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第三章 世界に降りかかる受難
第630話
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アンデッドダンジョンが無事にオープンを迎え、運営もうまくいっているとアカーシャがご機嫌です。
イネスグッズの屋台を出したら大当たり、ついでにダンジョンの宝箱にもグッズを入れたら冒険者の目の色が変わったとかなんとか。
それだけ順調なら王様喜んでいると思ったら大間違い、プレオープンとオープン当日に皇帝がお忍びで来ていた事を知り、吐血して今寝込んでるんだ。
皇帝と言っても戦争仕掛けなきゃそこまで怖いことにならないよ?
え、戦争まさに仕掛けられてるの!?
ああ相手は帝国じゃなくて別の国ね、アカーシャ詳しいなぁ。
「あの国の敵国から商業ギルドに圧力が掛かってね、イグちゃんにお願いして情報収集してもらったの」
「イグちゃんが喜びそうな依頼だねぇ」
本日は夕食に餃子パーティーをやるので、遊びに来たアカーシャにも手伝ってもらっています。
餃子なら皮に具材を詰めるだけ、ゲテモノにならない!
それにしても敵国、商業ギルドに喧嘩売るとか大丈夫?
来世に呪い掛けておく?
今ならなんとワンクリックで来世もその次も呪えちゃう!
「しかし俺の兄弟に圧力掛けるとか勇気あるよな」
『呪いの魔石にえっちゃんの魔力を入れて出来上がりー』
『シャムス兄、それどうするつもり?』
『ひゃぁぁ私の毛皮がぞわぞわします』
粗悪品を用意して王国に納品しろとか、いう事を聞かなければ潰すとか、王国の情報を集めて渡せなど、面白いぐらい高圧的だったそうです。
うむ、アカーシャが喋るたびにシャムスが弄っている魔石の闇がうごめいている気配がします。
「アカーシャは大丈夫? 怖いことされてない?」
「私は大丈夫。でも職員が……やんのかゴラァってなっていて、怒りのあまり何をしでかすか分からなくて」
商業ギルド職員さん、刀国の影響を受けているので基本的に血気盛ん。
「ごめん、その圧力掛けただろう使者、今日食っちまった」
そう告白したのは闇からちょっとだけ顔を出しているイグちゃん、どうやら闇ギルドにも圧力を掛けに行って問答無用で食われたみたいです。
相手、邪神だからね、仕方ない。
「父ちゃんが「国ごといっちゃう?」って張り切ってるけどどうする?」
イグちゃんの父ちゃんは言わずと知れた神薙さん、騎士様でも倒せるか分からない邪神様に目を付けられている時点で終わっている気がする。
騎士様の中ではあの神薙さんさえもイネスと同じ枠だというから驚きです、倒せないというより甘やかしているから拳骨一つ落とせないっていうか……うむ、騎士様が激甘。
『この魔石をお城の宝物庫に仕込むのよ』
『えげつない』
『時限爆弾式の発動ですね! 気付いた時にはもう遅い、お前たちはもう呪われている作戦!』
こうして王様の国は暗部すら知らない間に戦争の危機から脱していたのでした……。
「ダンジョンの本オープン前だったら問答無用で更地だったのにね」
アカーシャがちょっと残念そうに呟いた。
商業大国でも作る気だろうか、ギレンが過労で倒れちゃうから止めてあげて。
イネスグッズの屋台を出したら大当たり、ついでにダンジョンの宝箱にもグッズを入れたら冒険者の目の色が変わったとかなんとか。
それだけ順調なら王様喜んでいると思ったら大間違い、プレオープンとオープン当日に皇帝がお忍びで来ていた事を知り、吐血して今寝込んでるんだ。
皇帝と言っても戦争仕掛けなきゃそこまで怖いことにならないよ?
え、戦争まさに仕掛けられてるの!?
ああ相手は帝国じゃなくて別の国ね、アカーシャ詳しいなぁ。
「あの国の敵国から商業ギルドに圧力が掛かってね、イグちゃんにお願いして情報収集してもらったの」
「イグちゃんが喜びそうな依頼だねぇ」
本日は夕食に餃子パーティーをやるので、遊びに来たアカーシャにも手伝ってもらっています。
餃子なら皮に具材を詰めるだけ、ゲテモノにならない!
それにしても敵国、商業ギルドに喧嘩売るとか大丈夫?
来世に呪い掛けておく?
今ならなんとワンクリックで来世もその次も呪えちゃう!
「しかし俺の兄弟に圧力掛けるとか勇気あるよな」
『呪いの魔石にえっちゃんの魔力を入れて出来上がりー』
『シャムス兄、それどうするつもり?』
『ひゃぁぁ私の毛皮がぞわぞわします』
粗悪品を用意して王国に納品しろとか、いう事を聞かなければ潰すとか、王国の情報を集めて渡せなど、面白いぐらい高圧的だったそうです。
うむ、アカーシャが喋るたびにシャムスが弄っている魔石の闇がうごめいている気配がします。
「アカーシャは大丈夫? 怖いことされてない?」
「私は大丈夫。でも職員が……やんのかゴラァってなっていて、怒りのあまり何をしでかすか分からなくて」
商業ギルド職員さん、刀国の影響を受けているので基本的に血気盛ん。
「ごめん、その圧力掛けただろう使者、今日食っちまった」
そう告白したのは闇からちょっとだけ顔を出しているイグちゃん、どうやら闇ギルドにも圧力を掛けに行って問答無用で食われたみたいです。
相手、邪神だからね、仕方ない。
「父ちゃんが「国ごといっちゃう?」って張り切ってるけどどうする?」
イグちゃんの父ちゃんは言わずと知れた神薙さん、騎士様でも倒せるか分からない邪神様に目を付けられている時点で終わっている気がする。
騎士様の中ではあの神薙さんさえもイネスと同じ枠だというから驚きです、倒せないというより甘やかしているから拳骨一つ落とせないっていうか……うむ、騎士様が激甘。
『この魔石をお城の宝物庫に仕込むのよ』
『えげつない』
『時限爆弾式の発動ですね! 気付いた時にはもう遅い、お前たちはもう呪われている作戦!』
こうして王様の国は暗部すら知らない間に戦争の危機から脱していたのでした……。
「ダンジョンの本オープン前だったら問答無用で更地だったのにね」
アカーシャがちょっと残念そうに呟いた。
商業大国でも作る気だろうか、ギレンが過労で倒れちゃうから止めてあげて。
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