紹嘉後宮百花譚 鬼神と天女の花の庭

 始まりの皇帝が四人の天仙の助力を得て開いたとされる、その威光は遍く大陸を照らすと言われる紹嘉帝国。
 当代の皇帝は血も涙もない、冷酷非情な『鬼神』と畏怖されていた。
 ある時、辺境の小国である瑞の王女が後宮に妃嬪として迎えられた。
 しかし、麗しき天女と称される王女に突きつけられたのは、寵愛は期待するなという拒絶の言葉。
 人々が騒めく中、王女は心の中でこう思っていた――ああ、よかった、と……。

 鬼神と恐れられた皇帝と、天女と讃えられた妃嬪が、花の庭で紡ぐ物語。
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