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巡り合い
第521話
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アランを席に招待したら早速雷ちゃんが着物の注文をしようとはいはいで近付いてきた。
外見年齢を操作出来るなら、二本足で歩ける大きさになればいいのにね?
「ヒューとお揃いか対になるようなデザインが欲しい」
「ヒューちゃんは雷ちゃんの伴侶で後ろで微笑んでる妖艶な美人さん」
「????」
「雷はこう見えても成人してる時もある」
「時も??」
「……っは、アランは普通の人間だった!」
アー君の言葉に疑問符を浮かべたアランに、そう言えば普通の人間はある日突然成長しないことを思い出した。
子供達が満遍なく好き勝手に成長したり縮んだりしてるので、普通の基準がずれていたみたいだ。
「雷ちゃんのサイズは二種類作ってもらう? それとも幼児サイズ?」
「ああイツキ、それは大丈夫だ」
サイズの心配をしたらアランが解説をしてくれた。
生地には魔法がかけられており、体形に合わせて伸縮する仕様。
「そっか、だから黒ちゃんのお嫁さんも着れたのか」
「黒様、あーん、ですよ」
「ひょーーー!! あーーん」
何かを振り切ったらしいお嫁さんが膝に黒ちゃんを乗せてイチャイチャしている。
女の子って切り替え早いね。
あれ?
よく考えたら邪神一家で女の子を娶ったのって黒ちゃんだけだね、他の伴侶はみんな男だよね、エヴァ君は可愛いけど男の子、ヨムちゃんの伴侶は多分オス。
実は男の子っていうオチは……ないか、女子寮に入ってるらしいし。
僕の周りで他に女性と結婚している人っているかな?
いない、ような気がする。
レイアさんは異世界の女神様だから除外、女神様は独身だしね。
「着物もいいな」
「あっ、タイガ戻ったんだ」
「うむ」
「ラセンは?」
「休んでいる。食事と飲み物を取りに来た。軽くつまめるものと果物、あとワインを持って来いと言われてな」
ラセンがタイガを顎で使ってる!
なんてこと、仲が確実に進化してるよ!
二人目も近いかも!!
「――っ師匠!?」
ん?
「アランか、久しいな」
「はいっ!」
アカーシャに卑猥王子と呼ばれているアランが、飼い主を前にしたワンコのようなキラキラした瞳でタイガを見つめている。
師匠ってなんだ?
「えーっと、アラン、タイガと知り合い?」
「ああ! 我が国の技術再現に大きく貢献してくれた方だ! 邪神御一家に奉納する着物のデザインを一から考えてくれたのも師匠なんだ」
「なるほど」
だから着物に個々の特徴が描けたんだね。
ドンの一族繋がりかな。
「イツキは師匠と知り合いだったんだな!」
「知り合いっていうか……」
「アラン、落ち着いて。知ってるでしょう、タイガが僕の弟だって」
「ああ知って……しって、しってぇぇ???」
アカーシャの言葉が耳に届いたアランにうさ耳を鷲掴みにされ、すっごい勢いでもふもふされた。
外見年齢を操作出来るなら、二本足で歩ける大きさになればいいのにね?
「ヒューとお揃いか対になるようなデザインが欲しい」
「ヒューちゃんは雷ちゃんの伴侶で後ろで微笑んでる妖艶な美人さん」
「????」
「雷はこう見えても成人してる時もある」
「時も??」
「……っは、アランは普通の人間だった!」
アー君の言葉に疑問符を浮かべたアランに、そう言えば普通の人間はある日突然成長しないことを思い出した。
子供達が満遍なく好き勝手に成長したり縮んだりしてるので、普通の基準がずれていたみたいだ。
「雷ちゃんのサイズは二種類作ってもらう? それとも幼児サイズ?」
「ああイツキ、それは大丈夫だ」
サイズの心配をしたらアランが解説をしてくれた。
生地には魔法がかけられており、体形に合わせて伸縮する仕様。
「そっか、だから黒ちゃんのお嫁さんも着れたのか」
「黒様、あーん、ですよ」
「ひょーーー!! あーーん」
何かを振り切ったらしいお嫁さんが膝に黒ちゃんを乗せてイチャイチャしている。
女の子って切り替え早いね。
あれ?
よく考えたら邪神一家で女の子を娶ったのって黒ちゃんだけだね、他の伴侶はみんな男だよね、エヴァ君は可愛いけど男の子、ヨムちゃんの伴侶は多分オス。
実は男の子っていうオチは……ないか、女子寮に入ってるらしいし。
僕の周りで他に女性と結婚している人っているかな?
いない、ような気がする。
レイアさんは異世界の女神様だから除外、女神様は独身だしね。
「着物もいいな」
「あっ、タイガ戻ったんだ」
「うむ」
「ラセンは?」
「休んでいる。食事と飲み物を取りに来た。軽くつまめるものと果物、あとワインを持って来いと言われてな」
ラセンがタイガを顎で使ってる!
なんてこと、仲が確実に進化してるよ!
二人目も近いかも!!
「――っ師匠!?」
ん?
「アランか、久しいな」
「はいっ!」
アカーシャに卑猥王子と呼ばれているアランが、飼い主を前にしたワンコのようなキラキラした瞳でタイガを見つめている。
師匠ってなんだ?
「えーっと、アラン、タイガと知り合い?」
「ああ! 我が国の技術再現に大きく貢献してくれた方だ! 邪神御一家に奉納する着物のデザインを一から考えてくれたのも師匠なんだ」
「なるほど」
だから着物に個々の特徴が描けたんだね。
ドンの一族繋がりかな。
「イツキは師匠と知り合いだったんだな!」
「知り合いっていうか……」
「アラン、落ち着いて。知ってるでしょう、タイガが僕の弟だって」
「ああ知って……しって、しってぇぇ???」
アカーシャの言葉が耳に届いたアランにうさ耳を鷲掴みにされ、すっごい勢いでもふもふされた。
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