20 / 54
吸血鬼
第16話「ついに違うところに行きます」
しおりを挟む
でかい町に行こう
そう言いだしたのはカノンだった
何故かと長老のロキが聞けば
「村を復活させるのは容易い、がそれ以上にしなくてはいつまで経っても襲撃に怯えるだけだろ……その為にも技術を持った人間、もしくはここにはない資源を取る」
ふむふむ、まあ今あるものでは限界があるのは私も理解できる
鉄の精錬とか知識があっても簡単じゃないし、あれば選択の幅が広がる
だから私もそれには少し意見を言った
「なら町でなくともこの辺りの他の種族と関係を持ってみたらどう?人間を信用しないわけじゃないが、抵抗が少ない方が村も受け入れやすくなると思う」
「それも考えたが、こと技術において人間を超えるものが他の種族にあるのか、と言う疑問があってな…一度その他諸々を調べてみるのもアリか」
すると長老のロキが地図を広げる
見てみればここら一帯を描いたものらしい
「前に襲ってきた人間が持っていたものです、何か役に立つといいのですが」
「地形がわかるのは有難い、あとはどんな種族がいるか…になるが、この森には詳しくない、長老さんなら分かるか?」
「近くとなると大鬼族、妖精族ですな…ただ二つとも性格に難があると言いますか、癖があるのです」
そういって地図を指差す長老ロキ
「ふむ……一度そちらに行ってみるのもいいかもな。」
「もしかしてロキ、前襲われた時に救援を頼もうとしてた種族って…」
そう私が言えば長老は頷く
「ええ、頼もうとしていたのはこの大鬼族です。ただ前からこの村に来ては配下になれとうるさく、その度に断っていたのです…もし頼んでいたら見返りに配下になれと言っていたでしょうな」
「なるほど…」
「ですが力も強く数が多い種族です、技術についても期待はしても良いかと思います」
「なら決まりだな、そこに行ってみよう…面識があった方が楽だしな」
ああ、そうか
そういえばこの森は今絶賛、戦国時代だった
故に上に立とうとする種族が多く大鬼族もその一つだったのだろう
まあ物騒なのは嫌だし貿易のような形で協力し合えたらいいよね
まあそういう交渉事なんてしたことないけど…
あれ?本当になんで私が主やってるのかわからなくなってきたぞ
私無能だよね?
カノンとかそっちの方が適任じゃね?
「もしかすると戦闘が起こる可能性もある、長老は腕っぷしのある奴を集めてくれ……ただし全員は連れて行かない、もしもの時の為半分はここに残す」
「分かりました」
「それと嬢ちゃんも来てくれよ、主であるアンタが来てくれた方が話も進めやすい」
「ん?ああ、了解」
ボーッと考え込んでいたから少し反応が遅れた
やはりカノンの方がリーダーしてるよなぁ…
そう言いだしたのはカノンだった
何故かと長老のロキが聞けば
「村を復活させるのは容易い、がそれ以上にしなくてはいつまで経っても襲撃に怯えるだけだろ……その為にも技術を持った人間、もしくはここにはない資源を取る」
ふむふむ、まあ今あるものでは限界があるのは私も理解できる
鉄の精錬とか知識があっても簡単じゃないし、あれば選択の幅が広がる
だから私もそれには少し意見を言った
「なら町でなくともこの辺りの他の種族と関係を持ってみたらどう?人間を信用しないわけじゃないが、抵抗が少ない方が村も受け入れやすくなると思う」
「それも考えたが、こと技術において人間を超えるものが他の種族にあるのか、と言う疑問があってな…一度その他諸々を調べてみるのもアリか」
すると長老のロキが地図を広げる
見てみればここら一帯を描いたものらしい
「前に襲ってきた人間が持っていたものです、何か役に立つといいのですが」
「地形がわかるのは有難い、あとはどんな種族がいるか…になるが、この森には詳しくない、長老さんなら分かるか?」
「近くとなると大鬼族、妖精族ですな…ただ二つとも性格に難があると言いますか、癖があるのです」
そういって地図を指差す長老ロキ
「ふむ……一度そちらに行ってみるのもいいかもな。」
「もしかしてロキ、前襲われた時に救援を頼もうとしてた種族って…」
そう私が言えば長老は頷く
「ええ、頼もうとしていたのはこの大鬼族です。ただ前からこの村に来ては配下になれとうるさく、その度に断っていたのです…もし頼んでいたら見返りに配下になれと言っていたでしょうな」
「なるほど…」
「ですが力も強く数が多い種族です、技術についても期待はしても良いかと思います」
「なら決まりだな、そこに行ってみよう…面識があった方が楽だしな」
ああ、そうか
そういえばこの森は今絶賛、戦国時代だった
故に上に立とうとする種族が多く大鬼族もその一つだったのだろう
まあ物騒なのは嫌だし貿易のような形で協力し合えたらいいよね
まあそういう交渉事なんてしたことないけど…
あれ?本当になんで私が主やってるのかわからなくなってきたぞ
私無能だよね?
カノンとかそっちの方が適任じゃね?
「もしかすると戦闘が起こる可能性もある、長老は腕っぷしのある奴を集めてくれ……ただし全員は連れて行かない、もしもの時の為半分はここに残す」
「分かりました」
「それと嬢ちゃんも来てくれよ、主であるアンタが来てくれた方が話も進めやすい」
「ん?ああ、了解」
ボーッと考え込んでいたから少し反応が遅れた
やはりカノンの方がリーダーしてるよなぁ…
0
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説
【完結】魔王になった私を助けようと勇者になって来てくれた君の記憶を取り戻すため、勇者の使命を魔王の身体で果たすことになってしまったのだが
夜炎伯空
ファンタジー
大好きだった君と永遠に逢えなくなった世界に絶望し、私は自ら命を絶ってしまった。
その後、異世界の魔王に転生してしまった私は、自らの意思とは関係なく人々を苦しめ続けていた――
きっと、この悪夢は自ら命を絶ってしまった私への罰……
そう思っていたのに、君は勇者となって傷だらけになりながらも、私のところへ来てくれた――
魔王となってしまった私が、エンシェントドラゴン、ユニコーン、オーガの擬人化した幻獣達と共に、女神に託された勇者の使命を代わりに果たしていくという奇想天外な異世界ファンタジー。
異世界で始める吸血鬼の魔族ライフ~チート勇者共を撲滅せよ~
よっしー
ファンタジー
ごく普通の高校生だった主人公はある日謎の老人から異世界へ飛ばされる。
しかし、他に異世界に飛ばされた人間はほぼ全員がチート級の力を持った勇者になったにも関わらず、なぜか彼だけは人間の敵である【吸血鬼】として生まれ変わっていた。
その世界で彼が見たのは経験値や武器のために殺される仲間達、そして自分を殺そうと襲い掛かってくる転生勇者。
同じ魔族が人間によって殺されていく中で彼は吸血鬼として、6大魔王の一人としてある決意をする。
魔族らしく、吸血鬼らしく、勇者共を滅ぼしてやる──
これは勇者達の撲滅と一族の復興を誓ったある魔族の日常と戦いを書いた物語。
※主人公は人間から見れば多分相当クズです。人間相手には全く容赦ありません。
※中盤以降から段々シリアス展開にしていく予定です。
※なろうの方でも更新中
転生して吸血鬼になったけれども毎日のんびり生活しています
Ray
ファンタジー
神様の手違いで死んでしまった日本人の卯月 桜。その償いにと異世界に転生する。毎日のんびり(?)な生活を送る。
*何でも許せる広い心を持つ人向け
*誤字、脱字が多いかも…
*暗いところは読む方によってですが、とことん暗いと思います
*時々別シリーズの人達が出てきます
吸血鬼が異世界転生したら普通に馴染んだ
弾圧される民
ファンタジー
かつて一国を恐怖に陥れた伝説の吸血鬼、ラグザ・アルマードは、山奥の古城に身を潜め静かな隠居生活をしていた。世のすべてに飽いた彼は新たなる刺激を求め、無駄に従順な妹と共に異世界へと向かうのだった。
転生吸血鬼はチートでスローライフを送りたい!
月雨さくら
ファンタジー
神様の手違いで死んでしまった卯月春風は、RPG風の異世界に転生することになった!
「こうなったら、『自由気ままにスローライフをおくる!』という夢を叶えてやる!」と意気込む春風だったが…
魔王になっちゃった!?
チート能力のせいで騎士団に!?
団長に溺愛されてる!?
なかなかスローライフにたどりつけない春風が、スローライフをおくるために頑張るお話。
奴隷吸血鬼の世界旅行〜転生したら最底辺奴隷スタートだったので見返して金に物言わせまくってやる〜
しゃる
ファンタジー
「それさえも、私からしたらどうでもよかった」
自分が陰口を言わている事さえ、気にかけてくれている家族にさえ興味が無く、無関心な少女が、偶然が必然かトラックに轢かれる。
少女はただ周りに居合わせた人間が事故現場を面白がり、写真を撮るばかりの現世にも大して興味を示せないまま、異世界へと転生する。
「私、もしかして檻の中なの⋯⋯?」
異世界転生した先はまさかの檻の中、「奴隷」でしかも「吸血鬼」だと言うことに気付いた少女。
奴隷時代を過ごした彼女は、自分を助けてくれた天使に、エルノアと名付けらた。
金さえあれば人身売買すら容易く出来てしまう異世界で、「私もお金さえあれば自由に生きられる」、そう思った彼女は世界へと旅立っていく。
ヴァンパイア リインカネーション〜吸血鬼に転生したので自由に過ごしたい〜
代永 並木
ファンタジー
今までの人生を後悔しながら死んだ少年は転生を機会を与えられ『人間以外』を条件に転生をする
転生したのは話に聞いた通り異世界で自分の姿は吸血鬼の少女であった
吸血鬼は最高クラスの種族で現在不老不死とされているらしくチート級の力を持っていたが転生後に彼が決めた生き方は……吸血鬼の長い寿命を使って自由に過ごす事だったがそれを許さないかのように次々と事件や問題が降りかかる
異世界転移の特典はとんでも無いチートの能力だった。俺はこの能力を極力抑えて使わないと、魔王認定されかねん!
アノマロカリス
ファンタジー
天空 光(てんくう ひかる)は16歳の時に事故に遭いそうな小学生の女の子を救って生涯に幕を閉じた。
死んでから神様の元に行くと、弟が管理する世界に転生しないかと持ち掛けられた。
漫画やゲーム好きで、現実世界でも魔法が使えないかと勉強をして行ったら…偏った知識が天才的になっていたという少年だった。
そして光は異世界を管理する神の弟にあって特典であるギフトを授けられた。
「彼に見合った能力なら、この能力が相応しいだろう。」
そう思って与えられた能力を確認する為にステータスを表示すると、その表示された数値を見て光は吹き出した。
この世界ではこのステータスが普通なのか…んな訳ねぇよな?
そう思って転移先に降り立った場所は…災害級や天災級が徘徊する危険な大森林だった。
光の目の前に突然ベヒーモスが現れ、光はファイアボールを放ったが…
そのファイアボールが桁違いの威力で、ベヒーモスを消滅させてから大森林を塵に変えた。
「異世界の神様は俺に魔王討伐を依頼していたが、このままだと俺が魔王扱いされかねない!」
それから光は力を抑えて行動する事になる。
光のジョブは勇者という訳では無い。
だからどんなジョブを入手するかまだ予定はないのだが…このままだと魔王とか破壊神に成りかねない。
果たして光は転移先の異世界で生活をしていけるのだろうか?
3月17日〜20日の4日連続でHOTランキング1位になりました。
皆さん、応援ありがとうございました.°(ಗдಗ。)°.
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる