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公爵夫人2
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馬車で出発して5分ほどで公爵邸に到着。
目と鼻の先だった…。
「お待ちしておりました。どうぞ此方へ。」
キリッとした年配のメイド長を筆頭に、使用人がずらりと並んで私達を迎えてくれた。
こういうの、馴れなくて緊張するわ。
「ルーナお姉様!!」
「わっ!?」
客間に入ったとたん、アイリス様が私に飛び付いてきた。その勢いで、バスケットにいれていた手作りの花が落ちてしまった。
「このお花、お母様に?」
「はい」
花って解って貰えて良かった。第一関門突破よ。
「昔はお庭に植えたので、今回は直接お渡ししようと思って。」
「嬉しい!お母様、見て!!このボロボロのお花!!」
ボロボロのお花…、間違えてないけど、その名前は切ないわ。
「アイリス、お話は席についてからにしなさい。失礼でしょう。皆さん、来てくれてありがとう。どうぞ、こちらへ。」
クラリス様が、笑顔で私達を迎えてくれた。
「ごめんなさいね。私から会いに行ければ良かったのだけど。」
「お気になさらないでください。ベッドから起きて生活出来るているようで、安心しました。」
「ふふ、ありがとう。」
少し痩せてはいるけれど、元気そうで良かった。それでも辛いはずだし、病が悪化しないとは言い切れない。夫人の負担にならないように話を進めないとね。
「クラリス様、このボロボロの花…、受け取って頂けますか。私が作った『夜に咲く朝顔』です。本来なら、もっと気の利いた物を用意すべきなのですが、これしか思い付かなかったので。」
「また、この花を見れる日が来るなんて、とても嬉しいわ。」
こんなに喜んで貰えるなんて、きっと特別な事があったんだわ。何故私は憶えていないのかしら…。本当に申し訳ない。
「クラリス様、その花を見つけた時の状況を教えて頂けませんか?妻は『秘密だ』と言って教えてくれないもので。」
トーマ、ナイスアシストよ!
私が秘密にしてるって事にしてくれれば、忘れてた事を知られずに内容を知る事が出来るもの。
「このお花を見つけた日は『庭に花を植えて逃げた犯人は誰だ?』って、邸はちょっとした騒動になったわね。」
「妻が何かご迷惑をおかけしたのでしょうか…。」
「いいえ、ルーナさんはこっそり花をお庭に植えただけよ。それ以外、何もしていないの。」
「どうして犯人がルーナだと解ったのですか?」
「医師のランプ先生が『その花はスコット伯爵のご令嬢が作ったものだ』って、大笑いしながら教えてくれたのよ。伯爵に急用が出来て、ランプ先生がホイットマン様の邸からルーナさんを送り届ける事になったらしいの。その途中に邸へ寄ったから、お庭に植えたんだろうって。」
目と鼻の先だった…。
「お待ちしておりました。どうぞ此方へ。」
キリッとした年配のメイド長を筆頭に、使用人がずらりと並んで私達を迎えてくれた。
こういうの、馴れなくて緊張するわ。
「ルーナお姉様!!」
「わっ!?」
客間に入ったとたん、アイリス様が私に飛び付いてきた。その勢いで、バスケットにいれていた手作りの花が落ちてしまった。
「このお花、お母様に?」
「はい」
花って解って貰えて良かった。第一関門突破よ。
「昔はお庭に植えたので、今回は直接お渡ししようと思って。」
「嬉しい!お母様、見て!!このボロボロのお花!!」
ボロボロのお花…、間違えてないけど、その名前は切ないわ。
「アイリス、お話は席についてからにしなさい。失礼でしょう。皆さん、来てくれてありがとう。どうぞ、こちらへ。」
クラリス様が、笑顔で私達を迎えてくれた。
「ごめんなさいね。私から会いに行ければ良かったのだけど。」
「お気になさらないでください。ベッドから起きて生活出来るているようで、安心しました。」
「ふふ、ありがとう。」
少し痩せてはいるけれど、元気そうで良かった。それでも辛いはずだし、病が悪化しないとは言い切れない。夫人の負担にならないように話を進めないとね。
「クラリス様、このボロボロの花…、受け取って頂けますか。私が作った『夜に咲く朝顔』です。本来なら、もっと気の利いた物を用意すべきなのですが、これしか思い付かなかったので。」
「また、この花を見れる日が来るなんて、とても嬉しいわ。」
こんなに喜んで貰えるなんて、きっと特別な事があったんだわ。何故私は憶えていないのかしら…。本当に申し訳ない。
「クラリス様、その花を見つけた時の状況を教えて頂けませんか?妻は『秘密だ』と言って教えてくれないもので。」
トーマ、ナイスアシストよ!
私が秘密にしてるって事にしてくれれば、忘れてた事を知られずに内容を知る事が出来るもの。
「このお花を見つけた日は『庭に花を植えて逃げた犯人は誰だ?』って、邸はちょっとした騒動になったわね。」
「妻が何かご迷惑をおかけしたのでしょうか…。」
「いいえ、ルーナさんはこっそり花をお庭に植えただけよ。それ以外、何もしていないの。」
「どうして犯人がルーナだと解ったのですか?」
「医師のランプ先生が『その花はスコット伯爵のご令嬢が作ったものだ』って、大笑いしながら教えてくれたのよ。伯爵に急用が出来て、ランプ先生がホイットマン様の邸からルーナさんを送り届ける事になったらしいの。その途中に邸へ寄ったから、お庭に植えたんだろうって。」
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