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湯水のごとくお金を使おう
第627話
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あの後、刀雲が帰るまでたっぷり刀国の勉強をさせられた。
「もう勉強なんてしたくない」
「暮らしている国の歴史を知るのは大事なことです」
「でもこれ歴史っていうより、神薙さんの食レポ……」
「次は犯罪者の取り扱いについての復習をしましょうね」
アカーシャと違う意味でカイちゃん怖い、アカーシャはニコニコ笑いながら説教なのに対し、カイちゃんはニコニコしたまま知識を詰め込んでくる。
しかも絶対必要とは言えない微妙な豆知識、反論すると豆知識の成り立ちから解説されるんだけど、そろそろ逃げたい。
タワーケーキ作りは終了し、全て食べ終わってとっくに解散している。
意識がちょっと逸れたのがバレ、今度は魔族の成り立ちを詳細に説明された。
難しくてほとんど覚えていません!
「ただいま」
『とーうーーん』
「おかえりー」
「わっふわっふ」
知恵熱出そうな所で刀雲が帰宅、やっと解放されました。
「刀雲おかえりぃ~」
「イツキどうした、なんかフラフラしてるぞ」
「かあさまとお勉強してたの」
おかえり、と言って刀雲にハグするカイちゃん、本当のことしか言ってないけども納得いかない!
あと気のせいか刀雲の前では猫かぶってるような。
「今日は皆で神薙様のためにタワーケーキ作りした!」
『イネスの苺尽くしすごかったの』
「俺の肉肉尽くしも褒められた!」
「涼ちゃん、肉だけのケーキを三種類は作ってたです」
その横で僕はお勉強させられてました。
参加したかったよぉ。
「神薙様が3mぐらいのタワー作って、みんなで食べようとしたらバランス崩れて倒れた」
『上のほうにフルーツのせすぎちゃったみたい』
「でも床に付く前に神薙様がばぐって」
「一口だったです」
結局残った一番下の段を皆で分けて食べていた。
僕も脳への栄養補給と言って、アー君があーんしてくれたのを一口だけ食べたけど、あれがなかったら一口も食べれないところだったね。
「その、アカーシャは大丈夫だったか?」
「父様聞いてよ、僕が魚を使ってケーキ作ろうとしたら皆して取り上げたんだ」
「生魚はない」
『ないの』
「パパ甘やかしは駄目だぞ!」
フォローしようとした刀雲を遮り、事実を暴露する子供達。
ぷーと頬を膨らませるアカーシャに色々察した刀雲が、苦笑いしながら頭を撫でてなだめている。
「せめて活け造りにすればよかったな」
「でもテーマがタワーケーキだったんだもん」
「まぁアカーシャが選んだ魚は使われたし、美味しく食べてもらえたからOK!」
アー君がウィンク付きでサムズアップをアカーシャにしたけど、いまいち納得していない様子。
『ドリアンのお手柄なの』
「見事な寿司タワーだった!」
「うぅ、一個ぐらい食べたかったです」
あの生魚は綺麗に捌かれ、急遽用意した酢飯と合わせて握りにされたんだ。
他の魚も混ぜて色のバランスも素晴らしい寿司タワーでした。
「もう勉強なんてしたくない」
「暮らしている国の歴史を知るのは大事なことです」
「でもこれ歴史っていうより、神薙さんの食レポ……」
「次は犯罪者の取り扱いについての復習をしましょうね」
アカーシャと違う意味でカイちゃん怖い、アカーシャはニコニコ笑いながら説教なのに対し、カイちゃんはニコニコしたまま知識を詰め込んでくる。
しかも絶対必要とは言えない微妙な豆知識、反論すると豆知識の成り立ちから解説されるんだけど、そろそろ逃げたい。
タワーケーキ作りは終了し、全て食べ終わってとっくに解散している。
意識がちょっと逸れたのがバレ、今度は魔族の成り立ちを詳細に説明された。
難しくてほとんど覚えていません!
「ただいま」
『とーうーーん』
「おかえりー」
「わっふわっふ」
知恵熱出そうな所で刀雲が帰宅、やっと解放されました。
「刀雲おかえりぃ~」
「イツキどうした、なんかフラフラしてるぞ」
「かあさまとお勉強してたの」
おかえり、と言って刀雲にハグするカイちゃん、本当のことしか言ってないけども納得いかない!
あと気のせいか刀雲の前では猫かぶってるような。
「今日は皆で神薙様のためにタワーケーキ作りした!」
『イネスの苺尽くしすごかったの』
「俺の肉肉尽くしも褒められた!」
「涼ちゃん、肉だけのケーキを三種類は作ってたです」
その横で僕はお勉強させられてました。
参加したかったよぉ。
「神薙様が3mぐらいのタワー作って、みんなで食べようとしたらバランス崩れて倒れた」
『上のほうにフルーツのせすぎちゃったみたい』
「でも床に付く前に神薙様がばぐって」
「一口だったです」
結局残った一番下の段を皆で分けて食べていた。
僕も脳への栄養補給と言って、アー君があーんしてくれたのを一口だけ食べたけど、あれがなかったら一口も食べれないところだったね。
「その、アカーシャは大丈夫だったか?」
「父様聞いてよ、僕が魚を使ってケーキ作ろうとしたら皆して取り上げたんだ」
「生魚はない」
『ないの』
「パパ甘やかしは駄目だぞ!」
フォローしようとした刀雲を遮り、事実を暴露する子供達。
ぷーと頬を膨らませるアカーシャに色々察した刀雲が、苦笑いしながら頭を撫でてなだめている。
「せめて活け造りにすればよかったな」
「でもテーマがタワーケーキだったんだもん」
「まぁアカーシャが選んだ魚は使われたし、美味しく食べてもらえたからOK!」
アー君がウィンク付きでサムズアップをアカーシャにしたけど、いまいち納得していない様子。
『ドリアンのお手柄なの』
「見事な寿司タワーだった!」
「うぅ、一個ぐらい食べたかったです」
あの生魚は綺麗に捌かれ、急遽用意した酢飯と合わせて握りにされたんだ。
他の魚も混ぜて色のバランスも素晴らしい寿司タワーでした。
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