337 / 802
第二章 聖杯にまつわるお話
第330話
しおりを挟む
古の遺跡が神々の宝物庫に大変身。
ダンジョン難易度としてはSSS、出入りできるのは断崖絶壁の崖側からのみ、ただし濃い霧に覆われていてまず侵入が難しい。
霧ちゃんの過保護が限界突破してるから。
遺跡を守る最強のボスは謎能力やスライムで強化&進化したゴーレム君。
衛兵として空豆から分離したマンドラゴラ、スライム、スライムで強化された妖精戦士、水辺はアー君の役に立ちたくて抗議し続けていたサハギンやトラちゃんの息子夫婦。
ここまで過剰に守られていて、それでも侵入を果たせたらお宝を一つぐらい上げたいような気もするけど、半分以上イネスの宝物だからなぁ。
持ち帰って大丈夫なのは空豆ぐらいかもしれない。
そんな事を思いながら地上に戻ったら大変なことになっていました。
小さなオアシスがリゾート地みたいに整えられていた。
トレントなんてヤシの木の下に長椅子作ってくつろいでいるし、ドリアードはせっせと眷属を増やしてオアシス周りに食べれる植物を増やしている。
おじいちゃんはどこだろう、木が生い茂げっていて姿を見つけるのはちょっと無理かもしれない、諦めよう。
「かあちゃ、あっちにあった簡易小屋がプール付き豪邸になってた」
寛ぐトレントに呆れていたら、興奮した涼玉がこちらに走ってきた。
いや走っているのは涼玉を抱いたマールスだけど、二人で一人みたいなものだし問題ない。
「おじいちゃん生きてるかな、心臓止まってない?」
『うーん』
「あとサボテンがダンスしながら家具作ってた」
「見に行きます!」
「行くぜ!」
僕らが遺跡探検をしている間にいったい何が……。
「かあちゃん、俺はオアシスに魚放してくるな」
僕らはどうしよかなと少し悩んだけど、豪邸に興味があったのでシャムスと一緒に移動。
僕らを出迎えたのは、いつだったか女神様が見せてくれたアルバムに載っていたドバイにある有名ホテル内にあるプール。
砂漠を臨めるプールがあって、シャムスの名前がホテル名に入っているから覚えてる。
豪邸はセティの離宮を参考にしたのかな、近くに寄ったらマンドラゴラが冊子片手にサボテンに何やら指示を飛ばしていた。
後ろから覗いたら女神様に見せてもらったあのアルバムだった。借りたのかな。
しかもゴーレムも増えてるし。
僕とシャムスを救出するために目覚めたゴーレム君は遺跡守護のために下に残ったから、僕らの目の前で忙しく働き、マンドラゴラに無茶ぶりをされているのは別のゴーレムだろう。
なんか、ごめんね、うちのマンドラゴラが横暴で。
「はーこりゃいいな、パラソルどの辺に置くかなぁ。あとは酒に美味いものも食いたいし、食材の仕入れ先はイツキに頼めばいいか」
マンドラゴラから離れ、プールサイドを一周して戻ったら女神様がいた。
ふわりと風に揺れるワンピースを着て、サングラスに麦わら帽子、どう見てもリゾート地に遊びに来たセレブにしか見えない。
「女神様」
「うぉっ!」
「なんでここに?」
「あ、ヨムにプール作りたいからアルバム貸してくれって頼まれてさ、話をよく聞いたら面白そうだから遊びに来る権利と引き換えに貸した」
犯人はヨムちゃんだったか。
まぁ地球の観光スポットを再現するのに女神様ほど適した情報源はないからね、ギレンもセレブの類に入るけど写真に綺麗なお姉さんが写っていたりするから封印したらしく頼りにならない。
嫁が怖いんだね、ギレン。
「おじいちゃん、心臓発作で倒れてたので春日しゃん呼びました」
「刺激強かったんよ、オアシスの近くに小屋建てて、そっちに移動させた」
春日さんを呼んだ……つまり、心臓止まってたんだね。
死んでも生き返らせて植物を増やし続けさせる、ブラック企業も真っ青な職場です。
イネスに魅了されているから逃げることも思いつかないだろうし、贖罪って大変なんだなぁ。
ダンジョン難易度としてはSSS、出入りできるのは断崖絶壁の崖側からのみ、ただし濃い霧に覆われていてまず侵入が難しい。
霧ちゃんの過保護が限界突破してるから。
遺跡を守る最強のボスは謎能力やスライムで強化&進化したゴーレム君。
衛兵として空豆から分離したマンドラゴラ、スライム、スライムで強化された妖精戦士、水辺はアー君の役に立ちたくて抗議し続けていたサハギンやトラちゃんの息子夫婦。
ここまで過剰に守られていて、それでも侵入を果たせたらお宝を一つぐらい上げたいような気もするけど、半分以上イネスの宝物だからなぁ。
持ち帰って大丈夫なのは空豆ぐらいかもしれない。
そんな事を思いながら地上に戻ったら大変なことになっていました。
小さなオアシスがリゾート地みたいに整えられていた。
トレントなんてヤシの木の下に長椅子作ってくつろいでいるし、ドリアードはせっせと眷属を増やしてオアシス周りに食べれる植物を増やしている。
おじいちゃんはどこだろう、木が生い茂げっていて姿を見つけるのはちょっと無理かもしれない、諦めよう。
「かあちゃ、あっちにあった簡易小屋がプール付き豪邸になってた」
寛ぐトレントに呆れていたら、興奮した涼玉がこちらに走ってきた。
いや走っているのは涼玉を抱いたマールスだけど、二人で一人みたいなものだし問題ない。
「おじいちゃん生きてるかな、心臓止まってない?」
『うーん』
