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第一章 紡がれる日常
第91話
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しかもっすね~と完全に砕け切った口調で話が続く。
「その前は聖女を拾ったこともあるんですよー、まぁ男でしたけど」
「神子様も男だし、あるあるだよな」
人助けする運命というか、拾い癖があるみたいです。
「あの聖女どうしたっけ」
「汚れて汚かったから、門番に通してもらえなくて、泉に投げ落としたんだよな」
「その後乾かして教会に身柄預けたんだっけ、あの時の報奨金も花街ですったな」
花街の常連かぁ。
そして聖女の扱いが雑。
「あの泉……僕も落とされました」
「呪いとかの穢れが付いていると落とされるんだよな」
「旅の汚れがひど過ぎても落とされるけどな、まぁ刀国の人間はクリーン使えるから滅多に落とされないけど」
「当たり前過ぎて掛けるの忘れたんだ、悪い」
よくよく考えると刀国民って当たり前に使える魔法が規格外、良く他国で悪用されずに無事だよね。
魔力で大小の差はあるけどアイテムボックス、呪いの穢れからただの汚れまで落とすクリーン、あと日常風景に邪神が混ざっているから呪いへの耐性も強いってアー君が言ってたなぁ。
「他国に行った時にアイテムボックスの能力を狙われたりしないんですか?」
「したした、アルジュナ様がギルドに介入する前は俺らだってもうちょっとコソコソしてたぜ?」
「貴族とかが特に狙ってくるよな、命からがらギルドや教会に駆け込んでそのまま夜逃げさせてもらったことなんて数え切れず」
「受付に滅茶苦茶怒られて、困っている人がいたら助けて恩返ししなさいって言われてるんだよな」
特にギルド本部の眼鏡の受付怖いと言いながら笑っている。
懲りてない、これっぽっちも懲りてないよこの人たち。
「泉と言えばさ、あれ……邪神兄弟が水浴びしてるって聞いたけど大丈夫なのか?」
「あー、イグ様が一番の常連で、なんか良くイネス様やネヴォラを沐浴させてるって話だな。あ、これ、レアな鉱石だ、ラッキー」
「イネス様が入っている時点で相殺されてるな、もう訳分からないなうちの国。こっちは痛み止めに使える薬草が入ってたわ」
「ネヴォラってまさか初級ダンジョンの? 前に非常食をカツアゲされたよ」
一度は通る道だよなーとうんうん頷いている。シャムスも一緒に頷いているのが可愛い。
「カツアゲで済んで良かったな、俺ら全員すねを骨折経験済みだ。滅茶苦茶痛かった。これ食うと痺れて数時間動けなくなるけど美味い実だわ、神社に奉納すると状態異常耐性付くんだよな」
「あの子なんで初級ダンジョン? 中級以上に引っ越してほしい。マジかよこれオリハルコン」
「父ちゃんゴブリンが初級の所で店開いちゃったからな、動かねぇだろうなぁ。あそこのゴブリン、やたらにネヴォラに甘いし。こっち秘薬の素材だ」
記録係のお兄さんは会話に参加する余裕がなくなったようで、必死に紙に書き込んでいる。
「あ、シャムス様それ触ったらかぶれるやつですよ」
「こっちどうぞ、冷たくてひんやりする魔石っす」
「あい」
ご機嫌で魔石を受け取ったシャムスはその場でねりねりしてスライムを作ってしまった。
「あげゆ」
「え、俺ら運を使い果たしちゃった?」
「いいんですか? わぁ、すごい、わぁぁ」
「シャムス様のスライム、名前どうする」
山賊外見のおっさん三人が目をキラキラさせてスライムをつんつんしている。
いや山賊なのは装備のせいだとは分かっているけど、むさ苦しさは隠しきれないんだよね。
「かおにね、ぺったりすると水中はいれるよ」
「ばしゃーーってな!」
「こんな風です!」
「「きゃーーー!!」」
タイミングを見計らったようにネヴォラとイネスが現れた。
顔にスライムを張り付けた姿がまるでのっぺらぼうのようで、おっさん三人は抱き合って気絶しました。
「その前は聖女を拾ったこともあるんですよー、まぁ男でしたけど」
「神子様も男だし、あるあるだよな」
人助けする運命というか、拾い癖があるみたいです。
「あの聖女どうしたっけ」
「汚れて汚かったから、門番に通してもらえなくて、泉に投げ落としたんだよな」
「その後乾かして教会に身柄預けたんだっけ、あの時の報奨金も花街ですったな」
花街の常連かぁ。
そして聖女の扱いが雑。
「あの泉……僕も落とされました」
「呪いとかの穢れが付いていると落とされるんだよな」
「旅の汚れがひど過ぎても落とされるけどな、まぁ刀国の人間はクリーン使えるから滅多に落とされないけど」
「当たり前過ぎて掛けるの忘れたんだ、悪い」
よくよく考えると刀国民って当たり前に使える魔法が規格外、良く他国で悪用されずに無事だよね。
魔力で大小の差はあるけどアイテムボックス、呪いの穢れからただの汚れまで落とすクリーン、あと日常風景に邪神が混ざっているから呪いへの耐性も強いってアー君が言ってたなぁ。
「他国に行った時にアイテムボックスの能力を狙われたりしないんですか?」
「したした、アルジュナ様がギルドに介入する前は俺らだってもうちょっとコソコソしてたぜ?」
「貴族とかが特に狙ってくるよな、命からがらギルドや教会に駆け込んでそのまま夜逃げさせてもらったことなんて数え切れず」
「受付に滅茶苦茶怒られて、困っている人がいたら助けて恩返ししなさいって言われてるんだよな」
特にギルド本部の眼鏡の受付怖いと言いながら笑っている。
懲りてない、これっぽっちも懲りてないよこの人たち。
「泉と言えばさ、あれ……邪神兄弟が水浴びしてるって聞いたけど大丈夫なのか?」
「あー、イグ様が一番の常連で、なんか良くイネス様やネヴォラを沐浴させてるって話だな。あ、これ、レアな鉱石だ、ラッキー」
「イネス様が入っている時点で相殺されてるな、もう訳分からないなうちの国。こっちは痛み止めに使える薬草が入ってたわ」
「ネヴォラってまさか初級ダンジョンの? 前に非常食をカツアゲされたよ」
一度は通る道だよなーとうんうん頷いている。シャムスも一緒に頷いているのが可愛い。
「カツアゲで済んで良かったな、俺ら全員すねを骨折経験済みだ。滅茶苦茶痛かった。これ食うと痺れて数時間動けなくなるけど美味い実だわ、神社に奉納すると状態異常耐性付くんだよな」
「あの子なんで初級ダンジョン? 中級以上に引っ越してほしい。マジかよこれオリハルコン」
「父ちゃんゴブリンが初級の所で店開いちゃったからな、動かねぇだろうなぁ。あそこのゴブリン、やたらにネヴォラに甘いし。こっち秘薬の素材だ」
記録係のお兄さんは会話に参加する余裕がなくなったようで、必死に紙に書き込んでいる。
「あ、シャムス様それ触ったらかぶれるやつですよ」
「こっちどうぞ、冷たくてひんやりする魔石っす」
「あい」
ご機嫌で魔石を受け取ったシャムスはその場でねりねりしてスライムを作ってしまった。
「あげゆ」
「え、俺ら運を使い果たしちゃった?」
「いいんですか? わぁ、すごい、わぁぁ」
「シャムス様のスライム、名前どうする」
山賊外見のおっさん三人が目をキラキラさせてスライムをつんつんしている。
いや山賊なのは装備のせいだとは分かっているけど、むさ苦しさは隠しきれないんだよね。
「かおにね、ぺったりすると水中はいれるよ」
「ばしゃーーってな!」
「こんな風です!」
「「きゃーーー!!」」
タイミングを見計らったようにネヴォラとイネスが現れた。
顔にスライムを張り付けた姿がまるでのっぺらぼうのようで、おっさん三人は抱き合って気絶しました。
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