591 / 1,127
巡り合い
第584話
しおりを挟む
イエティはシックスパックでした。
きゃーいい筋肉ー!
「GOAAAAA!!」
『っぴゃ!』
「こらシャムスを怖がらせたらだめでしょ!!」
「ぅぉー」
イエティの威嚇にシャムスが怯えたので怒ったら、威嚇したムキムキイエティがぬいぐるみボディな外見に縮小してしまった。
あれ?
「フシュー」
『アー君、ゴーレム混ざってる』
「雪山の前の層の階層ボスだ、レイア様を見た瞬間に両手挙げて投降して、なんかそのままついてきたんだよなー」
「マールスの二倍ぐらいか?」
「そのぐらいありそうですな」
マンモスを筆頭としたイエティ軍団の中に、なぜか古代遺跡にいそうなゴーレムが混ざっていた。
下地は岩らしく、全体的にゴツゴツしている。
あっ、ちなみに僕らは正門前にいます。
桜並木通りが東ならここは南側かな?
『動き鈍いの』
「ダンジョンの死亡率高くてただでさえ人間が入らないのに、かなり下層のボスだったからな~、出番がなくて劣化したのかも」
『そだ。キーちゃん羽ちょーだい』
「くるる」
『ありがと』
「シャム兄、俺の卵の欠片もやる」
『ありがとー、こーねこね』
イエティから逃げてゴーレムの方に行ったシャムスがキーちゃんから羽を、涼玉から卵の欠片を受け取って何やらやっているのだけど、止めた方がいいのだろうか。
『スライムー! アー君はい』
「ん」
そして完成した数匹のスライムを、アー君がゴーレムに向かって投げつけた。
一連の出来事をレイアさんも見ていたけれど、諦めたように傍観していたのでまぁきっと大丈夫だと思い込む。
スライムに憑りつかれたゴーレム。
何ということでしょう、全体に苔が生えたかと思ったら、つぶらな瞳のほわ~とした感じになってしまいました! これ、僕のせいでしょうか!?
『あれぇ?』
「母上が近くにいるのが関係しているのか、それとも元々の性質が前面に出たのか、どっちだ!」
「がーおー」
「一目で無害と判断出来て何より」
「まぁ、そういうことにしとこ!」
アー君が何かを諦めた。
「けどマンモスもイエティも大人しいねぇ」
「そりゃレイア様いるからな」
「神薙様御一家も!」
『せーぞろい』
ここから広場まで行進し、噴水をぐるっと回って桜並木を通過してそのままマシュー君の所に転送するんだって。騎士様が。
「あと稲刈りに役立ちそうだからこいつも追加で」
「ッシャ!」
ビシッと敬礼をしてアー君に応えたのは、全身が青白いリザードマンだった。
十体ほどいるけどもしや雪山で生け捕りにしてきたのかな、しかも今日。
「母上、耳貸して」
「なぁに?」
「――って声かけて」
「わかった」
アー君が僕にやらせたいことは大体分かる、女神様が僕にやらせた「おかえりなさい」と似たようなことだろう。
『おてての鎌かっこいーね』
「シャシャー!」
白肌がほんのりピンク色に、あれは照れているのだろうか。
「みんな、マシュー君のことお願いね、助けてあげて」
「ごあーー!」
「フッシュー!」
「シャーーーー!!!」
とてもいい返事をもらいました。
返事だけで良かったのだけど、そのうち何体か微妙に進化したのはご愛敬だろう。
きゃーいい筋肉ー!
「GOAAAAA!!」
『っぴゃ!』
「こらシャムスを怖がらせたらだめでしょ!!」
「ぅぉー」
イエティの威嚇にシャムスが怯えたので怒ったら、威嚇したムキムキイエティがぬいぐるみボディな外見に縮小してしまった。
あれ?
「フシュー」
『アー君、ゴーレム混ざってる』
「雪山の前の層の階層ボスだ、レイア様を見た瞬間に両手挙げて投降して、なんかそのままついてきたんだよなー」
「マールスの二倍ぐらいか?」
「そのぐらいありそうですな」
マンモスを筆頭としたイエティ軍団の中に、なぜか古代遺跡にいそうなゴーレムが混ざっていた。
下地は岩らしく、全体的にゴツゴツしている。
あっ、ちなみに僕らは正門前にいます。
桜並木通りが東ならここは南側かな?
『動き鈍いの』
「ダンジョンの死亡率高くてただでさえ人間が入らないのに、かなり下層のボスだったからな~、出番がなくて劣化したのかも」
『そだ。キーちゃん羽ちょーだい』
「くるる」
『ありがと』
「シャム兄、俺の卵の欠片もやる」
『ありがとー、こーねこね』
イエティから逃げてゴーレムの方に行ったシャムスがキーちゃんから羽を、涼玉から卵の欠片を受け取って何やらやっているのだけど、止めた方がいいのだろうか。
『スライムー! アー君はい』
「ん」
そして完成した数匹のスライムを、アー君がゴーレムに向かって投げつけた。
一連の出来事をレイアさんも見ていたけれど、諦めたように傍観していたのでまぁきっと大丈夫だと思い込む。
スライムに憑りつかれたゴーレム。
何ということでしょう、全体に苔が生えたかと思ったら、つぶらな瞳のほわ~とした感じになってしまいました! これ、僕のせいでしょうか!?
『あれぇ?』
「母上が近くにいるのが関係しているのか、それとも元々の性質が前面に出たのか、どっちだ!」
「がーおー」
「一目で無害と判断出来て何より」
「まぁ、そういうことにしとこ!」
アー君が何かを諦めた。
「けどマンモスもイエティも大人しいねぇ」
「そりゃレイア様いるからな」
「神薙様御一家も!」
『せーぞろい』
ここから広場まで行進し、噴水をぐるっと回って桜並木を通過してそのままマシュー君の所に転送するんだって。騎士様が。
「あと稲刈りに役立ちそうだからこいつも追加で」
「ッシャ!」
ビシッと敬礼をしてアー君に応えたのは、全身が青白いリザードマンだった。
十体ほどいるけどもしや雪山で生け捕りにしてきたのかな、しかも今日。
「母上、耳貸して」
「なぁに?」
「――って声かけて」
「わかった」
アー君が僕にやらせたいことは大体分かる、女神様が僕にやらせた「おかえりなさい」と似たようなことだろう。
『おてての鎌かっこいーね』
「シャシャー!」
白肌がほんのりピンク色に、あれは照れているのだろうか。
「みんな、マシュー君のことお願いね、助けてあげて」
「ごあーー!」
「フッシュー!」
「シャーーーー!!!」
とてもいい返事をもらいました。
返事だけで良かったのだけど、そのうち何体か微妙に進化したのはご愛敬だろう。
20
お気に入りに追加
352
あなたにおすすめの小説
完結・虐げられオメガ側妃なので敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王に食べられました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる
塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった!
特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。
王子様のご帰還です
小都
BL
目が覚めたらそこは、知らない国だった。
平凡に日々を過ごし無事高校3年間を終えた翌日、何もかもが違う場所で目が覚めた。
そして言われる。「おかえりなさい、王子」と・・・。
何も知らない僕に皆が強引に王子と言い、迎えに来た強引な婚約者は・・・男!?
異世界転移 王子×王子・・・?
こちらは個人サイトからの再録になります。
十年以上前の作品をそのまま移してますので変だったらすみません。
「今夜は、ずっと繋がっていたい」というから頷いた結果。
猫宮乾
BL
異世界転移(転生)したワタルが現地の魔術師ユーグと恋人になって、致しているお話です。9割性描写です。※自サイトからの転載です。サイトにこの二人が付き合うまでが置いてありますが、こちら単独でご覧頂けます。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
時々おまけを更新しています。
BLゲームのモブに転生したので壁になろうと思います
雪
BL
前世の記憶を持ったまま異世界に転生!
しかも転生先が前世で死ぬ直前に買ったBLゲームの世界で....!?
モブだったので安心して壁になろうとしたのだが....?
ゆっくり更新です。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!
棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる