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保護者の居ぬ間に
第455話
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アカーシャの「傭兵派遣みたいなのを何となくやりたいな~」と言う構想は、あれよあれよという間に形になった。
特にアー君がやる気満々でダンジョンはすでに設置済み。
出現モンスターもささっと決め、現在は弱すぎず、強すぎないようにモンスターの強さ設定を調整する段階まで作業が進んでいる。
クロードさんはモール運営で忙しので、交渉や事務的なあれこれは春日さんがやってくれている。
「一度はやってみたかったリアル育成ゲーム」
面倒がるどころかアー君並みにノリノリです。
「それでさ、アカーシャとシャムスの予定を崩すようで悪いんだが、教会からは聖職者、ギルドからはサポーターを雇って欲しいと打診が来た。あと知り合いの冒険者からすでに護衛依頼が」
「……まだ傭兵所開設してませんが」
情報は規制してないけれど、それにしても依頼入るの早すぎな気がします。
「もふもふズと共闘したいって懇願された」
「その人達ってもしかして右目の少し上に傷がある重装備とスキンヘッドな人ですか?」
「おう、イツキも知ってるのか」
「僕は直接は知らないですけど、アー君が何度かその二人組がもふもふズに貢いでいるのを見かけた事があるらしいです。あと茶屋の上得意様らしいですよ」
「何やってんだあいつら」
茶屋が開店してからは酒代に使っていたお金をもふもふズとの逢瀬につぎ込んでいるとか。
健康的だよね。
「あの二人は顔が怖過ぎて子供や動物に怖がられてるらしくてさ、基本的には悪い奴じゃないんだけどなー、孤児院に寄付もしている根っからの善人。ただ……顔が怖い」
顔が怖いと二度言った。
どれだけ怖いんだろう、シャムスが泣くぐらいかな?
僕はほとんど参加していない、情報整理するために春日さんが話す事を聞いてツッコミを入れたり、美味しいご飯を作って皆を労わったりといつも通り生活している。
「あと話を聞きつけて商売を提携したいって申し込みもチラホラ」
春日さん御用達の『冒険者向けの店』も名乗りを上げているらしい。
「中級者向けダンジョンは順調だけど、派遣関係が整わない」
足りないのは獣人さんの刀国滞在中の仮住い。
ここで暮らすには彼らはちょっと騒がしいと言うか、暑苦しいと言うか、とにかく神薙さんからNGが出ちゃったんだよね。
白熊さんのやかましい印象が強いみたい。
「うおおおおお、クロードの知能が恋しい!」
「モールに引きこもって出てこないらしいですよ」
この人、本当に真面目に働くの持続しないんだなぁ。
誰か他に頼りになる大人いないかしら。
特にアー君がやる気満々でダンジョンはすでに設置済み。
出現モンスターもささっと決め、現在は弱すぎず、強すぎないようにモンスターの強さ設定を調整する段階まで作業が進んでいる。
クロードさんはモール運営で忙しので、交渉や事務的なあれこれは春日さんがやってくれている。
「一度はやってみたかったリアル育成ゲーム」
面倒がるどころかアー君並みにノリノリです。
「それでさ、アカーシャとシャムスの予定を崩すようで悪いんだが、教会からは聖職者、ギルドからはサポーターを雇って欲しいと打診が来た。あと知り合いの冒険者からすでに護衛依頼が」
「……まだ傭兵所開設してませんが」
情報は規制してないけれど、それにしても依頼入るの早すぎな気がします。
「もふもふズと共闘したいって懇願された」
「その人達ってもしかして右目の少し上に傷がある重装備とスキンヘッドな人ですか?」
「おう、イツキも知ってるのか」
「僕は直接は知らないですけど、アー君が何度かその二人組がもふもふズに貢いでいるのを見かけた事があるらしいです。あと茶屋の上得意様らしいですよ」
「何やってんだあいつら」
茶屋が開店してからは酒代に使っていたお金をもふもふズとの逢瀬につぎ込んでいるとか。
健康的だよね。
「あの二人は顔が怖過ぎて子供や動物に怖がられてるらしくてさ、基本的には悪い奴じゃないんだけどなー、孤児院に寄付もしている根っからの善人。ただ……顔が怖い」
顔が怖いと二度言った。
どれだけ怖いんだろう、シャムスが泣くぐらいかな?
僕はほとんど参加していない、情報整理するために春日さんが話す事を聞いてツッコミを入れたり、美味しいご飯を作って皆を労わったりといつも通り生活している。
「あと話を聞きつけて商売を提携したいって申し込みもチラホラ」
春日さん御用達の『冒険者向けの店』も名乗りを上げているらしい。
「中級者向けダンジョンは順調だけど、派遣関係が整わない」
足りないのは獣人さんの刀国滞在中の仮住い。
ここで暮らすには彼らはちょっと騒がしいと言うか、暑苦しいと言うか、とにかく神薙さんからNGが出ちゃったんだよね。
白熊さんのやかましい印象が強いみたい。
「うおおおおお、クロードの知能が恋しい!」
「モールに引きこもって出てこないらしいですよ」
この人、本当に真面目に働くの持続しないんだなぁ。
誰か他に頼りになる大人いないかしら。
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