僕らの夏

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洞窟

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「うぁー!きれいー!ねぇ、海だよ!海!私海なんて久しぶりだよ」



さっきから隣でバスの窓の外を見ながらはしゃいでるのは山本七海

俺にとって女子で唯一の友達


男勝りで、とにかく明るくて元気


俺にとっちゃ男友達も同然な感じの女の子だ


七海も家で暇してたので誘った


俺、敬太、拓也、七海のこの4人は学校でも特に仲が良く、みんなの家も行き来している


いわゆるいつも一緒にいるメンバーだ






「ねぇ、拓也。あと何駅?」


「そうだな、後二駅かな」






バスの窓を開けると海風のいい匂いがする

隣で七海が「気持ちいー!」と風に吹かれながら叫んだ

海の景色を見ていると、何だか無性にワクワクしてきた










「、、、え、叔父さんの別荘でかくね?」



バスを降り少し歩くと想像してたものよりはるかに大きい別荘が現れた


そして門をくぐるとそこには一面芝生の庭


そこにドアの前まで伸びた石段があった


右手にはたくさんのひまわりが植えてあり、ひまわり畑と言ってもいいほどの数だ



拓也がドアの横のインターホンを押した




「はーい。いらっしゃい。遠かったでしょう?」


中から出てきたのは優しそうな拓也の叔母だった




「叔母さん、今日からお世話になります」
「お世話になります!」

拓也の声に続き他のみんなも挨拶をした











「部屋もちょー広いね!窓からの景色も最高!日が沈む時綺麗なんだろうね!」



七海が部屋の窓を開けて窓から見える海を見ながらはしゃいでいる


「荷物置いて海に行こーぜ!」
「さんせーい!私も準備してくる!」



敬太の提案を却下する者はいるわけもなくみんな準備を済ませ海に向かった








海辺に着くとそこには誰もいなく、俺たちだけの空間が広がっていた



「誰もいないし俺たちのプライベートビーチじゃん!」


珍しく敬太がすごくテンションが上がっている

俺も目の前の光景にとてもテンションが上がっていた

海はとても綺麗で透き通っていた
左手には大きな岩場もあり自然溢れる場所になっていた

「あっちの岩場に何か生き物いるかもしれねーぜ!行ってみよ!」


俺はみんなにそう言うと小走りで岩場に向かった
岩場に着く途中で岩場の上に見知らぬ少年が立っているのを見た
その少年はこちらに気づくと岩場の中に入っていってしまった


岩場に着くと大きな岩場に人が通れるほどの割れ目があり、小さな洞窟になっていた


「さっきここの岩場の上に俺らくらいの男の子が立っていたんだ。けど、その子俺らに気づいて岩場の中に入っていっちゃって」


「男の子?私は気づかなかったけど」


「もしかしたらこの洞窟に入っていったのかもって今思って」


俺は洞窟の入り口を少し覗いてみた

中は暗くてどうなっているのかは分からなかった


「面白そーじゃん。行ってみよーぜ」


拓也のが携帯電話のライトを着けて洞窟の中を照らした


「え、大丈夫?私怖いんだけど」

「俺も行ってみたい」


敬太はそう言って入り口に少し入った


「七海、大丈夫だよ。行ってみよーぜ」


七海を説得し俺も敬太の後に続いた


何か分からないがどうしてもあの男の子が気になってしまった

なぜ一人であそこにいたのか
どこに行ってしまったのか

知り合いでもない男の子なのに俺はどうしようもなく気になってしまった





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