しても大丈夫かな？」
「マシューの領地で買えるから大丈夫だろ」
「母様、アランもハイダルも学園の食堂で洗礼受けてるから、好きなものを好きなように作って大丈夫だよ」
「そうかな？」
「そうそう」
『うんうん』
「縛りプレイは癖になるって言ってた」

　ゲームの話だよね？
　うん、ゲームの話に違いない。

「せっかくだからファンタジーっぽい料理を並べようかなとは思ってた」
「なら俺はあれが食べてみたい！　モン〇ン料理！」

　ゲーム話を聞きつけたかのように庭から春日さんが登場。

「ああ女神がモンスターの参考にしてるやつか」
『攻略本分厚いの』
「枕にはちょっとたかい」
「爪とぎには向いてます」

　ラーシャは仕事で不在なので、海老を狙うイネスは僕の肩の上です。
　つまみ食いしたら本日のデザート抜きと言い渡してあるので、ガン見はするものの素直に我慢している。

「再現できそうな料理ってあるかなぁ」
「串焼きとパエリアとかならいけるだろ、串焼きは俺も手伝うぞ！」
『アカーシャを誘って庭に誘導しよう』
『うん！』
「アカーシャ、俺ら串焼き作りたい！　手伝って！」
「串焼き作るの？　いいよ」
「海老ーー！　ママ行っていい？」
「いいよ」

　春日さんの一言で子供達が庭に移動したので、メニュー画面を開いて串焼き用の串を大量に購入してドリアンに渡した。
　食材はドリアンにお任せ。

　でもこれでアカーシャに注意を向けなくて済むね、ありがとう幼児達！

　メニュー画面で確認してみたら特盛りのパエリアっぽい料理があった。
　確かにこれなら再現出来そうだ。ドリちゃんが。

　画面をドリちゃんに見せて他にも再現出来そうな料理を打ち合わせ、食材は揃っているので宴会料理をガンガン作ります。
　ピザもいいかなー？
　あっ、お酒も用意しないと。

　王族を招待したけど料理が豪快なのばかり、大丈夫だろうか。
　コース料理とかにした方が良かったかな？
　いや、それは面倒だ。我が家はこれでいい。

　ちょっとお肉が目立つから野菜を増やした方がいいかもしれない、ヘラ母さんが顔を出すかもしれないからね。
　よし、スープとシチューを追加で作ろう。

　シチューはホワイトとビーフの二種類でいいかな。
　スープは肉と野菜を適当に放り込んでー、あとパイもいいかもしれない。

　ハイダル君の従者や衛士も気軽に参加出来るように庭にテーブル設置しようかな、それとも衛兵さんと一緒に食べた方が気を使わなくていいかなぁ？
　まぁどっちでも食べれるように手配だけしておこう。

　ドリちゃんに作ってもらったアウトドアテーブルセットを庭に設置、もふもふズも楽しめるように敷布の上にクッションを敷き詰めた席も用意して、うん、騎士様が喜びそうだ。
　すぐ近くではドリアンが鉄板焼きしてくれるし、座敷よりこっちの方が楽しそう？

　まぁ、いいか。