神様のポイント稼ぎに利用された２

可愛い子には旅をさせよ

第298話

　部屋の中でどんな行為が行われたか……言わなきゃダメ？

　じゃあ、サラッとだけ。
　えっと部屋の中に入ったら大人が５人は余裕で寝れそうな大きなベッドの上に、スタイルの違う人が三人いました。

　まず一人目、ちょっとヤンキーっぽい、目付きが鋭い腕にタトゥーの入った人は日本からの転移者で一族に保護された人だった。
　祖父が工芸世界の国宝、ヤンキーだけどおじいちゃんっ子で、祖父の背中を追いかけながら育って一人前になったと認められた矢先、事故に遭ってこの世界に転移。

　転移者なので妊娠出来ないはずだけど、ドンが女神様と交渉して妊娠スキルを付与された。
　拾われた恩とか、保護されて大事にされてきた恩とか、断れない理由で雁字搦めにされて今ここにいる。
　タイガを見た瞬間、顔が引きつっていた。

　二人目は線の細いお兄さん。
　一族の中でも芸術能力が高い家の人で、能力の高い子を産むために望んでこの場にいた。
　天才が産まれれば神薙さんにより良い物を奉納できる、その為に身を差し出したと言う、やんわりとした雰囲気を持っているけど立派な邪神狂いの人。

　三人目は聖女の血を引く家柄。
　手先がとても器用で芸術の才能も高いので、教会に入らず二人目のお兄さんの家に養子に入り、その才能を伸ばしている所だとか。
　どちらにしろ邪神狂いか。

　後は四人で頑張ってね。と逃げようとしたけど駄目だった。
　肩に担がれたままベッドに近付くタイガを叩いたけど、全くダメージは与えられてなかったね。

　三人の前にポイっと放り出された時の心境は【まな板の鯉】。

　だってタイガの目が！
　ギラギラ、やる気だ。

　圧し掛かられて、服をはがされ、あっという間に喰われた。
　嵐のようで何が何だか分からない内に一戦目終了、詳しく言え？　嫌でーす。

　僕とタイガの行為を見て発情した一族の二人を次に相手にし、ヤンキーの人は最後。
　一番激しく揺さぶられてましたよ、ご愁傷様です。
　あれは確実に妊娠したよね、女神様の事を罵っていたけど一族の人が崇めているのは別の神様だから特に構わないだろう。

「母よ」

　三人が沈んだ所でまた僕の出番のようです。

　嘘だろ、もうダウンしたの？
　逆に何で僕は平気……女神様のスキルが原因かなぁ。

「母の中は気持ちがいい、もっと奥に受け入れてくれ」

　実子との子供を産むってどうなんだろう、女神様的には全く問題ないけど、僕のダメージが予想不可、まぁふわっと受け入れちゃうのだとは思うけどね。

　普段相手をしているのが人外のラセンだからかな、タイガってかなり遠慮も容赦もない。
　体格の差もあって入っちゃいけない所入ってる気がする。

「父から聞いていたが甘いな」

　刀雲と普段どんな話をしているのか問い質したい所だけど、僕の口からは意味のない声しか出てこない。
　胸が痛いほど吸われながら思った。

　甘える姿が刀雲とそっくり。