「あとサボテンがダンスしながら家具作ってた」
「見に行きます!」
「行くぜ!」
僕らが遺跡探検をしている間にいったい何が……。
「かあちゃん、俺はオアシスに魚放してくるな」
僕らはどうしよかなと少し悩んだけど、豪邸に興味があったのでシャムスと一緒に移動。
僕らを出迎えたのは、いつだったか女神様が見せてくれたアルバムに載っていたドバイにある有名ホテル内にあるプール。
砂漠を臨めるプールがあって、シャムスの名前がホテル名に入っているから覚えてる。
豪邸はセティの離宮を参考にしたのかな、近くに寄ったらマンドラゴラが冊子片手にサボテンに何やら指示を飛ばしていた。
後ろから覗いたら女神様に見せてもらったあのアルバムだった。借りたのかな。
しかもゴーレムも増えてるし。
僕とシャムスを救出するために目覚めたゴーレム君は遺跡守護のために下に残ったから、僕らの目の前で忙しく働き、マンドラゴラに無茶ぶりをされているのは別のゴーレムだろう。
なんか、ごめんね、うちのマンドラゴラが横暴で。
「はーこりゃいいな、パラソルどの辺に置くかなぁ。あとは酒に美味いものも食いたいし、食材の仕入れ先はイツキに頼めばいいか」
マンドラゴラから離れ、プールサイドを一周して戻ったら女神様がいた。
ふわりと風に揺れるワンピースを着て、サングラスに麦わら帽子、どう見てもリゾート地に遊びに来たセレブにしか見えない。
「女神様」
「うぉっ!」
「なんでここに?」
「あ、ヨムにプール作りたいからアルバム貸してくれって頼まれてさ、話をよく聞いたら面白そうだから遊びに来る権利と引き換えに貸した」
犯人はヨムちゃんだったか。
まぁ地球の観光スポットを再現するのに女神様ほど適した情報源はないからね、ギレンもセレブの類に入るけど写真に綺麗なお姉さんが写っていたりするから封印したらしく頼りにならない。
嫁が怖いんだね、ギレン。
「おじいちゃん、心臓発作で倒れてたので春日しゃん呼びました」
「刺激強かったんよ、オアシスの近くに小屋建てて、そっちに移動させた」
春日さんを呼んだ……つまり、心臓止まってたんだね。
死んでも生き返らせて植物を増やし続けさせる、ブラック企業も真っ青な職場です。
イネスに魅了されているから逃げることも思いつかないだろうし、贖罪って大変なんだなぁ。
30
お気に入りに追加
142
あなたにおすすめの小説
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
貧乏大学生がエリート商社マンに叶わぬ恋をしていたら、玉砕どころか溺愛された話
タタミ
BL
貧乏苦学生の巡は、同じシェアハウスに住むエリート商社マンの千明に片想いをしている。
叶わぬ恋だと思っていたが、千明にデートに誘われたことで、関係性が一変して……?
エリート商社マンに溺愛される初心な大学生の物語。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
幼い精霊を預けられたので、俺と主様が育ての父母になった件
雪玉 円記
BL
ハイマー辺境領主のグルシエス家に仕える、ディラン・サヘンドラ。
主である辺境伯グルシエス家三男、クリストファーと共に王立学園を卒業し、ハイマー領へと戻る。
その数日後、魔獣討伐のために騎士団と共に出撃したところ、幼い見た目の言葉を話せない子供を拾う。
リアンと名付けたその子供は、クリストファーの思惑でディランと彼を父母と認識してしまった。
個性豊かなグルシエス家、仕える面々、不思議な生き物たちに囲まれ、リアンはのびのびと暮らす。
ある日、世界的宗教であるマナ・ユリエ教の教団騎士であるエイギルがリアンを訪ねてきた。
リアンは次代の世界樹の精霊である。そのため、次のシンボルとして教団に居を移してほしい、と告げるエイギル。
だがリアンはそれを拒否する。リアンが嫌なら、と二人も支持する。
その判断が教皇アーシスの怒髪天をついてしまった。
数週間後、教団騎士団がハイマー辺境領邸を襲撃した。
ディランはリアンとクリストファーを守るため、リアンを迎えにきたエイギルと対峙する。
だが実力の差は大きく、ディランは斬り伏せられ、死の淵を彷徨う。
次に目が覚めた時、ディランはユグドラシルの元にいた。
ユグドラシルが用意したアフタヌーンティーを前に、意識が途絶えたあとのこと、自分とクリストファーの状態、リアンの決断、そして、何故自分とクリストファーがリアンの養親に選ばれたのかを聞かされる。
ユグドラシルに送り出され、意識が戻ったのは襲撃から数日後だった。
後日、リアンが拾ってきた不思議な生き物たちが実は四大元素の精霊たちであると知らされる。
彼らとグルシエス家中の協力を得て、ディランとクリストファーは鍛錬に励む。
一ヶ月後、ディランとクリスは四大精霊を伴い、教団本部がある隣国にいた。
ユグドラシルとリアンの意思を叶えるために。
そして、自分達を圧倒的戦闘力でねじ伏せたエイギルへのリベンジを果たすために──……。
※一部に流血を含む戦闘シーン、R-15程度のイチャイチャが含まれます。
※現在、改稿したものを順次投稿中です。
詳しくは最新の近況ボードをご覧ください。
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる