変愛

絢麗夢華。

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1.1 露璃恨・序

露璃恨・序:8

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あとから彼女に聞いた話では 、「あぁ…流石に叔父さんでもパンツ買ってとは言えないわよね。」とか「いいセンスしてるね、お嬢ちゃん。」とか「でもあんまり似てなかったわね。」とかレジの店員に言われたらしい。
しかし彼女は「うちはおやが複雑なんです。」と察して誤魔化してくれたらしい。ありがとう。

外で待ってた俺の後ろのドアから彼女が出てきた。心無しか嬉しそうだった。

「ありがとうございます…済みません。」

「大丈夫大丈夫。この位で困るほど、稼いでない訳じゃないから。忙しいから使う時間無いし、お金は余ってるんだよ。」

「ごめんなさい。」

「良いって良いって。」

「それじゃあ帰ろうか。」

「はい。」

食品を買う時はあんなにも輝いていた彼女の表情は一瞬の嬉しそうな表情の後、ずっと曇ったままであった。

そして帰り着く。

今晩は唐揚げである。

俺はかつて学校で作ったエプロンを巻き、油を注ぐ。
すかさず彼女も横へ来る。

「私も手伝わせてください。」

「ありがとう。助かるよ。」

それは手伝いでは無く、彼女へと料理のメインをバトンタッチした瞬間だった。

凄まじい手際である。
唐揚げの下味も俺の調味料の中から比較的使いやすいものを選んで調合していた。

「美味いっ!」

「ありがとうございます。料理は得意だったので。」

「良い味つけだね。俺の使いづらいであろう調味料からよくこんなの作れたな。」

「家には調味料があまりありませんでしたから。わかるものだけで味をつけさせてもらいました。」

「いやぁ…味付けをこんなの短時間で浸かる様にするって俺には無理だからさぁ…。」

「コツが分かれば誰でも出来る事ですよ。」

「でもその歳でどうやればそんなに上手に習得出来るようになるんだ?」

「家で私が殆ど家事をしていただけです。」

「それって、虐t…」

「ごめんなさい、まだ聞かないで下さい。自分で話します。」

でも、俺は君について何も知らない。その歳っていっても、いくつか俺は知らない。

「そもそも、俺は君をなんて呼べばいいんだろうか。」

「じゃ、じゃあ私は、魅羽って呼んでください。」

「え?」

気付かないうちに、脳内の台詞が独り言になっていたらしい。
そして、それが彼女に聞かれていた。

「魅羽ちゃん?」

「魅羽でいいです。」

「魅羽?」

「はいっ!」

「それじゃあ作って貰ったし、片付けは俺がするよ。魅羽ちゃ…魅羽?はくつろいでて。」

「いいえ、手伝わせて下さい。」

「じゃあテーブル拭いといて。」

「はいっ!」

それが俺が彼女の名前を知った瞬間で、彼女が名前を…



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