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第一章 恩人

チンピラに絡まれる

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街へ戻り依頼クエストを達成したのでギルドへ報告しに行く

ギルドへ入りミリさんに報告しようとしたのだが

「あぁ!?なんでこれっぽっちなんだよ!こんなに取ってきたんだぜ、この金額はおかしいだろ!」
「そうだぜ。俺たち頑張って取ってきたのに、ギルドは冒険者を騙すのか?」
「ないわー、まじないわー。ギルド最低だなー」
「ですから、あなた方の持ってこられた薬草は指定のものでは無いものが多いためその分は加算されていないだけです」

ミリさんがそう説明すると男達はチッと舌打ちをして依頼の張り紙を見はじめた。

とりあえず依頼クエストの報告を行う

「忙しいとこすまないな、薬草を取ってきたぞ」
「仕事ですから大丈夫ですよ。にしても、随分と取ってきましたね~」
「ほとんどゼシカ嬢の協力のおかげだ」
「なるほどねぇ~」

そういいつつゼシカ嬢の方をニヤニヤしながら見ている

「な、なんですか」
「何もないですよ~」
「どうせロクなこと考えてないんでしょ」
「そんなことないわ。ただ二人っきりのデートはどうだったのかなーと思って」
「ふぇ!?ちょ、ちょっと、余計なこと言わないでよ!」
「はいは~い、それではジスさん薬草のチェックが終わり次第お呼びしますのでしばらくお待ちください。」
「了解した」

と言うことだそうなので近くのテーブルのところへ座る

「ゼシカ嬢はミリさんと仲がいいように見えるが長い付き合いなのか?」
「私が新米のころからずっと今まで支えてくれた人だよ。今ではミリが休みのときに一緒に出かけることもあるよ」
「ミリさんは、いつもあんな感じなのか?」
「仕事中はほとんどしっかりとした言葉遣いだけど私だけなぜかオフのときと一緒の感覚で話されるの。私も丁寧に話して欲しいよぅ」

と、目をウルウルさせながら机の上にぐでーっとしている

「仲がいいからこそなんじゃないか?それにずっと敬語ってのもあれだろうしゼシカ嬢が安らぎみたいな感じになってるんだろう」
「なるほど!」

ゼシカ嬢は顔をパァっと明るくした

そんな会話をしていると

「ジスさん、薬草のチェックが終わりましたのでこちらへどうぞ」
「わかった。今行く」
「今回はかなり多く取ってきて頂いたため報酬も多くなっております。まずクエスト完了の銀貨1枚と追加で取ってきたぶんの銀貨3枚と銅貨6枚です」
「ありがとう」

そこに先程の報酬にいちゃもんをつけていた三人組がやってきた

「おいおいおい、俺らんときと比べて随分と報酬がおおいじゃないか。どういうことだよ受付嬢さん」
「ですから、あなた方の持ってこられたものは指定のものが少なかったためにそうなっただけです」
「あぁ!?知るかそんなもん!!と言うより新米のくせに俺らより稼いでいるのが気に食わねぇ。てことでその報酬俺らに渡してくんね?」

無茶苦茶なことを言っている気がするがジスはそれを聞きため息をしながら男の前へ歩いていき一言発した







「断る」
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