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本編後ストーリー

傲慢

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「パリス…貴方も結局は父親と同じなのね」
「……」

 父親の後ろに隠れるみたいにして、パリスがついてきてるのよね…。結局、ただの腑抜けなのよ。

「息子を言いくるめようとしたらしいが、残念だったね」
「本当に…残念な息子をお持ちで。親に似たのかしら」
「口は達者だ。そうでなければエドワードに取り入ったり出来ないだろうが。ああ、体を使っておとしたのかな」
「…それは私じゃなくてエドワードへの侮辱だと、そう受けとっていいかしら」
「どうとでも」

 私をずっと想っていてくれたエドワードを、馬鹿にする態度をとるなら1人だって許さないわ。

「この花束は教会へ投げ入れたわ。それと、1本はクール様に届く事になっているの」

 そんなのないけど…

「嘘をつかなくてもいい。君がこの道を通ったのは最近だ。でなければ、速やかに街を出て伝えに行ったはずだ」

 ずる賢い事をしてきた男は、そんなに簡単には騙されてくれないよね。さすがに、私をこのまま帰してはくれないと思う。この存在を知ってしまった女は邪魔でしかないもの。


「では、どうするの?この花の事は裏側の街の人に伝えてあるのよ」
「もともと知っている奴等に?言い方を間違えてないかい?それに言ったからって、裏側の奴らの話をまともに聞く者はいない」
「そう、けど浅はかね。警察に言っても無視される、街の人には怖がられる。どんどん貧富の差は広がる。それで暴動が起きないと思ってる方がおかしいんじゃないかしら」
「裏の奴等が何をしたって、全員捕まえればいい話だ。」

 この男は、人の上に立つべきではないわね。その資格が微塵もない。本当に恐ろしい物が何かを、全く理解できていないもの。

「……人間は蟻に殺される事は無いと、貴方はそう思ってるのね。群でこられたら殺されるのよ。耳に目に鼻に口に、体内に入れば殺されるわ。裏側の街の人も同じよ。街に来るなら、群れをなして来るにきまってるじゃない」
「そんな度胸があるならもうやってる」

 何故こんなに話が通じないのかしら…。
『もうやってる』…っじゃなく、それをされてからじゃ遅いのよ。

 和解だって難しい所まできてるのに。

「私は退くつもりは無いわ。諦めるつもりも、負けるつもりもよ」

 何か考えないと殺される。ヤングは私を殺したって簡単に言い訳できるもの。けど、良い案がポンっと出て来るものでもないんだよね。

「すまないね。一発で殺せるほど腕はよくない」
「では、もう少し練習してから来てくれるかしら」

 すでに拳銃を向けられる状態だと、逃げるのも難しいわね。


 ・・・・


「…っ!?」

 裏側の街へ向かう途中、銃声が聞こえた。

 たった1発だったが、1人殺すのは1発で十分…っ

「くそっ!」
「エドワード!まてっ!!危険だ、先にレオン達を…っエドワード!!」

 クリフに止められた。当然だ。けど、俺は止まる気はない。

 持っていた拳銃、弾は入ってる。
 撃ってくるようなら、先に俺が殺す。

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