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19 初夜の間③★

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 ジョルジュが蒼白そうはくな顔で……。

 なのに綺麗な深緑の瞳をギラギラと光らせ、身じろぎもせずこちらをじっと見ている。

 私は瞬間的に頭が真っ白になった。



 え?
 なんでジョルジュがそこに居るの?
 あなたはいつから見ていたの?



 さっきまで隠されていたはずの覗き窓は、すべてカーテンが開けられていて、もう偽物フェイクの窓と間違いようがない。

 ジョルジュ以外は誰もらず、ニコラスとの交わりを見ていたのが彼だけなのだと分かってしまった。



 どうして……?



 そして自分のあられもない姿を思い出す。



「あ……めて……ニコラス……」

められないって言ったでしょう?」



 裸の自分を隠したくて、手が掛布を探すが当然見つからない。

 バタつかせた足は降ろされたけど、股の間にはニコラスがいて……。

 私のアソコに深々と突き刺さった肉棒が私の動きを阻害そがいする。

 逃げ場が無くて、こんな姿は見られたくなくて、もうどうして良いのか分からなくなった。



「……ジョルジュが見てるの……お願い……めて……」

「知ってます」

「だったら……」

「兄上が見たいとおっしゃったのですから」

「えっ!?」

「だから隠す必要はありません」

「そんな……」



 衝撃の事実を聞かされて、私は信じられない気持ちでジョルジュを見た。

 壁の向こうのジョルジュは私と目が合うと、大きく頷いている。



「ジョルジュ……」



 打ちひしがれた私は呆然として、弱々しく首を振った。

 それは無意識の行動で、感情が追い付くころには段々と振り幅が大きくなって、ポロポロと流れ出る涙が周囲に散らばっていく。



「なぜ……」



 気力が無くなって、わずかに起こしていた上半身から力が抜けた。
 私はパタリと横たわり放心状態となる。

 ジョルジュのことが頭の中でぐるぐる回っていて、当然ニコラスのことは頭から抜け落ちていた。

 だから私の泣き顔を見たニコラスが頬をほんのり染め、困ったように見つめていたとは夢にも思わない。

 下腹の奥でビクリと震えるモノを感じ、条件反射なのか私のアソコがそれをギュッと締め付けた。



「あぁ……もう限界です」



 ニコラスは突然そう言うと、荒々しく抽送ちゅうそうを開始した。



「あっ!? や……ダメ……め……あ、あ、あ、あぁ……」



 ガツガツと奥を突かれ、膣壁なかこすられ、いつに無い快楽に襲われた。

 こんな激しくされてはもう何も考えられない。

 漏れ出る声は止めようもなく、口を押さえてもそれほど意味がなかった。

 それどころか、必死に声を我慢する姿がの劣情を刺激してしまう。



「あぁ……溶けそうだ……」

「あ、あ、あ、イッちゃう……あ……」



 もう少しでイケそうだったのに、急に速度を落とされた。

 大きく腰をスライドしながら肉棒で中をかき混ぜるようにグリグリされる。



「え? なんで……」



 おあずけされた気分だった。

 それなのに彼は済まなそうでもなく、微笑ほほえんでいる。

 答えの代わりにニコラスが私におおい被さり唇を奪った。



「舌を出して……」



 快感で頭がバカになってる私は素直に従ってしまう。

 突き出した舌先を舐め、絡み合わせ、やがて深い口付けへと変化していく。

 下半身はゆっくりと抜き差しされていて、時々奥まで強く押し込まれると、アソコが勝手にニコラスを逃すまいと締め付ける。



「それはダメだ……」



 ダメと言いつつ、さっきと同じように突っ込まれるということは、もう一度して欲しいのだろう。

 だからって同じにできるとは限らない。



「あぁ……ダメ……そこは……こすったら……」

「ここが良いのでしょう?」

「違っ……」



 必死に否定したけど、嘘は通じないらしい。

 ニコラスは器用に浅いところを何度も先っぽのくびれでこすり、忘れたころに最奥さいおうに突き刺す。

 そうされるともう、私の思考は役に立たない。

 ジョルジュに一部始終を見られていると、頭のすみでは分かっているのに、ニコラスにめてって言えなくなっていた。


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