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第三章 世界に降りかかる受難

第585話

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 ショタに呼び出された案件はショタ守護神がその後を引き受けてくれたので、きっと悪い事にはならなかったと思います。
 引きこもりの当主はイネスにぺかぁされずに済んだみたいだけど、ぺかぁで精神強化&操作された方が今後の人生楽だったんじゃない?

 とにかく、うむ、やはりショタの事はショタ守護神に任せた方が話が早い。
 ご本人もショタの未来を守れてご満悦だしね、今後はそうしよう。

 問題は呼び出しがランダムで、僕が応えるかどうか思案する前に召喚されちゃう所かなぁ。

「シヴァさん」
「はい我が君」
「僕、シヴァさんのあるじじゃないの」
「我が君の細君ですから、似たようなものです。それでご用件は?」

 笑顔がキラキラしている時点で要件を察している気配。
 そう言えばシヴァさんに黄金シリーズ食べさせたらどうなるんだろう、この人確か基本的には吸血鬼だから闇属性だよね、内側から消滅するんだろうか?
 今度やりすぎる事があったら罰として黄金羊羹を食べさせてみよう。

「イツキ様?」
「あのね、僕呼び出し多くて困ってるの。だから女神様が戻ってくるまでの期間、子供たちをまも――」
「喜んで!!!!」

 特大の音量で了承された。

「未成年全般ね、少年だけじゃなくて少女も入るよ?」
「……善処しましょう」

 恭しく心臓に手を当て礼をするシヴァさん、まぁ絶対嫌だと駄々こねられるよりマシかな?
 何せ女神様も男性の恋愛贔屓で、女性の恋愛は後回しどころじゃないから強く言えない。

「じゃぁ期間限定で僕の代理お願いね」
「ふ、ふふふふふ」

 下を向いて肩を震わせたと思ったら、そのままふわぁさぁと霧のように僕の目の前から消えました。

『ショタ守護神があだ名じゃなくなっちゃったの』
「すんげぇ張り切ってショタを救いに行ったぞ、あれ」
「救われる命は多そうですけど、同時に消される都市も多そうですね」

 消される命じゃなく、都市?
 あれ?
 もしかして僕は人選を間違えた?

「よっしゃ、期間限定つっても女神もそろそろ戻るだろうし、難しい事は置いといて遊び行こうぜ!」
『軍人さん救済が気に入ったのよ、もっと闇が深い人探すの』
「人を使い捨てる機関はテンプレの宝庫! 使い捨てられた人材を助けて、アー君の領地に送りましょう!」
「面白そうだからやるー!」

 アー君の領地は広大だから領主が一人二人増えた所でどうにもならない! まだまだ人材募集中です。
 何せ結構大きな国だったからね、それを一瞬で更地にしちゃう神薙さんの恐ろしさ。まさに邪神。

 ヒャッホー! と子供たちと一緒にテンション高くお家を飛び出し、救済を求める小さな声を頼りに突撃したら大当たりしました!

「魔物の跋扈する森に追放された英雄発見!」
「ひかえおろう、シャムスですよー!!」
『聖女も一緒にいるのよ、二重テンプレよ!』
「名探偵の僕には分かる! 魔物に囲まれて絶体絶命の状況下、このお兄さんを囮に逃げようとしたんだ!」

 英雄が被害者、聖女は庇ってる人、対するのはざまぁされるメンバー!
 魔物はウルフ系の魔物の群れだったので、後でもふります、ちょっとそこで待ってて!
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