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権力とは使う為にある

第224話

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 コモドドラゴンって確か、あれだよね生きた恐竜って言われる最強のトカゲ……。
 戦闘力あげなくても元々高いって言うか、実は毒を持っているらしいあの子。

 それがこの世界に?

 双子の為に騎士様が持ち込んだんだろうけど、何が問題って、世界に適応させるために騎士様が色々加護を与えて、トカゲどころかドラゴン並みの戦闘力になっている予感。

「よし、ラビ食べていいよ」
「全部喋ったのに!?」
「これ元々ラビの分なので」

 リクエストでドリちゃんの実を炙って砕いたのがアイスとクリームの間に入ってるのが特徴、付き合ってもらったお礼にラビの前に置くと、食べさせて?と言わんばかりに口を開けて待っていた。
 あざとい。

「こっちおいで」
「マシュー君ありがと」
「いえ、ナーガにシャムス様を取られて手持ち無沙汰なんです」

 ラビをマシュー君に任せ、騎士様に向き合う。

「なんでまたそんな生き物を」
「領地を守護させたらかっこいいかなぁって」

 番犬を与える気軽さで絶滅危惧種を異世界から輸入しない!

「それで、二人がやろうとしている新事業ってなんです?」
「俺の口からは言えない、自分達の口から発表したいだろうし」
「分かりました」

 過ぎた事は仕方がない。
 元の場所に戻して来いと言うにも、この世界に適応した生き物を戻したら生態系が崩れるどころの話じゃなくなるからね。

「じゃあバレた所であの子紹介しよう」

 おーっと何か言い始めたぞ。

 縁側に移動した騎士様を多数の視線が追いかける、僕は何を紹介されても大丈夫なように心を落ち着ける事に専念した。
 この短期間でまた人の子を拾って来ない。ハズ。

「おいでー」
「っは!」

 シュバッと姿を現したのは忍者の衣装をまとった…………リザードマンだった。
 Japanese好きだねぇ~。

「コモドドラゴンの一部が超進化してリザードマンになったので、樹の護衛に抜擢してみました!」

 衣装から見える翡翠の鱗がキラキラ光って眩しいですよ、室内からの明かりだけであれだけ光るって、太陽の下だとどれだけ輝くんだ?
 少なくとも隠密向きじゃないんじゃないかなー?

「レイアの加護で戦闘能力アップ、武器は双剣で氷属性と炎属性、なんと足には水掻きがあるから水中戦にも強いし水の上を走れる!」

 他にも小手はスラちゃんを使用しているので、攻撃は受け止めるのではなく跳ね返す事が可能、よって敵に一瞬の隙が生まれて反撃しやすい。
 鎖鎌も仕込んであるから遠距離攻撃も出来るよーって……。

 どこにツッコミを入れていいか分からないよパトラッシュ。
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