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第二章 聖杯にまつわるお話
第151話
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刀雲が呪いを受けてから数日、どうなったかと言うと。
「あ、将軍、そっち行ったっす」
「自分でやれ、自分でぇぇ!!」
あの日中断してしまった演習の続きを行うためにまた森にいた。
休日や予定の都合で多少メンバーの入れ替わりはあったものの、どちらも同じ刀国民、足並みも連携も問題なく進んでる。
「これ薬草じゃないか?」
「すげぇレア! 本物初めてみたかもしれない」
「孤児連中が採取しちまうから、実物って意外と見ないんだよな」
「ここぐらい森の奥ならたまーにあるけど、そもそもここまで来れる奴はポーション持っているからな、よほど切羽詰まった状況じゃなきゃ薬草を探さねぇよなぁ」
危険な魔物もちらほら出るというのに、全体的に空気が緩いのには理由があった。
「涼玉、あっちに草原あるらしいよ」
「休憩時間に入ったらロデオしていいか!?」
「ほどほどにねぇ」
何と今回の演習、僕と子供たちも参加しているんです!
涼玉はあの魔物の牛を呼び寄せて上に乗り、僕とシャムスはキーちゃんに乗ってのんびり移動、アー君は先頭の方で騎士様の肩に仁王立ちしながら全体を見渡している。
落ちないのが凄い。
「刀雲パパ、角出てる」
「意外と魔力操作が上手くいかないな」
呪いがどうなったかと言うと、刀雲に融合したスライムが効果ごと吸収して外見は元に戻りました!
シャムスのスライムのチートが半端ないですね。
何でもちょっぴり人間の枠から外れかけていた所に呪いを受け、呪いから刀雲を守るためにスライムが全力を出した結果、刀雲は正式に人外になった。
聖属性もイネスのぺかぁも効かなかったのもスライム効果の説が濃厚。
現状の刀雲はスライムが呪いを取り込みその力を手に入れたらしい、ただ自在に使うには多少の訓練が必要のようで演習再びとなりました。
たまに呪いの反動で一部が変化してしまうこともあるけれど、我が家の家長が軽トラサイズの猪を片手で止められるようになりました。
「刀雲のシックスパックが元に戻って良かったぁ」
『前より動きにキレがあるパパかっこいーなぁ』
「とうちゃが元に戻ったのって、シャムス兄のスライムが忖度した結果な気がする」
それは僕も思った。
もし僕とシャムスがあの刀雲をカッコイイと受け入れてたら、二度と戻らなかった可能性が非常に高かったと聞いた時はヒヤッとした。
僕が刀雲の腹筋に執着していて良かったと苦笑いしたのは騎士様、アー君も横で頷いてたけど。
「将軍、この猪は鍋にしていいですか!」
「あとでな! 次来るぞ!」
「今日異常に魔物の数が多い気がします!」
「そうだろうよ!」
右から襲ってきた大型トカゲを一撃で沈め、拳についた血を払う刀雲。その動作すらカッコイイ。
「左方向、大型魔物来るぞー、全員配置に付けー」
「大型魔物は食えますか!」
「微妙」
「えーーー!」
「いいから構えろ!」
大盾を持った騎士と冒険者が最前線に出て盾を構えた瞬間、木々をなぎ倒すように現れたのは巨大な狼、ただし体の表面は岩で覆われているようだった。
「は? 岩の狼?」
「ゴーレムっすか!?」
「剣士は武器を持ち替えろ! 鈍器使え鈍器!」
「とりあえず挑んでみて、ダメそうだったらすぐ言えよー」
アー君ののんびりした声を合図に激戦が始まった。
「あ、将軍、そっち行ったっす」
「自分でやれ、自分でぇぇ!!」
あの日中断してしまった演習の続きを行うためにまた森にいた。
休日や予定の都合で多少メンバーの入れ替わりはあったものの、どちらも同じ刀国民、足並みも連携も問題なく進んでる。
「これ薬草じゃないか?」
「すげぇレア! 本物初めてみたかもしれない」
「孤児連中が採取しちまうから、実物って意外と見ないんだよな」
「ここぐらい森の奥ならたまーにあるけど、そもそもここまで来れる奴はポーション持っているからな、よほど切羽詰まった状況じゃなきゃ薬草を探さねぇよなぁ」
危険な魔物もちらほら出るというのに、全体的に空気が緩いのには理由があった。
「涼玉、あっちに草原あるらしいよ」
「休憩時間に入ったらロデオしていいか!?」
「ほどほどにねぇ」
何と今回の演習、僕と子供たちも参加しているんです!
涼玉はあの魔物の牛を呼び寄せて上に乗り、僕とシャムスはキーちゃんに乗ってのんびり移動、アー君は先頭の方で騎士様の肩に仁王立ちしながら全体を見渡している。
落ちないのが凄い。
「刀雲パパ、角出てる」
「意外と魔力操作が上手くいかないな」
呪いがどうなったかと言うと、刀雲に融合したスライムが効果ごと吸収して外見は元に戻りました!
シャムスのスライムのチートが半端ないですね。
何でもちょっぴり人間の枠から外れかけていた所に呪いを受け、呪いから刀雲を守るためにスライムが全力を出した結果、刀雲は正式に人外になった。
聖属性もイネスのぺかぁも効かなかったのもスライム効果の説が濃厚。
現状の刀雲はスライムが呪いを取り込みその力を手に入れたらしい、ただ自在に使うには多少の訓練が必要のようで演習再びとなりました。
たまに呪いの反動で一部が変化してしまうこともあるけれど、我が家の家長が軽トラサイズの猪を片手で止められるようになりました。
「刀雲のシックスパックが元に戻って良かったぁ」
『前より動きにキレがあるパパかっこいーなぁ』
「とうちゃが元に戻ったのって、シャムス兄のスライムが忖度した結果な気がする」
それは僕も思った。
もし僕とシャムスがあの刀雲をカッコイイと受け入れてたら、二度と戻らなかった可能性が非常に高かったと聞いた時はヒヤッとした。
僕が刀雲の腹筋に執着していて良かったと苦笑いしたのは騎士様、アー君も横で頷いてたけど。
「将軍、この猪は鍋にしていいですか!」
「あとでな! 次来るぞ!」
「今日異常に魔物の数が多い気がします!」
「そうだろうよ!」
右から襲ってきた大型トカゲを一撃で沈め、拳についた血を払う刀雲。その動作すらカッコイイ。
「左方向、大型魔物来るぞー、全員配置に付けー」
「大型魔物は食えますか!」
「微妙」
「えーーー!」
「いいから構えろ!」
大盾を持った騎士と冒険者が最前線に出て盾を構えた瞬間、木々をなぎ倒すように現れたのは巨大な狼、ただし体の表面は岩で覆われているようだった。
「は? 岩の狼?」
「ゴーレムっすか!?」
「剣士は武器を持ち替えろ! 鈍器使え鈍器!」
「とりあえず挑んでみて、ダメそうだったらすぐ言えよー」
アー君ののんびりした声を合図に激戦が始まった。
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