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本編
愚かな伯爵夫人と令嬢の裁きの刻・前
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※断罪回となる為、残酷な描写があります。苦手な方はご注意下さい。
* * * * * * * * * *
一頭立ての黒塗りの馬車が行く。
簡素な見た目からして、よくある辻馬車と大差ない馬車なだけに、皇都から外れて行こうが、およそ気に留める者はいない。誰一人として注意を払わない。
皇家からの迎えの馬車は、愚かな伯爵夫人エミリアと愛娘フラヴィアを乗せたまま帝国の中心となる皇都を離れ、気が付けば国境沿い付近へと向かい、およそ人などは来ない裏寂しい森の中へと進む。
鬱蒼と樹々が生い茂るせいで、陽もあまり差さない森の中。
あまりにも長い道のりに、ようやく訝しがる愛娘フラヴィア。むしろ気付かない方がおかしい。
「お母様、まだ着かないのかしら? 皇城まではそう遠くないはずよね?」
「そうね……確かに変だわ……」
伯爵夫人エミリアも首を傾る。
外の様子を伺おうにも、全ての窓は垂れ幕で覆われている上に、その端は深く釘留めされているせいで、覗き見る事が出来ない。
そして愛娘フラヴィアがある事に気付き、声を震わせる。
「お母様……やっぱりおかしいわ……」
愛娘フラヴィアの震え声に、伯爵夫人エミリアも反応する。
「まぁ、フラヴィア! 何がおかしいと云うの……?」
「……どうして、どうしてこの馬車の扉には、あるはずの取手がないの……お母様?」
「あらっ、フラヴィア……それは当然でしょう! 貴女は帝国の最高位の皇后となるのよ。全ての者に傅かれる貴女が、自らの手で扉を開ける必要はないわー……その全ては側仕えの務め。美しいフラヴィア……望まれて皇后になる貴女なら、馬車から降りる際には、皇帝陛下が自らお出迎えに現れて下さるはずよ。心配要らないわ、可愛いフラヴィア」
さも当然のように豪語する伯爵夫人エミリア。
広大なルーカニア帝国を統べる偉大な皇帝アレクシスに、畏敬の念を抱くどころか、「その皇帝自らが出迎えに現れる」と言い切る伯爵夫人エミリア。
不敬罪に問われても言い逃れは出来ない。
ルーカニア帝国の〈帝国法〉では、不敬罪は斬首刑か絞首刑と定められている。その事を知ってか知らずか。
厚顔無恥も、ここまで来ると救いようがない。
尚も続ける伯爵夫人エミリア。その顔には高慢さが滲み出ている。
「それにフラヴィア……皇后となる美しい貴女が、その様な瑣末な事にいちいち憂う必要はないわ。皇帝陛下に見初められた貴女は、帝国一の幸運な令嬢なのよ。胸を張りなさい。美しい娘を持って私も鼻が高いわ。おーっほっほっほっ!」
そう断言する伯爵夫人エミリアは高笑いをし、愛娘フラヴィアへと満面の笑みを向ける。
(そうよ! 私こそが美しい皇后の母となり、次代皇帝の義母ともなる偉大な女性よ……!)
ほくそ笑む伯爵夫人エミリア。何処までも厚かましい。
それこそまさに見当違い。
物事の全てを良い方向にしか考えない伯爵夫人エミリアは、「皇后」と云い甘い蜜に惑わされている。
「そうよね……私は誰もが羨む皇后となる身。気の回し過ぎよね。ふふっ、さすがは私のお母様……! 頼もしいわ!」
こちらも大概厚かましい。
その刹那、伯爵夫人エミリア母娘を乗せた馬車がようやくにして停まる。
「あらっ、ようやく到着したようね?」
いよいよ皇帝アレクシスに拝謁するとあり、身形を正す伯爵夫人エミリア母娘。しかし、愛娘フラヴィアの装いに至っては、未だ無垢な乙女でありながらも襟ぐりの大きく開いた衣装の胸元からは、もはや乳房が零れんばかりに主張している。
およそ清楚とは言い難く、品性の欠片もない。
「いよいよね、お母様……!」
声音弾ませる愛娘フラヴィア。
皇帝アレクシスを誘惑する気満々でいる厚かしい伯爵令嬢フラヴィア。それが徒労に終わるとも知らず、やはり愚か者は愚かもでしかなない。
* * * * * * * * * *
皇城へと着いたにもかかわらず、待てど暮らせど馬車の扉が開く様子はない。
おかげで、さすがに不安が募る伯爵夫人エミリア母娘。
気のせいでなければ、馬車内の温度が急激に高まり、まるで足元を火で炙られているような感覚に襲われる。
「お母様っ! 熱いわ!」
しまいには床から煙が立ち上り、馬車内に充満し始める。
慌てて扉を開けようにも、その為の取手がない事に気付く。今になって、その事に恐怖を覚える伯爵夫人エミリア母娘。
狭い馬車内のせいで、立ち込める煙はあっという間に伯爵夫人エミリア母娘の視界を塞ぐ。
二人共に手巾で鼻や口を覆うも、それでも縦横無尽に充満する煙は、容赦なく喉や肺へと流れ込み、息苦しさに喘ぐ。
げほげほと咽せては「くっ……苦しい……」と涙ぐむ伯爵夫人エミリア。
方や、愛娘フラヴィアも母エミリアへと助けを求める。
「……お、お母様! 苦しい……助けてー……!」
「フラヴィア! しっかりしてー……いぎゃぁあああああっーーー!!」
突如、「じゅっ」と何かが焼ける音が聞こえたかと思えば、床へと足を付ける伯爵夫人エミリアの足の裏が赤く爛れている。
当然、同じように床へと足を付ける愛娘フラヴィアからも叫び声が上がる。
「きゃぁあああああっーーー!! 私の足がっ! 足がー……熱い熱い熱い! 熱い……! いやぁあああああっ……!!」
二人して馬車内の台座へと上がろうにも、無駄に豪華な衣装が動きを妨げ、狭い場所内だけあり、豪華な衣装に身を包む二人が乗るに少しばかり狭い。
次第に、ぱちぱちっと焼ける音がし始めれば、馬車の床からは炎すらゆらりと立ち昇る。
「「ぎゃぁあああああっーーー!!」」
伯爵夫人エミリア母娘の絶叫が同時に上がる。
「お母様……! 狭いわ! お願い、早く降りてー……! お母様は、私がどうなっても良いと云うの!」
「フラヴィア! おまえは母に向かって何という事を言うの!」
「だって、私は皇后になる身なのよ! 優先されるべきは私でしょう! お母様! 早く、降りてーーー!」
しまいには母親ともする伯爵夫人エミリアを押しのけ、自らの手で突き落とす愛娘エミリア。
おかげで、炎が立ち上る床へと転がる伯爵夫人エミリア。その顔が床へと付けば、「じゅっ」と肉の焦げる匂いが充満《する。
「ぎゃあああああっーーー!! 熱い熱い熱い熱いっ……! 私の顔がっーーー!!」
見れば、伯爵夫人エミリアの顔半分が焼け爛れ、目元付近の炎で溶けた皮膚が垂れ下がり、眼球の一部が剥き出しになっている。
「……あっあっ、熱い、熱いわ……フラヴィア……おまえと言う娘は……」
必死に愛娘であったはずのフラヴィアへと手を伸ばす伯爵夫人エミリア。
「いやぁ……! 化け物! 来ないでー……!」
自身の母を足蹴にする愛娘フラヴィア。
仲睦まじい母娘であった者が、我が身可愛さに醜い争いを始める始末。
加えて、外からもぱちぱちと何かが焼けるような音。
非情な炎が馬車を包み出す。
ここに来て、ようやく自分達が焼き殺される運命にあると知る伯爵夫人エミリアと愛娘のフラヴィア。
「……どうして……どうしてこのような目に遭うの……どうしてよ!!」
苛立ち露わに嘆き叫ぶ愛娘フラヴィア。
その途端、馬車の窓が蹴破られる。
炎から逃げるように、慌てて外へと倒れ込むように地面へと雪崩落ちるエミリア母娘。
「無様だなー……」
嫌悪感露わに告げる声が、伯爵夫人エミリア母娘の頭上を掠める。
その声音は、恐ろしい程に酷く冷めている。
地面へと這い付くばる伯爵夫人エミリア母娘が見上げれば、そこに佇むのは……。
* * * * * * * * * *
一頭立ての黒塗りの馬車が行く。
簡素な見た目からして、よくある辻馬車と大差ない馬車なだけに、皇都から外れて行こうが、およそ気に留める者はいない。誰一人として注意を払わない。
皇家からの迎えの馬車は、愚かな伯爵夫人エミリアと愛娘フラヴィアを乗せたまま帝国の中心となる皇都を離れ、気が付けば国境沿い付近へと向かい、およそ人などは来ない裏寂しい森の中へと進む。
鬱蒼と樹々が生い茂るせいで、陽もあまり差さない森の中。
あまりにも長い道のりに、ようやく訝しがる愛娘フラヴィア。むしろ気付かない方がおかしい。
「お母様、まだ着かないのかしら? 皇城まではそう遠くないはずよね?」
「そうね……確かに変だわ……」
伯爵夫人エミリアも首を傾る。
外の様子を伺おうにも、全ての窓は垂れ幕で覆われている上に、その端は深く釘留めされているせいで、覗き見る事が出来ない。
そして愛娘フラヴィアがある事に気付き、声を震わせる。
「お母様……やっぱりおかしいわ……」
愛娘フラヴィアの震え声に、伯爵夫人エミリアも反応する。
「まぁ、フラヴィア! 何がおかしいと云うの……?」
「……どうして、どうしてこの馬車の扉には、あるはずの取手がないの……お母様?」
「あらっ、フラヴィア……それは当然でしょう! 貴女は帝国の最高位の皇后となるのよ。全ての者に傅かれる貴女が、自らの手で扉を開ける必要はないわー……その全ては側仕えの務め。美しいフラヴィア……望まれて皇后になる貴女なら、馬車から降りる際には、皇帝陛下が自らお出迎えに現れて下さるはずよ。心配要らないわ、可愛いフラヴィア」
さも当然のように豪語する伯爵夫人エミリア。
広大なルーカニア帝国を統べる偉大な皇帝アレクシスに、畏敬の念を抱くどころか、「その皇帝自らが出迎えに現れる」と言い切る伯爵夫人エミリア。
不敬罪に問われても言い逃れは出来ない。
ルーカニア帝国の〈帝国法〉では、不敬罪は斬首刑か絞首刑と定められている。その事を知ってか知らずか。
厚顔無恥も、ここまで来ると救いようがない。
尚も続ける伯爵夫人エミリア。その顔には高慢さが滲み出ている。
「それにフラヴィア……皇后となる美しい貴女が、その様な瑣末な事にいちいち憂う必要はないわ。皇帝陛下に見初められた貴女は、帝国一の幸運な令嬢なのよ。胸を張りなさい。美しい娘を持って私も鼻が高いわ。おーっほっほっほっ!」
そう断言する伯爵夫人エミリアは高笑いをし、愛娘フラヴィアへと満面の笑みを向ける。
(そうよ! 私こそが美しい皇后の母となり、次代皇帝の義母ともなる偉大な女性よ……!)
ほくそ笑む伯爵夫人エミリア。何処までも厚かましい。
それこそまさに見当違い。
物事の全てを良い方向にしか考えない伯爵夫人エミリアは、「皇后」と云い甘い蜜に惑わされている。
「そうよね……私は誰もが羨む皇后となる身。気の回し過ぎよね。ふふっ、さすがは私のお母様……! 頼もしいわ!」
こちらも大概厚かましい。
その刹那、伯爵夫人エミリア母娘を乗せた馬車がようやくにして停まる。
「あらっ、ようやく到着したようね?」
いよいよ皇帝アレクシスに拝謁するとあり、身形を正す伯爵夫人エミリア母娘。しかし、愛娘フラヴィアの装いに至っては、未だ無垢な乙女でありながらも襟ぐりの大きく開いた衣装の胸元からは、もはや乳房が零れんばかりに主張している。
およそ清楚とは言い難く、品性の欠片もない。
「いよいよね、お母様……!」
声音弾ませる愛娘フラヴィア。
皇帝アレクシスを誘惑する気満々でいる厚かしい伯爵令嬢フラヴィア。それが徒労に終わるとも知らず、やはり愚か者は愚かもでしかなない。
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皇城へと着いたにもかかわらず、待てど暮らせど馬車の扉が開く様子はない。
おかげで、さすがに不安が募る伯爵夫人エミリア母娘。
気のせいでなければ、馬車内の温度が急激に高まり、まるで足元を火で炙られているような感覚に襲われる。
「お母様っ! 熱いわ!」
しまいには床から煙が立ち上り、馬車内に充満し始める。
慌てて扉を開けようにも、その為の取手がない事に気付く。今になって、その事に恐怖を覚える伯爵夫人エミリア母娘。
狭い馬車内のせいで、立ち込める煙はあっという間に伯爵夫人エミリア母娘の視界を塞ぐ。
二人共に手巾で鼻や口を覆うも、それでも縦横無尽に充満する煙は、容赦なく喉や肺へと流れ込み、息苦しさに喘ぐ。
げほげほと咽せては「くっ……苦しい……」と涙ぐむ伯爵夫人エミリア。
方や、愛娘フラヴィアも母エミリアへと助けを求める。
「……お、お母様! 苦しい……助けてー……!」
「フラヴィア! しっかりしてー……いぎゃぁあああああっーーー!!」
突如、「じゅっ」と何かが焼ける音が聞こえたかと思えば、床へと足を付ける伯爵夫人エミリアの足の裏が赤く爛れている。
当然、同じように床へと足を付ける愛娘フラヴィアからも叫び声が上がる。
「きゃぁあああああっーーー!! 私の足がっ! 足がー……熱い熱い熱い! 熱い……! いやぁあああああっ……!!」
二人して馬車内の台座へと上がろうにも、無駄に豪華な衣装が動きを妨げ、狭い場所内だけあり、豪華な衣装に身を包む二人が乗るに少しばかり狭い。
次第に、ぱちぱちっと焼ける音がし始めれば、馬車の床からは炎すらゆらりと立ち昇る。
「「ぎゃぁあああああっーーー!!」」
伯爵夫人エミリア母娘の絶叫が同時に上がる。
「お母様……! 狭いわ! お願い、早く降りてー……! お母様は、私がどうなっても良いと云うの!」
「フラヴィア! おまえは母に向かって何という事を言うの!」
「だって、私は皇后になる身なのよ! 優先されるべきは私でしょう! お母様! 早く、降りてーーー!」
しまいには母親ともする伯爵夫人エミリアを押しのけ、自らの手で突き落とす愛娘エミリア。
おかげで、炎が立ち上る床へと転がる伯爵夫人エミリア。その顔が床へと付けば、「じゅっ」と肉の焦げる匂いが充満《する。
「ぎゃあああああっーーー!! 熱い熱い熱い熱いっ……! 私の顔がっーーー!!」
見れば、伯爵夫人エミリアの顔半分が焼け爛れ、目元付近の炎で溶けた皮膚が垂れ下がり、眼球の一部が剥き出しになっている。
「……あっあっ、熱い、熱いわ……フラヴィア……おまえと言う娘は……」
必死に愛娘であったはずのフラヴィアへと手を伸ばす伯爵夫人エミリア。
「いやぁ……! 化け物! 来ないでー……!」
自身の母を足蹴にする愛娘フラヴィア。
仲睦まじい母娘であった者が、我が身可愛さに醜い争いを始める始末。
加えて、外からもぱちぱちと何かが焼けるような音。
非情な炎が馬車を包み出す。
ここに来て、ようやく自分達が焼き殺される運命にあると知る伯爵夫人エミリアと愛娘のフラヴィア。
「……どうして……どうしてこのような目に遭うの……どうしてよ!!」
苛立ち露わに嘆き叫ぶ愛娘フラヴィア。
その途端、馬車の窓が蹴破られる。
炎から逃げるように、慌てて外へと倒れ込むように地面へと雪崩落ちるエミリア母娘。
「無様だなー……」
嫌悪感露わに告げる声が、伯爵夫人エミリア母娘の頭上を掠める。
その声音は、恐ろしい程に酷く冷めている。
地面へと這い付くばる伯爵夫人エミリア母娘が見上げれば、そこに佇むのは……。
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