364 / 750
第二章 聖杯にまつわるお話
第357話
しおりを挟む
いつの間にかヘラ母さんも来ていたらしい、ケーキで打ち上げをしてそれから夕食の支度をすればいいかと思っていたけれど、そのまま宴会へと突入しました。
神様って宴会好きだよね。
気付いたら皇帝夫婦どころか家族総出でいて、ご飯を食べ終わった皇子達は庭でサーカスごっこして遊んでた。
結構気軽に外出しているけど、近衛兵の皆さんの首は無事だろうか。
「サーカスによる収益、何に使えばいいっすかねー?」
「衣装デザインする専属スタッフ雇うとか、そっち方面に活用したら?」
酔っぱらった女神様がグダグダと騎士様に絡んでいる。
騎士様は真面目に答えているけれど、あれ明日になったら覚えているか怪しいですよ。
「涼ちゃん、涼ちゃん」
「おなかぽわぽわ」
「ノンアルコールで酔っぱらってる双子がいるー!」
隣では各地を留学という名目で荒らしまわっている双子が、涼玉を挟んで尻尾や翼を撫で撫で中。
言動が酔っぱらい、でも二人にお酒は飲ませていない、もし間違えてお酒を飲んでも状態異常無効で酔わないはずなんだけど……あれは単に弟を可愛がっているだけ、なんだろうか?
「涼ちゃん可愛い」
「ふくふくおなか」
「ひんやり気持ちいいね」
「留学先に連れていきたい」
「ひょわぁぁ」
「樹、刀羅と鬼羅にアイス出してあげて、暑さでバテてるみたい」
「はぁい」
ただ暑さにやられて錯乱していただけでした。
慌てて調理場に行き、ドリちゃんにパフェを二つお願いした。
「黄金パフェェェェ!!」
「ドリちゃんごめん、子供達に順番に出してもらっていい?」
パフェという単語を聞き逃さなかったイネスが庭から雄叫びを挙げたので、我も我もと追加が入る前に全員分追加をお願いしました。
お披露目会やったせいか、イネスのテンションがいつもより二割増し。
慌てて追加で果樹園に走ろうとして、遭難したら余計な時間がかかる事に気付いてドリアンにお願いした。
僕はその間にメニュー画面でパフェに飾るビスケットやポッキーを選んで、スラちゃんに飾り付けを任せたら次に野菜を取り出して天ぷらの追加をお願いした。
今日は皆さん、本当によく食べる。
お酒はドリちゃんが無限魔法かけてくれてあるので、瓶が転がることはないのがありがたいよね。
まぁ神薙さんは樽で飲んでるけど。
「ギレンー、寿司食べたい」
「っは!」
ギレン来てたのか、そしてパフェを食べて若干復活した双子に顎で使われている。
お寿司ということは酢飯いるよね、炊飯器のスイッチ切り替えないと……。
あっ、ちょっと疲れた。
調理場の奥にある部屋の入口に腰掛け、ドリアンが淹れてくれたお茶を飲んで一休み。
ふー。
ケーキで打ち上げのはずが急遽宴会になったから、食事の用意が追い付かなくて大変。
あとは何を出したらいいかなぁ。
「ママ伊勢海老! お料理してください!」
「はぁい」
イネスが持ってきた伊勢海老は1m級の伊勢海老だった。
しかも黒くて艶と角と牙があった。
「魔王様くれました」
「近くに寄れたの?」
「神聖属性無効の魔道具を春日が作ってくれました! これで魔王様もまた宴会に参加できてハッピー!」
なるほど、イネスのテンションがやたらに高いと思ったら、魔王様とのふれあい再開もあったんだね。
きっとカイちゃんと一緒に宴会に参加したくて春日さんにお願いしたんだろうなぁ、対価はなんだろう、新作ゲームとかだろうか……いや、魔王様はゲーム手に入れられないですね。
神様って宴会好きだよね。
気付いたら皇帝夫婦どころか家族総出でいて、ご飯を食べ終わった皇子達は庭でサーカスごっこして遊んでた。
結構気軽に外出しているけど、近衛兵の皆さんの首は無事だろうか。
「サーカスによる収益、何に使えばいいっすかねー?」
「衣装デザインする専属スタッフ雇うとか、そっち方面に活用したら?」
酔っぱらった女神様がグダグダと騎士様に絡んでいる。
騎士様は真面目に答えているけれど、あれ明日になったら覚えているか怪しいですよ。
「涼ちゃん、涼ちゃん」
「おなかぽわぽわ」
「ノンアルコールで酔っぱらってる双子がいるー!」
隣では各地を留学という名目で荒らしまわっている双子が、涼玉を挟んで尻尾や翼を撫で撫で中。
言動が酔っぱらい、でも二人にお酒は飲ませていない、もし間違えてお酒を飲んでも状態異常無効で酔わないはずなんだけど……あれは単に弟を可愛がっているだけ、なんだろうか?
