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見つかりそうな婚約者2
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本日はマール君と奥様と私の3人で、もちろん従者はついているけれど、お買い物に来ている。
いつもは2人らしいけど、またマール君が『一緒に行く!』と私から離れなかったのよね。
何処かに私を連れていきたい時は、抱きついて離さないし、そうなると勿論付いていくんだけど。
私が辞める時にずっと抱きついて離さなかったらどうしよう…。とても心配だわ。
高級ブランドが建ち並ぶ街…
ここに来ると500ニードルがどれくらいなのか解ったわ。私の国にもあったブランドの服…ここで5,000ニードルて売っている…うちの国で500,000エールだったわ。と言う事は、1ニードルは100エールね。これから暮らすのに、重要な情報よね。
「ニナ?」
「あ、はい!」
いけない、話を聞いてなかった…とても失礼な態度をとってしまったわ。
「ニナはどんなお洋服が好きなの?」
「私はブラウスやスカート…シンプルなお洋服が好きです。色も、落ち着いた物が好みで。」
「まぁ、そうなの?ニナは色が白いから明るい色が似合いそうだけれど。目の色とあわせて青も似合うと思うわ!とりあえず、見て回りましょう。」
「はい。」
私の母や妹もだったけれど、『とりあえず見て回る』を訳すと『気に入った物は全て買いましょう』なのよね。
どれだけ私が必要ないと言っても絶対に買うはずよ。
「あのお店を見たいのだけれど…」
「何だか人が集まってますね。私少し見てきます。」
私達が入ろうとしていたお店で女性の大きな声と男性の声が聞こえる。女の方はどこかで聞いた事があるような気がする…確実にあるわね。
「エドワード王子とその恋人が来て騒いでるようですわ。」
「まあ…」
私の後ろにいた女性達がボソボソと話しているのが聞こえた。
「ええっ!」
王子がいる!?よく見れば王族付きの騎士が数人いる…。
これはまずいわ!
あの時の私服の騎士がここにいる可能性もあるし、何といってもあの恋人!私を見つけたら絶対に話しかけてくるはずだよね…。
自慢気に王子とご一緒して。
そうなると次に公爵のパーティーで王子と顔を会わせた時に面倒な事になりそう。
「奥様っ!このお店は後にしましょう!」
「…えぇ、そうね。」
「そうだ!奥様、この辺りで図鑑をおいてるお店はありませんか?」
「あるけれど…何か欲しい物でもあるの?」
「いえ、マール君に昆虫図鑑を買って欲しいのです。」
全財産では買えそうになかったので…頼んでみよう。
「昆虫…?」
「はい、マール君は虫が好きなんだよね?」
顔を覗いて聞いてみるとコクコクと笑顔で頷いた。
「まあ!そうだったの。早速買いに行きましょう!」
私達はすぐに馬車にのって、その場を後にした。
逃げるが勝ち!
危なかった…。
あの場で『エドワードの恋人』と顔をあわせていたら、騒動になるところだったわ。この前のパーティーの事、根に持ってそうだし…。
王子が恋人とお買い物。大歓迎!どんどん仲良くなって、婚約者の存在を抹消して下さい。もう礼儀知らずなその女性と結婚してくれたら全てが丸く解決!
…それにしても、恋人が騒いでいるのを抑える事も出来ないなんて、情けない王子ね…。
いつもは2人らしいけど、またマール君が『一緒に行く!』と私から離れなかったのよね。
何処かに私を連れていきたい時は、抱きついて離さないし、そうなると勿論付いていくんだけど。
私が辞める時にずっと抱きついて離さなかったらどうしよう…。とても心配だわ。
高級ブランドが建ち並ぶ街…
ここに来ると500ニードルがどれくらいなのか解ったわ。私の国にもあったブランドの服…ここで5,000ニードルて売っている…うちの国で500,000エールだったわ。と言う事は、1ニードルは100エールね。これから暮らすのに、重要な情報よね。
「ニナ?」
「あ、はい!」
いけない、話を聞いてなかった…とても失礼な態度をとってしまったわ。
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「私はブラウスやスカート…シンプルなお洋服が好きです。色も、落ち着いた物が好みで。」
「まぁ、そうなの?ニナは色が白いから明るい色が似合いそうだけれど。目の色とあわせて青も似合うと思うわ!とりあえず、見て回りましょう。」
「はい。」
私の母や妹もだったけれど、『とりあえず見て回る』を訳すと『気に入った物は全て買いましょう』なのよね。
どれだけ私が必要ないと言っても絶対に買うはずよ。
「あのお店を見たいのだけれど…」
「何だか人が集まってますね。私少し見てきます。」
私達が入ろうとしていたお店で女性の大きな声と男性の声が聞こえる。女の方はどこかで聞いた事があるような気がする…確実にあるわね。
「エドワード王子とその恋人が来て騒いでるようですわ。」
「まあ…」
私の後ろにいた女性達がボソボソと話しているのが聞こえた。
「ええっ!」
王子がいる!?よく見れば王族付きの騎士が数人いる…。
これはまずいわ!
あの時の私服の騎士がここにいる可能性もあるし、何といってもあの恋人!私を見つけたら絶対に話しかけてくるはずだよね…。
自慢気に王子とご一緒して。
そうなると次に公爵のパーティーで王子と顔を会わせた時に面倒な事になりそう。
「奥様っ!このお店は後にしましょう!」
「…えぇ、そうね。」
「そうだ!奥様、この辺りで図鑑をおいてるお店はありませんか?」
「あるけれど…何か欲しい物でもあるの?」
「いえ、マール君に昆虫図鑑を買って欲しいのです。」
全財産では買えそうになかったので…頼んでみよう。
「昆虫…?」
「はい、マール君は虫が好きなんだよね?」
顔を覗いて聞いてみるとコクコクと笑顔で頷いた。
「まあ!そうだったの。早速買いに行きましょう!」
私達はすぐに馬車にのって、その場を後にした。
逃げるが勝ち!
危なかった…。
あの場で『エドワードの恋人』と顔をあわせていたら、騒動になるところだったわ。この前のパーティーの事、根に持ってそうだし…。
王子が恋人とお買い物。大歓迎!どんどん仲良くなって、婚約者の存在を抹消して下さい。もう礼儀知らずなその女性と結婚してくれたら全てが丸く解決!
…それにしても、恋人が騒いでいるのを抑える事も出来ないなんて、情けない王子ね…。
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