491 / 802
第二章 聖杯にまつわるお話
第481話
しおりを挟む
夢って短いですよね。
「ママ、今度またもふもふ接待してあげるから機嫌直して」
『ママのご機嫌悪いと謎能力の作用が弱いの』
「樹、俺の腹筋触る?」
「シックスパックじゃない」
至福のもふもふタイムはレモン国でスタンピードが発生したことで終了した。
僕、今レモン国の王城でも一番高い塔の上にいるの。
「どうしようアー君、樹のご機嫌直らない!!」
「まぁもふもふ天国から風が強い場所に連れてこられればそうだよな!」
至高のもふもふアルパカ親子、黄金のツキノワグマ護衛、山猫獣人の給仕……きっと会場には他の獣人もいたのだろう、目でも愛でたかった。
待って、なんでアルパカが子供産んだ時に教えてくれなかったの?
僕見に行きたかった。アルパカ赤ちゃん見たかった。
「ぎゃーー! 機嫌が下降した! アー君!!」
「シャムス助けて!」
『お年賀が届いたよ』
「そうだ、五平餅、五平餅が奉納されたんだ! ママ好きだろ?」
『もろこしうどん』
「うどんもあるよ、もろこしうどんだって、下に降りて食べようか! 気に入ったら皆で一から作るのも楽しいと思わない??」
「みんなで」
その皆の中に獣人が入っていたら嬉しいな。
肉球を真っ白にしながらお団子や餅を作ったら可愛いだろうなぁ、肉球、ぷにぷに。
塔から降りて城壁の上に移動、僕の手にはトウモロコシたっぷりのあんかけうどん。
お正月だからお餅も入ってるよ。おお温かい。
「よし、いいぞアー君!」
「パパもテンパってないで頑張ってよっ! 天帝だろう!?」
「権力が役に立たない時もあるの! それが今!」
『えっちゃん五平餅取って』
「キ」
「まぁまごへーもちたべさせてあげりゅ」
「!!」
シャムスがお喋りしている!
さらに小さなおててで僕に五平餅を食べさせようとしているではないですか! なお、後ろでシャムスを支えている霧ちゃんは黒子なので見ないこととする。
「あーん」
「ふぁぁ」
自分も食べたいだろうに、僕に食べさせようとしてくるシャムス可愛い! 尊い!
「シャムスがモチモチ」
「ちあうの」
「シャムスが食べさせてくれた五平餅がモチモチ」
『おいちーね』
ふっくら柔らか、甘すぎないタレがお米に絡んで美味しい。
昔から愛される素朴な味だなぁ。
「ママ、これな、ツキノワグマ兄弟の実家が作り始めたんだって!」
「!?」
「ツキノワグマが作った五平餅、あの熊の大きな手で作られた五平餅!」
ほわぁぁぁ!!
「もろこしうどんは春日の茶屋の新メニューだけど、作ったのは狐獣人!」
『幻術で作った影でうどん打ったのよ』
「母上、山猫獣人からこれを預かってきた」
そう言って霧ちゃんが僕に渡したのはきびだんごだった。
「熊が渡したのを見て対抗意識を燃やしたようだ」
山猫獣人の一族が作るきびだんご。
山猫があの肉球で作ったきびだんご。
「あっ、スタンピード収まった」
『ふぃー』
「あー心臓に悪かったぁ、ママのご機嫌損ねると邪神並みに厄介!!」
もちもちしてる。
山猫印のきびだんご、猫の肉球のようなふわふわ感が幸せ。
「ママ、今度またもふもふ接待してあげるから機嫌直して」
『ママのご機嫌悪いと謎能力の作用が弱いの』
「樹、俺の腹筋触る?」
「シックスパックじゃない」
至福のもふもふタイムはレモン国でスタンピードが発生したことで終了した。
僕、今レモン国の王城でも一番高い塔の上にいるの。
「どうしようアー君、樹のご機嫌直らない!!」
「まぁもふもふ天国から風が強い場所に連れてこられればそうだよな!」
至高のもふもふアルパカ親子、黄金のツキノワグマ護衛、山猫獣人の給仕……きっと会場には他の獣人もいたのだろう、目でも愛でたかった。
待って、なんでアルパカが子供産んだ時に教えてくれなかったの?
僕見に行きたかった。アルパカ赤ちゃん見たかった。
「ぎゃーー! 機嫌が下降した! アー君!!」
「シャムス助けて!」
『お年賀が届いたよ』
「そうだ、五平餅、五平餅が奉納されたんだ! ママ好きだろ?」
『もろこしうどん』
「うどんもあるよ、もろこしうどんだって、下に降りて食べようか! 気に入ったら皆で一から作るのも楽しいと思わない??」
「みんなで」
その皆の中に獣人が入っていたら嬉しいな。
肉球を真っ白にしながらお団子や餅を作ったら可愛いだろうなぁ、肉球、ぷにぷに。
塔から降りて城壁の上に移動、僕の手にはトウモロコシたっぷりのあんかけうどん。
お正月だからお餅も入ってるよ。おお温かい。
「よし、いいぞアー君!」
「パパもテンパってないで頑張ってよっ! 天帝だろう!?」
「権力が役に立たない時もあるの! それが今!」
『えっちゃん五平餅取って』
「キ」
「まぁまごへーもちたべさせてあげりゅ」
「!!」
シャムスがお喋りしている!
さらに小さなおててで僕に五平餅を食べさせようとしているではないですか! なお、後ろでシャムスを支えている霧ちゃんは黒子なので見ないこととする。
「あーん」
「ふぁぁ」
自分も食べたいだろうに、僕に食べさせようとしてくるシャムス可愛い! 尊い!
「シャムスがモチモチ」
「ちあうの」
「シャムスが食べさせてくれた五平餅がモチモチ」
『おいちーね』
ふっくら柔らか、甘すぎないタレがお米に絡んで美味しい。
昔から愛される素朴な味だなぁ。
「ママ、これな、ツキノワグマ兄弟の実家が作り始めたんだって!」
「!?」
「ツキノワグマが作った五平餅、あの熊の大きな手で作られた五平餅!」
ほわぁぁぁ!!
「もろこしうどんは春日の茶屋の新メニューだけど、作ったのは狐獣人!」
『幻術で作った影でうどん打ったのよ』
「母上、山猫獣人からこれを預かってきた」
そう言って霧ちゃんが僕に渡したのはきびだんごだった。
「熊が渡したのを見て対抗意識を燃やしたようだ」
山猫獣人の一族が作るきびだんご。
山猫があの肉球で作ったきびだんご。
「あっ、スタンピード収まった」
『ふぃー』
「あー心臓に悪かったぁ、ママのご機嫌損ねると邪神並みに厄介!!」
もちもちしてる。
山猫印のきびだんご、猫の肉球のようなふわふわ感が幸せ。
31
お気に入りに追加
142
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された公爵令息は、周囲に溺愛される
白鳩 唯斗
BL
卒業パーティーで皇太子ユーリスの婚約者である公爵令息レインは、皇太子の浮気相手を虐めたとして婚約破棄をされてしまう。平然とした様子で婚約破棄を受け入れるも、ユーリスを好きだったレインは涙を流した。
主人公が老若男女問わず好かれるお話を目標にします。貴族間の難しいお話は正直書きたくないです。主人公は優しすぎて多分復讐とか出来ません。
※作者の精神が終了したので主人公が救われる話が書きたいだけです。適当に気分で書きます。いつ更新停止してもおかしくありません。お気に入りあまりしないで欲しいですm(_ _)m 減るとダメージ凄いので······。
貧乏大学生がエリート商社マンに叶わぬ恋をしていたら、玉砕どころか溺愛された話
タタミ
BL
貧乏苦学生の巡は、同じシェアハウスに住むエリート商社マンの千明に片想いをしている。
叶わぬ恋だと思っていたが、千明にデートに誘われたことで、関係性が一変して……?
エリート商社マンに溺愛される初心な大学生の物語。
僕の兄は◯◯です。
山猫
BL
容姿端麗、才色兼備で周囲に愛される兄と、両親に出来損ない扱いされ、疫病除けだと存在を消された弟。
兄の監視役兼影のお守りとして両親に無理やり決定づけられた有名男子校でも、異性同性関係なく堕としていく兄を遠目から見守って(鼻ほじりながら)いた弟に、急な転機が。
「僕の弟を知らないか?」
「はい?」
これは王道BL街道を爆走中の兄を躱しつつ、時には巻き込まれ、時にはシリアス(?)になる弟の観察ストーリーである。
文章力ゼロの思いつきで更新しまくっているので、誤字脱字多し。広い心で閲覧推奨。
ちゃんとした小説を望まれる方は辞めた方が良いかも。
ちょっとした笑い、息抜きにBLを好む方向けです!
ーーーーーーーー✂︎
この作品は以前、エブリスタで連載していたものです。エブリスタの投稿システムに慣れることが出来ず、此方に移行しました。
今後、こちらで更新再開致しますのでエブリスタで見たことあるよ!って方は、今後ともよろしくお願い致します。
異世界転生令嬢、出奔する
猫野美羽
ファンタジー
※書籍化しました(2巻発売中です)
アリア・エランダル辺境伯令嬢(十才)は家族に疎まれ、使用人以下の暮らしに追いやられていた。
高熱を出して粗末な部屋で寝込んでいた時、唐突に思い出す。
自分が異世界に転生した、元日本人OLであったことを。
魂の管理人から授かったスキルを使い、思い入れも全くない、むしろ憎しみしか覚えない実家を出奔することを固く心に誓った。
この最強の『無限収納EX』スキルを使って、元々は私のものだった財産を根こそぎ奪ってやる!
外見だけは可憐な少女は逞しく異世界をサバイバルする。
悪役王子の幼少期が天使なのですが
しらはね
BL
何日にも渡る高熱で苦しめられている間に前世を思い出した主人公。前世では男子高校生をしていて、いつもの学校の帰り道に自動車が正面から向かってきたところで記憶が途切れている。記憶が戻ってからは今いる世界が前世で妹としていた乙女ゲームの世界に類似していることに気づく。一つだけ違うのは自分の名前がゲーム内になかったことだ。名前のないモブかもしれないと思ったが、自分の家は王族に次ぎ身分のある公爵家で幼馴染は第一王子である。そんな人物が描かれないことがあるのかと不思議に思っていたが・・・
異世界に召喚されて失明したけど幸せです。
るて
BL
僕はシノ。
なんでか異世界に召喚されたみたいです!
でも、声は聴こえるのに目の前が真っ暗なんだろう
あ、失明したらしいっす
うん。まー、別にいーや。
なんかチヤホヤしてもらえて嬉しい!
あと、めっちゃ耳が良くなってたよ( ˘꒳˘)
目が見えなくても僕は戦えます(`✧ω✧´)
謎の死を遂げる予定の我儘悪役令息ですが、義兄が離してくれません
柴傘
BL
ミーシャ・ルリアン、4歳。
父が連れてきた僕の義兄になる人を見た瞬間、突然前世の記憶を思い出した。
あれ、僕ってばBL小説の悪役令息じゃない?
前世での愛読書だったBL小説の悪役令息であるミーシャは、義兄である主人公を出会った頃から蛇蝎のように嫌いイジメを繰り返し最終的には謎の死を遂げる。
そんなの絶対に嫌だ!そう思ったけれど、なぜか僕は理性が非常によわよわで直ぐにキレてしまう困った体質だった。
「おまえもクビ!おまえもだ!あしたから顔をみせるなー!」
今日も今日とて理不尽な理由で使用人を解雇しまくり。けれどそんな僕を見ても、主人公はずっとニコニコしている。
「おはようミーシャ、今日も元気だね」
あまつさえ僕を抱き上げ頬擦りして、可愛い可愛いと連呼する。あれれ?お兄様、全然キャラ違くない?
義弟が色々な意味で可愛くて仕方ない溺愛執着攻め×怒りの沸点ド底辺理性よわよわショタ受け
9/2以降不定期更新
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる