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水の王国メーリル 篇

蜜夜に溺れる番と情愛する大公爵

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※R回となります。




* * * * * * * * * *


三夜に及ぶ甘美かんび的で濃密な蜜夜みつや

それは〈婚姻のちぎり〉の三夜とも呼べるもので、異世界から顕現けんげんした雨花うか”が、名実ともにメーリル大公爵家メレディスの花嫁となった事を意味する。

最早もはや大公爵閣下夫人だいこうしゃくかっかふじんとも。妃殿下とも。

水の王国メーリルにもたらされた久しぶりの慶事けいじ

メーリル大公爵家の居城中きょじょうじゅうには、いたる所に花嫁を迎えた事をたたえるあおき花々が飾られる。

今この時は、歓喜に包まれているメーリル公爵家。




* * * * * * * * * *


大公爵メレディスの情愛じょうあいと欲情を注がれる程に、悩ましくもあでやかに咲き誇る“つがい“の“雨花うか”。


今時分いまじぶんも大公爵メレディスの豪華な寝所。

その寝台の上に端然たんぜん胡座あぐらを組む大公爵メレディス。下腹部にはり返る程にたぎ肉杭にくくいが、惜しみなくその姿をさらし、なまめかしい雨花うかの濃い芳香ほうこうを放つ蜜穴みつあなを恋しがっては濡れそぼっている

雨花うかの細い腰をつかむ大公爵メレディスは、おのれの肉杭にくくい蜜穴みつあなを当てがい、そのまま一気に引き下ろす。

ずぶりっとさるたぎ肉杭にくくい

「あっ……はぁー……ああっ……!」

それだけでも達してしまう雨花うか。自然と甘いあえぎ声をらす。ついでにとろりと蜜液みつえきしたたり落ちる。

「くくっ、可愛い私の雨花うか……私の肉杭ものくわえただけで達してしまうとはいけない子だー……まさしく淫花いんかー……こうもみだらに雨花うかまことに美しいー……私の可愛いつがい、愛している」

そう告げれば雨花うかの唇を奪い、くちゅりくちゅりと接吻せっぷんを味わいながらも、繋がる秘部ひぶは激しい律動りつどうを繰り返す。

ずっちゅずっちゅと次第に大きくなる摩擦音は、あふれ出す互いの淫液いんえきのおかげで、ぬちゅりぬちゅりと卑猥ひわい粘着音ねんちゃくおんへと変わる。 

雨花うか……雨花うか! おまえがいとおしいー……愛する雨花うか雨花うか……おまえは私のものだ!」

大公爵メレディスのたぎ肉杭にくくいが、下から突き上げるように雨花うかの赤くれた蜜穴みつあなへと深く深く打ち込まれる。えぐるように雨花うかを責め立ててはあえがせる。

「……メル、メル……私も大好き! メルが好き……! あっ! やぁ……だめぇ、ああっ! あっ、あああああっーーー!」

快美かいびな絶頂にあえ雨花うか

打ち込まれた肉杭にくくいをきつく締め上げる。おかげで蜜穴みつあなの肉壁いっぱいにふくれ上がる肉杭にくくいは、その締め上げに耐えきれず、もはやぜる寸前。

「くっ、ぐぅっ! ああっ……! 雨花うかっーーー!」

その刹那せつな、大公爵メレディスの肉杭にくくいぜる。

雨花うかはらへと生温かな子種汁がどくどくと注がれ、ついで大公爵メレディスの魔力さえも共にはらへと放たれる。そのまま雨花うか身体中からだじゅうを巡り、体内へと吸収されていく。

大公爵メレディスの魔力に満たされる雨花うか

心地良ここちよい大公爵メレディスの魔力は、まるで雨花うかを包み込むように身体中からだじゅうへと駆け巡り浸透する。そのさま雨花うかは、更なる悦楽えつらくを得る。

「……あっ……ああっん……良いのー……」

自身のはらを満たす子種汁と浸透する魔力に、雨花うかの顔がうっとりととろける。

「ああっ……なんてー……なんて気持ち良いのー……メルの魔力は温かい。包まれているみたいで安心するの……メル、メル、愛している……貴方あなたを愛しているのー……」

みずから腕を伸ばしては大公爵メレディスを抱き締め、口付けをしてみせる雨花うか。その美しい瞳には、薄っすらと涙さえにじませている。

いとしい雨花うか……私こそおまえを愛しているー……おまえを離さない。ながときを共に在らんことをせつに願うー……」

すがり付く愛らしい雨花うかを、優しく抱き留める大公爵メレディス。

しばらくいだき合う二人。

甘く切なくおだやかときがながれる。


純真無垢じゅんしんむくな幼な子のように真っ直ぐに感情を表しては、平然と口にする愛らしい雨花うか


その一方では。

目合まぐわ最中さなか、さながら妖艶ようえん娼婦しょうふのように悩ましい恥態ちたいさらし、いまだに少女のような無垢むくなあどけなさをあわせ持つ雨花うか

大公爵メレディスには、どちらも愛しい”つがい”。

どのような雨花うかであっても、大公爵メレディスの情愛じょうあいは変わらない。


互いに真名まなを捧げ合い、幾度も目合まぐわう二人。

繋がる二人の交接部こうせつぶからは、ぬちゅぬちゅとなまめかしい摩擦音が絶えず響き、あふれ出す互いの淫汁いんじる敷布しきふを染めあげ、辺りにはせ返る程の淫臭いんしゅうが漂う。

つがい同士”の目合まぐわいは、常に快美かいびの極みをもたし、まさに至福しふく悦楽えつらくに彩られている。




* * * * * * * * * *


美しい花の王国ブルーム。

黄金の髪に翡翠ひすいの瞳をまと美貌びぼうの王太子スティーヴィー。

の貴公子も雨花うかの“つがい”として、確かに存在している。


かたや、美しい水の王国メーリル。

王国の統治者として君臨くんりんするメーリル大公爵家の当主メレディス。

彼もまた雨花うかの“つがい“として存在する。

それを指し示すかのごとく、“つがい”として顕現けんげんした美しい雨花うかの左右の背には、二人の“つがい”のあかしともする〈御印みしるし〉がしかと刻まれている。

雨花うかの左に背には、ブルーム王家の〈黄金の花弁はなびら御印みしるし〉。

もう片側の右の背には、メーリル大公爵家の〈あおしずく御印みしるし〉。

まさしく、雨花うかの運命が其処そこに在る。


そして美しい雨花うかせられた者が、実はもう一人存在する。

〈婚姻のちぎり〉の三夜を終えた大公爵メレディスに、みずかを願い出る。その貴公子は言わずと知れたー……。
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