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アッシュ編
後編
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「やだ……えっち」
「嫌ではないでしょう?」
「そうだけど……」
幼いころから相応の教育を受けているアシュレイにとって、男に一般に「いやらしい」と言われるようなことをされるのは、嫌悪を抱くようなことではなかった。
むしろそれは子を産む責務を負った者として、誇らしいことだとアシュレイは教えられて育った。つまり、男の性欲をかき立てることは両性具有者としては正しい行いであり、むしろ劣情を抱かれないような者は失格者なのだと。
だから、アシュレイはダンからの戯れのような愛撫を受けても、決して嫌がったりはしない。
むしろ家庭教師から教えられた通りに、ダンの兼ね備えられた獣欲を煽るように、恥ずかしがり、控え目な嫌がるそぶりを見せるだけだ。
ダンはその目論見通りに静かに呼気を熱くしてアシュレイに迫る。
首筋に顔をうずめて甘噛みを繰り返すダンに呼応するように、アシュレイもその広い背に手を回してかすかな嬌声を漏らした。
「あんっ、だめだってば、ダン……ここは外だよ? それに、他の三人も……」
「ダメ……ですか?」
アシュレイのドレスの胸元はダンの手ではだけて、ぴんと立った桃色の乳頭がはしたなく顔を覗かせている。
乳房と呼ぶにはあまりにボリュームがなく、しかし男としては脂肪がつきすぎている胸を、ダンはふにふにと揉みしだく。
吸いつくような、抜けるように白い肌にダンの興奮はかき立てられ、それを見たアシュレイもまた、体が昂って行くのを感じた。
「やだ、ずるい……んっ! あ……」
アシュレイはダンの腰に股のあいだをすりつけながらイヤイヤと首を横に振った。
ダンはアシュレイのふくらみを弄びながら、その分厚い爪で彼のぴんと主張する乳頭を弾いた。
アシュレイの肩がかすかに揺れて、あわせて腰も震える。
「ずいぶんと敏感になられたようで……」
「……それはダンたちのせいだからっ!」
「そうですねえ……敏感で、それに一回り大きくなったような……?」
もちろんアシュレイはこのように悪戯を仕掛けられたことは一度や二度のことではない。
四人は互いに出しぬきあい、隙を突き、幾度となくアシュレイの肢体に愛撫を加えてきた。――今の、ダンのように。
そのせいで、今ではアシュレイの体はあらゆる部位で性感を得られるに至っている。
はじめはくすぐったかっただけの薄桃色の乳頭は、今では一回りほど肥大化し、ちょっとしたことでぴんと勃起してしまうほどに敏感になってしまっていた。
「恥ずかしい……言わないで」
頬を染めているのは羞恥のせいか、興奮のためか。もはや本人にもわからないほどに、アシュレイの白い肌は朱色に染まっていた。
もちろん吐く息も熱い。どうしようもなく、昂っているのだ。
そしてダンに乳頭を弄ばれるたびに肩を震わせ、腰を彼にすりつけ、甘い声を発する。
「ああ、ダメだ。我慢できない」
ダンの手がアシュレイのドレスの裾に伸びた。
そうしてやや乱暴な手つきでドレスの裾が持ち上げられる。
ドレスの内部はアシュレイの興奮のために熱い空気がこもっており、無垢を現すような白いドロワーズの股部は、しっとりと濡れていた。
「アッシュ、練習だ」
押し倒されたアシュレイはその言葉に、また足先から腰にかけてむずむずとしたものが駆け抜けて行くのを感じた。
男たちがアシュレイの名を呼んで「練習」だと言うときにすることは、いつも決まっていた。
性交だ。つまり、彼らは「子供を作る『練習』をする」ぞと宣言してアシュレイと交合に至るのである。
アシュレイはすでに処女ではない。数年前、男たちに引き会わされてから半年後にバージルを相手に処女を喪った。
もちろん先ほどダンが「オトナになったら教えて欲しい」と乞うた通り、アシュレイには未だ月のものの兆しはない。
だからいくら彼らが励んでもまだ子供はできないのだが、そんなことはアシュレイにも、四人の男たちにも関係がなかった。
男たちは競ってアシュレイの子宮めがけて精を放出し、その行為の前後に伴う快楽を教え込まされたアシュレイは、半ば中毒となっていた。
アシュレイは、男たちとの性行為が嫌いではない。むしろ、愛してさえいた。
愛撫を加えられて正体を失くすまで快楽を引き出され、駆け抜けるような長い絶頂を教えられて射精する。その過程が、アシュレイは好きだった。
必死に愛撫を与えてくる男たちは面白かったし、頭が真っ白になってしまう、正体を失くす感覚はもはや病みつきだった。
だから「今からお前の膣にペニスをねじ込むぞ」というダンの宣言を聞くだけで、アシュレイははしたなくも股間を濡らしてしまうのである。
ダンの手がアシュレイのドロワーズに伸びる。余裕を持った、ゆっくりとした手つきで焦らすようにドロワーズを下げて行く。
ドロワーズの股間はしっとりとして、小さな水染みができていた。そして下着の股間部とアシュレイの蜜口を繋ぐように、ねっとりとした愛液が橋を作っていた。
「アッシュは淫乱な子だね」
「……ダンたちのせい」
「そうだね。俺たちがアッシュを淫らにしたんだ。……かわいいよ、アッシュ」
アシュレイの唇に口づけが落とされる。そのまま、ついばむようなキスを繰り返しながら、ダンはアシュレイの片脚からドロワーズを引きぬいた。
そうしてアシュレイが口づけに夢中になっているあいだに、ダンは彼のぬかるみへと指をうずめる。
「あっ……」
「すごく熱いよ、アッシュ。それにもうぬるぬるだ」
そう言いながらダンは筋張った指を出し入れし、あからさまな水音を立てる。
アシュレイは淫らな水音で耳を犯されているような気になって、ますます膣襞から愛液を漏らしてしまう。
同時に、アシュレイの小さく未熟な肉茎も、芯を持ってぴんと中空へと向けられる。
「ここもかわいい」
「やんっ……!」
ダンの指がアシュレイの亀頭を軽く弾いた。それだけでアシュレイの鈴口からはねっとりとした先走りがこぼれてしまう。
そしてダンのもう片方の手指はアシュレイの膣襞を暴き、その奥へ奥へととろけるような肉洞へと進んで行く。
未成熟な肉茎と、既に使い込まれてこなれた膣口とをダンの指に同時に責められると、アシュレイの頭の中は簡単に真っ白になってしまう。
「やっ、あんっ、ダンっ、だめったら……!」
「ダメじゃない。『すごくきもちいい』、だろう?」
「やだ、恥ずかしいの……っ!」
「いいよ。もっと恥ずかしくしてあげるから」
そう言うやダンはアシュレイの白い内腿にキスを送ると、がばっと彼の股を押し開いた。
ダンの眼前に、アシュレイの大切な部分が隠しようもなく晒される。
外気が愛液で濡れた股のあいだを通ったので、その感覚にアシュレイは小さく震えた。
そしていつの間にやらダンのズボンは前がくつろげられており、その若い男槍は天へ向かって雄々しくそそり立っているのだった。
「挿入れるよ、アッシュ」
「あっ、あんっ、あ~~~~~~っ!」
ダンの亀頭がつぷりとアシュレイの膣襞にもぐりこんだ。
男槍のカリが立った穂先はそのままずいと蠕動するアシュレイの肉路を押し広げて、その奥、子宮の入り口へと向かって突き進められる。
その、若さに任せた性急な動きに、身も世もない、というような声を上げてアシュレイは悦んだ。
甘い嬌声をしぼり出すように喉から出して、同時に小さな肉茎の先から白濁液をこぼした。ダンのペニスを受け入れただけで、軽く絶頂を迎えてしまったのである。
「うっ、く……アッシュの中は、最高だ」
アシュレイの媚肉はダンの男槍にしゃぶりつくように脈動する。
まだ子を作ることなど叶わないにも関わらず、アシュレイの肉体はダンの子種を欲して蠕動するのである。
とろけるような熱い膣内は、襞を震わせてダンの男槍を歓迎し、子種を吐き出させんと絡みつき、吸いつき、しゃぶり上げようと、うねうねと脈動を繰り返した。
しかしここであっという間に射精を迎えてしまっては、男の名が廃る。
制御しかねる若い性を抱えながらもダンは懸命に射精の誘惑に耐え、アシュレイの肢体へと愛撫を加える。
他方のアシュレイは、すでにダンが一往復しただけで情けなく白濁液を放出してしまっていた。
これはバージルやダンらの手で性感を開発され切ってしまっているので、仕方がないとも言える。
「あんっ、ああっ、ぁうっ……ダン! ダン! きもちいいよぉっ……!」
かすれた甘い声を出しながらアシュレイは本能に従い、ダンの下で腰を振る。
男との性交に慣れきったアシュレイの肢体は的確にダンを射精へと高めて行く。
もはやこれまで、とダンはピストン運動を速めてラストスパートへと駆け上がる。
これは子を生すための練習。なればダンが目指すところはひとつだった。
「――アッシュ!」
愛しい彼の名を呼んで、ダンはアシュレイの最奥――すなわち子宮の入り口を目がけて男槍を突き上げ、静止し、一度に白濁液を吐き出した。
アシュレイは射精されていることなどわかるはずがないというのに、ダンの言葉に誘われて、大事な部分へ射精されたという、えも言えぬ快楽に身を委ねる。
「あ……あ……出され、てる……」
アシュレイのかすれた声には喜びが満ちていた。
選ばれた男に膣内射精されるということは、アシュレイにとっては大変に喜ばしいことなのである。
これはまだ練習だが、ダンの射精を促すことができた、という安堵感もある。
アシュレイやエイベルの他にも両性具有者はいるのだ。だから、実のところ両性具有者だからといって、ただ微笑んでいるだけでいいということはない。その相手にダンの気が移ることがないように、またアシュレイもダンやバージルたちのように、別の部分で励んでいるのであった。
「ダン……気持ちよかった?」
「ええ。……アッシュは最高です」
そう言ってダンはアシュレイの汗ばんだ額に唇を落とした。
そして性の快楽を覚えて浅いふたりが一度の肉交で満足できるはずもなく、しびれを切らした他の三人が呼びに来るまで、三度四度と交合を繰り返すことになるのであった。
「嫌ではないでしょう?」
「そうだけど……」
幼いころから相応の教育を受けているアシュレイにとって、男に一般に「いやらしい」と言われるようなことをされるのは、嫌悪を抱くようなことではなかった。
むしろそれは子を産む責務を負った者として、誇らしいことだとアシュレイは教えられて育った。つまり、男の性欲をかき立てることは両性具有者としては正しい行いであり、むしろ劣情を抱かれないような者は失格者なのだと。
だから、アシュレイはダンからの戯れのような愛撫を受けても、決して嫌がったりはしない。
むしろ家庭教師から教えられた通りに、ダンの兼ね備えられた獣欲を煽るように、恥ずかしがり、控え目な嫌がるそぶりを見せるだけだ。
ダンはその目論見通りに静かに呼気を熱くしてアシュレイに迫る。
首筋に顔をうずめて甘噛みを繰り返すダンに呼応するように、アシュレイもその広い背に手を回してかすかな嬌声を漏らした。
「あんっ、だめだってば、ダン……ここは外だよ? それに、他の三人も……」
「ダメ……ですか?」
アシュレイのドレスの胸元はダンの手ではだけて、ぴんと立った桃色の乳頭がはしたなく顔を覗かせている。
乳房と呼ぶにはあまりにボリュームがなく、しかし男としては脂肪がつきすぎている胸を、ダンはふにふにと揉みしだく。
吸いつくような、抜けるように白い肌にダンの興奮はかき立てられ、それを見たアシュレイもまた、体が昂って行くのを感じた。
「やだ、ずるい……んっ! あ……」
アシュレイはダンの腰に股のあいだをすりつけながらイヤイヤと首を横に振った。
ダンはアシュレイのふくらみを弄びながら、その分厚い爪で彼のぴんと主張する乳頭を弾いた。
アシュレイの肩がかすかに揺れて、あわせて腰も震える。
「ずいぶんと敏感になられたようで……」
「……それはダンたちのせいだからっ!」
「そうですねえ……敏感で、それに一回り大きくなったような……?」
もちろんアシュレイはこのように悪戯を仕掛けられたことは一度や二度のことではない。
四人は互いに出しぬきあい、隙を突き、幾度となくアシュレイの肢体に愛撫を加えてきた。――今の、ダンのように。
そのせいで、今ではアシュレイの体はあらゆる部位で性感を得られるに至っている。
はじめはくすぐったかっただけの薄桃色の乳頭は、今では一回りほど肥大化し、ちょっとしたことでぴんと勃起してしまうほどに敏感になってしまっていた。
「恥ずかしい……言わないで」
頬を染めているのは羞恥のせいか、興奮のためか。もはや本人にもわからないほどに、アシュレイの白い肌は朱色に染まっていた。
もちろん吐く息も熱い。どうしようもなく、昂っているのだ。
そしてダンに乳頭を弄ばれるたびに肩を震わせ、腰を彼にすりつけ、甘い声を発する。
「ああ、ダメだ。我慢できない」
ダンの手がアシュレイのドレスの裾に伸びた。
そうしてやや乱暴な手つきでドレスの裾が持ち上げられる。
ドレスの内部はアシュレイの興奮のために熱い空気がこもっており、無垢を現すような白いドロワーズの股部は、しっとりと濡れていた。
「アッシュ、練習だ」
押し倒されたアシュレイはその言葉に、また足先から腰にかけてむずむずとしたものが駆け抜けて行くのを感じた。
男たちがアシュレイの名を呼んで「練習」だと言うときにすることは、いつも決まっていた。
性交だ。つまり、彼らは「子供を作る『練習』をする」ぞと宣言してアシュレイと交合に至るのである。
アシュレイはすでに処女ではない。数年前、男たちに引き会わされてから半年後にバージルを相手に処女を喪った。
もちろん先ほどダンが「オトナになったら教えて欲しい」と乞うた通り、アシュレイには未だ月のものの兆しはない。
だからいくら彼らが励んでもまだ子供はできないのだが、そんなことはアシュレイにも、四人の男たちにも関係がなかった。
男たちは競ってアシュレイの子宮めがけて精を放出し、その行為の前後に伴う快楽を教え込まされたアシュレイは、半ば中毒となっていた。
アシュレイは、男たちとの性行為が嫌いではない。むしろ、愛してさえいた。
愛撫を加えられて正体を失くすまで快楽を引き出され、駆け抜けるような長い絶頂を教えられて射精する。その過程が、アシュレイは好きだった。
必死に愛撫を与えてくる男たちは面白かったし、頭が真っ白になってしまう、正体を失くす感覚はもはや病みつきだった。
だから「今からお前の膣にペニスをねじ込むぞ」というダンの宣言を聞くだけで、アシュレイははしたなくも股間を濡らしてしまうのである。
ダンの手がアシュレイのドロワーズに伸びる。余裕を持った、ゆっくりとした手つきで焦らすようにドロワーズを下げて行く。
ドロワーズの股間はしっとりとして、小さな水染みができていた。そして下着の股間部とアシュレイの蜜口を繋ぐように、ねっとりとした愛液が橋を作っていた。
「アッシュは淫乱な子だね」
「……ダンたちのせい」
「そうだね。俺たちがアッシュを淫らにしたんだ。……かわいいよ、アッシュ」
アシュレイの唇に口づけが落とされる。そのまま、ついばむようなキスを繰り返しながら、ダンはアシュレイの片脚からドロワーズを引きぬいた。
そうしてアシュレイが口づけに夢中になっているあいだに、ダンは彼のぬかるみへと指をうずめる。
「あっ……」
「すごく熱いよ、アッシュ。それにもうぬるぬるだ」
そう言いながらダンは筋張った指を出し入れし、あからさまな水音を立てる。
アシュレイは淫らな水音で耳を犯されているような気になって、ますます膣襞から愛液を漏らしてしまう。
同時に、アシュレイの小さく未熟な肉茎も、芯を持ってぴんと中空へと向けられる。
「ここもかわいい」
「やんっ……!」
ダンの指がアシュレイの亀頭を軽く弾いた。それだけでアシュレイの鈴口からはねっとりとした先走りがこぼれてしまう。
そしてダンのもう片方の手指はアシュレイの膣襞を暴き、その奥へ奥へととろけるような肉洞へと進んで行く。
未成熟な肉茎と、既に使い込まれてこなれた膣口とをダンの指に同時に責められると、アシュレイの頭の中は簡単に真っ白になってしまう。
「やっ、あんっ、ダンっ、だめったら……!」
「ダメじゃない。『すごくきもちいい』、だろう?」
「やだ、恥ずかしいの……っ!」
「いいよ。もっと恥ずかしくしてあげるから」
そう言うやダンはアシュレイの白い内腿にキスを送ると、がばっと彼の股を押し開いた。
ダンの眼前に、アシュレイの大切な部分が隠しようもなく晒される。
外気が愛液で濡れた股のあいだを通ったので、その感覚にアシュレイは小さく震えた。
そしていつの間にやらダンのズボンは前がくつろげられており、その若い男槍は天へ向かって雄々しくそそり立っているのだった。
「挿入れるよ、アッシュ」
「あっ、あんっ、あ~~~~~~っ!」
ダンの亀頭がつぷりとアシュレイの膣襞にもぐりこんだ。
男槍のカリが立った穂先はそのままずいと蠕動するアシュレイの肉路を押し広げて、その奥、子宮の入り口へと向かって突き進められる。
その、若さに任せた性急な動きに、身も世もない、というような声を上げてアシュレイは悦んだ。
甘い嬌声をしぼり出すように喉から出して、同時に小さな肉茎の先から白濁液をこぼした。ダンのペニスを受け入れただけで、軽く絶頂を迎えてしまったのである。
「うっ、く……アッシュの中は、最高だ」
アシュレイの媚肉はダンの男槍にしゃぶりつくように脈動する。
まだ子を作ることなど叶わないにも関わらず、アシュレイの肉体はダンの子種を欲して蠕動するのである。
とろけるような熱い膣内は、襞を震わせてダンの男槍を歓迎し、子種を吐き出させんと絡みつき、吸いつき、しゃぶり上げようと、うねうねと脈動を繰り返した。
しかしここであっという間に射精を迎えてしまっては、男の名が廃る。
制御しかねる若い性を抱えながらもダンは懸命に射精の誘惑に耐え、アシュレイの肢体へと愛撫を加える。
他方のアシュレイは、すでにダンが一往復しただけで情けなく白濁液を放出してしまっていた。
これはバージルやダンらの手で性感を開発され切ってしまっているので、仕方がないとも言える。
「あんっ、ああっ、ぁうっ……ダン! ダン! きもちいいよぉっ……!」
かすれた甘い声を出しながらアシュレイは本能に従い、ダンの下で腰を振る。
男との性交に慣れきったアシュレイの肢体は的確にダンを射精へと高めて行く。
もはやこれまで、とダンはピストン運動を速めてラストスパートへと駆け上がる。
これは子を生すための練習。なればダンが目指すところはひとつだった。
「――アッシュ!」
愛しい彼の名を呼んで、ダンはアシュレイの最奥――すなわち子宮の入り口を目がけて男槍を突き上げ、静止し、一度に白濁液を吐き出した。
アシュレイは射精されていることなどわかるはずがないというのに、ダンの言葉に誘われて、大事な部分へ射精されたという、えも言えぬ快楽に身を委ねる。
「あ……あ……出され、てる……」
アシュレイのかすれた声には喜びが満ちていた。
選ばれた男に膣内射精されるということは、アシュレイにとっては大変に喜ばしいことなのである。
これはまだ練習だが、ダンの射精を促すことができた、という安堵感もある。
アシュレイやエイベルの他にも両性具有者はいるのだ。だから、実のところ両性具有者だからといって、ただ微笑んでいるだけでいいということはない。その相手にダンの気が移ることがないように、またアシュレイもダンやバージルたちのように、別の部分で励んでいるのであった。
「ダン……気持ちよかった?」
「ええ。……アッシュは最高です」
そう言ってダンはアシュレイの汗ばんだ額に唇を落とした。
そして性の快楽を覚えて浅いふたりが一度の肉交で満足できるはずもなく、しびれを切らした他の三人が呼びに来るまで、三度四度と交合を繰り返すことになるのであった。
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