「涼ちゃん可愛い」
「ふくふくおなか」
「ひんやり気持ちいいね」
「留学先に連れていきたい」
「ひょわぁぁ」
「樹、刀羅と鬼羅にアイス出してあげて、暑さでバテてるみたい」
「はぁい」
ただ暑さにやられて錯乱していただけでした。
慌てて調理場に行き、ドリちゃんにパフェを二つお願いした。
「黄金パフェェェェ!!」
「ドリちゃんごめん、子供達に順番に出してもらっていい?」
パフェという単語を聞き逃さなかったイネスが庭から雄叫びを挙げたので、我も我もと追加が入る前に全員分追加をお願いしました。
お披露目会やったせいか、イネスのテンションがいつもより二割増し。
慌てて追加で果樹園に走ろうとして、遭難したら余計な時間がかかる事に気付いてドリアンにお願いした。
僕はその間にメニュー画面でパフェに飾るビスケットやポッキーを選んで、スラちゃんに飾り付けを任せたら次に野菜を取り出して天ぷらの追加をお願いした。
今日は皆さん、本当によく食べる。
お酒はドリちゃんが無限魔法かけてくれてあるので、瓶が転がることはないのがありがたいよね。
まぁ神薙さんは樽で飲んでるけど。
「ギレンー、寿司食べたい」
「っは!」
ギレン来てたのか、そしてパフェを食べて若干復活した双子に顎で使われている。
お寿司ということは酢飯いるよね、炊飯器のスイッチ切り替えないと……。
あっ、ちょっと疲れた。
調理場の奥にある部屋の入口に腰掛け、ドリアンが淹れてくれたお茶を飲んで一休み。
ふー。
ケーキで打ち上げのはずが急遽宴会になったから、食事の用意が追い付かなくて大変。
あとは何を出したらいいかなぁ。
「ママ伊勢海老! お料理してください!」
「はぁい」
イネスが持ってきた伊勢海老は1m級の伊勢海老だった。
しかも黒くて艶と角と牙があった。
「魔王様くれました」
「近くに寄れたの?」
「神聖属性無効の魔道具を春日が作ってくれました! これで魔王様もまた宴会に参加できてハッピー!」
なるほど、イネスのテンションがやたらに高いと思ったら、魔王様とのふれあい再開もあったんだね。
きっとカイちゃんと一緒に宴会に参加したくて春日さんにお願いしたんだろうなぁ、対価はなんだろう、新作ゲームとかだろうか……いや、魔王様はゲーム手に入れられないですね。
30
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説
ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?
望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。
ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。
転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを――
そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。
その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。
――そして、セイフィーラは見てしまった。
目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を――
※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。
※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)
兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜
藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。
__婚約破棄、大歓迎だ。
そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った!
勝負は一瞬!王子は場外へ!
シスコン兄と無自覚ブラコン妹。
そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。
周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!?
短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています
カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
【完結】身売りした妖精姫は氷血公爵に溺愛される
鈴木かなえ
恋愛
第17回恋愛小説大賞にエントリーしています。
レティシア・マークスは、『妖精姫』と呼ばれる社交界随一の美少女だが、実際は亡くなった前妻の子として家族からは虐げられていて、過去に起きたある出来事により男嫌いになってしまっていた。
社交界デビューしたレティシアは、家族から逃げるために条件にあう男を必死で探していた。
そんな時に目についたのが、女嫌いで有名な『氷血公爵』ことテオドール・エデルマン公爵だった。
レティシアは、自分自身と生まれた時から一緒にいるメイドと護衛を救うため、テオドールに決死の覚悟で取引をもちかける。
R18シーンがある場合、サブタイトルに※がつけてあります。
ムーンライトで公開してあるものを、少しずつ改稿しながら投稿していきます。
転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
もしも○○だったら~らぶえっちシリーズ
中村 心響
恋愛
もしもシリーズと題しまして、オリジナル作品の二次創作。ファンサービスで書いた"もしも、あのキャラとこのキャラがこうだったら~"など、本編では有り得ない夢の妄想短編ストーリーの総集編となっております。
※ 作品
「男装バレてイケメンに~」
「灼熱の砂丘」
「イケメンはずんどうぽっちゃり…」
こちらの作品を先にお読みください。
各、作品のファン様へ。
こちらの作品は、ノリと悪ふざけで作者が書き散らした、らぶえっちだらけの物語りとなっております。
故に、本作品のイメージが崩れた!とか。
あのキャラにこんなことさせないで!とか。
その他諸々の苦情は一切受け付けておりません。(。ᵕᴗᵕ。)
よくある婚約破棄なので
おのまとぺ
恋愛
ディアモンテ公爵家の令嬢ララが婚約を破棄された。
その噂は風に乗ってすぐにルーベ王国中に広がった。なんといっても相手は美男子と名高いフィルガルド王子。若い二人の結婚の日を国民は今か今かと夢見ていたのだ。
言葉数の少ない公爵令嬢が友人からの慰めに対して放った一言は、社交界に小さな波紋を呼ぶ。「災難だったわね」と声を掛けたアネット嬢にララが返した言葉は短かった。
「よくある婚約破棄なので」
・すれ違う二人をめぐる短い話
・前編は各自の証言になります
・後編は◆→ララ、◇→フィルガルド
・全25話完結
前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています
矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜
――『偽聖女を処刑しろっ!』
民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。
何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。
人々の歓声に包まれながら私は処刑された。
そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。
――持たなければ、失うこともない。
だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。
『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』
基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。
※この作品の設定は架空のものです。
※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。
※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)
【R18】溺愛される公爵令嬢は鈍すぎて王子の腹黒に気づかない
かぐや
恋愛
公爵令嬢シャルロットは、まだデビューしていないにも関わらず社交界で噂になる程美しいと評判の娘であった。それは子供の頃からで、本人にはその自覚は全く無いうえ、純真過ぎて幾度も簡単に拐われかけていた。幼少期からの婚約者である幼なじみのマリウス王子を始め、周りの者が
シャルロットを護る為いろいろと奮闘する。そんなお話になる予定です。溺愛系えろラブコメです。
女性が少なく子を増やす為、性に寛容で一妻多夫など婚姻の形は多様。女性大事の世界で、体も中身もかなり早熟の為13歳でも16.7歳くらいの感じで、主人公以外の女子がイケイケです。全くもってえっちでけしからん世界です。
設定ゆるいです。
出来るだけ深く考えず気軽〜に読んで頂けたら助かります。コメディなんです。
ちょいR18には※を付けます。
本番R18には☆つけます。
※直接的な表現や、ちょこっとお下品な時もあります。あとガッツリ近親相姦や、複数プレイがあります。この世界では家族でも親以外は結婚も何でもありなのです。ツッコミ禁止でお願いします。
苦手な方はお戻りください。
基本、溺愛えろコメディなので主人公が辛い事はしません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる