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学園一斉清掃大会編
4話 いつぞやのUFOじゃん
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「………………………」
黙々とゴミを拾っていく。足元を見れば駄菓子の空袋が落ちている。何で持って帰ってないんだよ。ここ高等部のエリアだぞ。ゴミは自分で持って帰れと教わらなかったのか。とは思ったけど、ゴミを集めれば集める程良いこの行事の場合良い事なのか?いや、良い事ではないな。ブツブツ文句を言いながら拾っていく。
辺りを見回せば、俺と同じ様な格好でゴミ拾いをしている生徒がうじゃうじゃいた。ちらほらではない。うじゃうじゃだ。ここの高等部公園に殆どの生徒は集合しているのだ。
公園エリアはその内部をさらに4つのエリアに分割する事が出来る。初等部、中等部、高等部、それにどの学年でも使用出来る共用公園の4つだ。高等部公園は他の公園に比べて、自然の豊かさを感じることの出来る公園だ。公園中央は一面原っぱとなっており、それをグルッと囲むようにして整備されているランニングコース。そのランニングコースの外側には広葉樹が植えられており、丁度良い木陰が出来上がっている。
高等部公園は生徒達からも大変人気があり、快適さで評判なのだが、
「ここって結構ゴミが多いんですね」
「まぁそりゃあな。公園を使用する人数が多いからな」
「でもそんなの理由になってないじゃない」
「それが理由になるんだよ。大勢の人間がいたとすると、その中の1人がゴミを捨てても気がつかないかもしれない。気がついても黙ったままだったりもするかもしれない」
「1人がゴミをポイ捨てしてしまえば、自分もポイ捨てしてもいい、なんて勘違いする馬鹿が絶対に出てくる。ポイ捨てする奴が段々と増えていってしまって、ポイ捨てを注意する奴が少数派になってしまったらもうお終いだろ。人間は大多数の一部である事に安心を得てるんだぞ?なのに今更、少数派に鞍替えするってのは勇気がいるもんなんだよ」
「そういうもの、なんですかねぇ……」
「そういうもんなんだ。星叶みたいに、悪い事は悪いってハッキリ割り切れる奴の方が少ないんだよ」
「何だか今の田中さんからは、捻くれキャラのオーラを感じます」
「うん。そういうオーラは感じなくて良いから、俺の話を聞いて欲しかったな」
俺達の会話の内容が、高等部公園にこんなにも人数が集まっている理由である。
初等部や中等部だと、落ちているゴミは本当に僅かなのだが、高等部になると急に増えていく。高校生になったからと言ってポイ捨てをしていい理由にはならない。何故こんなにもゴミが多いのやら。
モノローグだけ見ると、凄い良い奴に見えてしまうなコレ。皆、ポイントが欲しいからゴミを拾ってるだけなんだけどな。下心満載だわ。
暫く4人でゴミを拾っていると、星叶が何やら発見したようで俺達の元へそのブツを持ってきた。
「あのーこれってゴミでいいんですかね」
そう言って星叶が見せてきた物は、UFOのラジコンだった。アレ……?これどっかで見た事あるぞ。どこだっけ?
思考する事数秒。直ぐに答えに辿り着く。
これ佐藤先生が飛ばしてた奴じゃん。星叶の転入初日に窓の外でガンガン飛ばしてた奴じゃん。何で高等部の公園に落ちているんだ。でもまぁ、このラジコンが落ちてたって事は……
「間違いなくゴミだな。捨てとこう」
「え?でも結構、オリジナルのカスタムされてるんですけど……」
「落ちてたんだろ?ならゴミさ」
「でも全然汚れとかも無いし、丁寧に扱われてるのが伝わってきますよ?」
「丁寧に扱ってたら落とす、なんて事にはならないだろ。だからゴミだ」
「ほう。田中は随分とこのUFOをゴミ扱いしたい様だな」
「いやいやだってゴミでしょ。そもそも教師が昼間っからラジコンで遊んでるってのが前提としておかしいんですよ」
「ふむ、そうか。私がおかしいのか」
「ええそうですね、佐藤先生がおかし━━━━」
ん?とここで俺は会話の違和感に気がついた。いつの間にか俺の話し言葉が敬語モドキになっている。俺の口は目上相手になると自動的に敬語モドキを喋りだすという大変便利なシロモノなんだが、何故星叶と話している途中に変化したのだろう。
その答えは割りと近くあった。てか、いた。
「あ、佐藤先生おはようございます」
「ああおはよう星叶。それは私のラジコンUFOだ。以前、ここで飛ばしていたら失くしてしまってな、ずっと探していたんだよ。ありがとう」
「いえいえそんな……」
恐縮しつつ、ラジコンUFOをその女性に手渡す星叶。その女性とは勿論、我等が担任佐藤先生であった。佐藤先生はUFOを受け取った後、くるりとこちらを向いてきた。
「さて、そこまでして私のUFOをゴミだゴミだと言い張っていた理由を聞こうか」
だばぁぁぁ!!と滝の様な汗が吹き出してきた。やべぇぇぇ!!佐藤先生笑顔だけどめっちゃ怖ええええ!!ラジコンUFOですら佐藤先生の地雷だったというのか!?とりあえず、言い訳を考えるんだ!下手な言い訳じゃ俺の命は詰むぞ!
あっ、だの、うっ、だの変な声が溢れる口を無理矢理噤んだ。そして息を大きく吸う。こっから先は、一手の間違いすらも許されない。
「━━━━俺は悲しかったんです」
「ふむ…?」
自分でも何が悲しいのかよくわからないが、今は口から出まかせでやるしかない。
「星叶が転入してきた時もそうでしたよね。佐藤先生はソイツと遊んでいました」
ソイツ、の部分でUFOを指差す。
「佐藤先生はいっつもいっつもソイツと遊んでばかり!そんなの悲しくなるに決まっているじゃないですか!もっと俺達を見てください!俺に構って下さい!」
「む、むぅん…………そうか。田中は私に構って欲しかったのか…」
あああああああ!!選択ミスったぁぁぁ!!何で佐藤先生の好感度上げにいったんだよ俺!おかげで佐藤先生頬を赤らめてんじゃんよ!
「いや、あの冗談ですからね?いつものノリですよ?ノリ」
「そんなものはわかっている」
あ、良かった。いつもの佐藤先生だった。俺はホッと胸を撫で下ろした。
「私がこっちに来たのは、UFO探しではない。………まぁUFO探しも目的の一部ではあったが」
「はぁ……じゃあその目的ってのは」
「お前だ田中」
「………俺、ですか?」
佐藤先生がうんうんと頷く。佐藤先生が俺に用事だと?特に思い当たる節はないんだが。
「ああ、用事があるのは私ではない。あくまで私はお前を連れてこいと頼まれただけさ」
「連れてこいって、誰にですか?」
「生徒会長だ」
その単語を佐藤先生が発した瞬間、カズミネから鋭い冷気みたいなモノを感じた。先程までの優しそうなカズミネじゃない。その表情にはら最大の警戒心が伺えた。
「生徒会長が、シュウヤに一体何の用だって言うんですか」
その問は、俺ではなくカズミネの口からもたらされたものだった。俺の聞きたい事を代弁してくれたので、俺は佐藤先生に視線を送るだけだった。
しかし、佐藤先生は首を軽く横に振った。
「さぁな。私も詳しくは聞かされていない。ただ、至急田中終夜を連れてこいとだけ」
「なら僕も行きます」
「カズミネ……?」
「僕も、行きます」
カズミネの言葉には有無を言わさぬ何かが宿っているように感じた。佐藤先生も同じものを感じたのか、特に反対はしなかった。
「なら春日原もついてこい。さっさと行くぞ」
「行くってどこへ?」
「決まっているだろう。生徒会室だ」
こうして、俺達は学園一斉清掃大会をほっぽり出して、あの美人の生徒会長の待つ生徒会室へと向かう事になった。
黙々とゴミを拾っていく。足元を見れば駄菓子の空袋が落ちている。何で持って帰ってないんだよ。ここ高等部のエリアだぞ。ゴミは自分で持って帰れと教わらなかったのか。とは思ったけど、ゴミを集めれば集める程良いこの行事の場合良い事なのか?いや、良い事ではないな。ブツブツ文句を言いながら拾っていく。
辺りを見回せば、俺と同じ様な格好でゴミ拾いをしている生徒がうじゃうじゃいた。ちらほらではない。うじゃうじゃだ。ここの高等部公園に殆どの生徒は集合しているのだ。
公園エリアはその内部をさらに4つのエリアに分割する事が出来る。初等部、中等部、高等部、それにどの学年でも使用出来る共用公園の4つだ。高等部公園は他の公園に比べて、自然の豊かさを感じることの出来る公園だ。公園中央は一面原っぱとなっており、それをグルッと囲むようにして整備されているランニングコース。そのランニングコースの外側には広葉樹が植えられており、丁度良い木陰が出来上がっている。
高等部公園は生徒達からも大変人気があり、快適さで評判なのだが、
「ここって結構ゴミが多いんですね」
「まぁそりゃあな。公園を使用する人数が多いからな」
「でもそんなの理由になってないじゃない」
「それが理由になるんだよ。大勢の人間がいたとすると、その中の1人がゴミを捨てても気がつかないかもしれない。気がついても黙ったままだったりもするかもしれない」
「1人がゴミをポイ捨てしてしまえば、自分もポイ捨てしてもいい、なんて勘違いする馬鹿が絶対に出てくる。ポイ捨てする奴が段々と増えていってしまって、ポイ捨てを注意する奴が少数派になってしまったらもうお終いだろ。人間は大多数の一部である事に安心を得てるんだぞ?なのに今更、少数派に鞍替えするってのは勇気がいるもんなんだよ」
「そういうもの、なんですかねぇ……」
「そういうもんなんだ。星叶みたいに、悪い事は悪いってハッキリ割り切れる奴の方が少ないんだよ」
「何だか今の田中さんからは、捻くれキャラのオーラを感じます」
「うん。そういうオーラは感じなくて良いから、俺の話を聞いて欲しかったな」
俺達の会話の内容が、高等部公園にこんなにも人数が集まっている理由である。
初等部や中等部だと、落ちているゴミは本当に僅かなのだが、高等部になると急に増えていく。高校生になったからと言ってポイ捨てをしていい理由にはならない。何故こんなにもゴミが多いのやら。
モノローグだけ見ると、凄い良い奴に見えてしまうなコレ。皆、ポイントが欲しいからゴミを拾ってるだけなんだけどな。下心満載だわ。
暫く4人でゴミを拾っていると、星叶が何やら発見したようで俺達の元へそのブツを持ってきた。
「あのーこれってゴミでいいんですかね」
そう言って星叶が見せてきた物は、UFOのラジコンだった。アレ……?これどっかで見た事あるぞ。どこだっけ?
思考する事数秒。直ぐに答えに辿り着く。
これ佐藤先生が飛ばしてた奴じゃん。星叶の転入初日に窓の外でガンガン飛ばしてた奴じゃん。何で高等部の公園に落ちているんだ。でもまぁ、このラジコンが落ちてたって事は……
「間違いなくゴミだな。捨てとこう」
「え?でも結構、オリジナルのカスタムされてるんですけど……」
「落ちてたんだろ?ならゴミさ」
「でも全然汚れとかも無いし、丁寧に扱われてるのが伝わってきますよ?」
「丁寧に扱ってたら落とす、なんて事にはならないだろ。だからゴミだ」
「ほう。田中は随分とこのUFOをゴミ扱いしたい様だな」
「いやいやだってゴミでしょ。そもそも教師が昼間っからラジコンで遊んでるってのが前提としておかしいんですよ」
「ふむ、そうか。私がおかしいのか」
「ええそうですね、佐藤先生がおかし━━━━」
ん?とここで俺は会話の違和感に気がついた。いつの間にか俺の話し言葉が敬語モドキになっている。俺の口は目上相手になると自動的に敬語モドキを喋りだすという大変便利なシロモノなんだが、何故星叶と話している途中に変化したのだろう。
その答えは割りと近くあった。てか、いた。
「あ、佐藤先生おはようございます」
「ああおはよう星叶。それは私のラジコンUFOだ。以前、ここで飛ばしていたら失くしてしまってな、ずっと探していたんだよ。ありがとう」
「いえいえそんな……」
恐縮しつつ、ラジコンUFOをその女性に手渡す星叶。その女性とは勿論、我等が担任佐藤先生であった。佐藤先生はUFOを受け取った後、くるりとこちらを向いてきた。
「さて、そこまでして私のUFOをゴミだゴミだと言い張っていた理由を聞こうか」
だばぁぁぁ!!と滝の様な汗が吹き出してきた。やべぇぇぇ!!佐藤先生笑顔だけどめっちゃ怖ええええ!!ラジコンUFOですら佐藤先生の地雷だったというのか!?とりあえず、言い訳を考えるんだ!下手な言い訳じゃ俺の命は詰むぞ!
あっ、だの、うっ、だの変な声が溢れる口を無理矢理噤んだ。そして息を大きく吸う。こっから先は、一手の間違いすらも許されない。
「━━━━俺は悲しかったんです」
「ふむ…?」
自分でも何が悲しいのかよくわからないが、今は口から出まかせでやるしかない。
「星叶が転入してきた時もそうでしたよね。佐藤先生はソイツと遊んでいました」
ソイツ、の部分でUFOを指差す。
「佐藤先生はいっつもいっつもソイツと遊んでばかり!そんなの悲しくなるに決まっているじゃないですか!もっと俺達を見てください!俺に構って下さい!」
「む、むぅん…………そうか。田中は私に構って欲しかったのか…」
あああああああ!!選択ミスったぁぁぁ!!何で佐藤先生の好感度上げにいったんだよ俺!おかげで佐藤先生頬を赤らめてんじゃんよ!
「いや、あの冗談ですからね?いつものノリですよ?ノリ」
「そんなものはわかっている」
あ、良かった。いつもの佐藤先生だった。俺はホッと胸を撫で下ろした。
「私がこっちに来たのは、UFO探しではない。………まぁUFO探しも目的の一部ではあったが」
「はぁ……じゃあその目的ってのは」
「お前だ田中」
「………俺、ですか?」
佐藤先生がうんうんと頷く。佐藤先生が俺に用事だと?特に思い当たる節はないんだが。
「ああ、用事があるのは私ではない。あくまで私はお前を連れてこいと頼まれただけさ」
「連れてこいって、誰にですか?」
「生徒会長だ」
その単語を佐藤先生が発した瞬間、カズミネから鋭い冷気みたいなモノを感じた。先程までの優しそうなカズミネじゃない。その表情にはら最大の警戒心が伺えた。
「生徒会長が、シュウヤに一体何の用だって言うんですか」
その問は、俺ではなくカズミネの口からもたらされたものだった。俺の聞きたい事を代弁してくれたので、俺は佐藤先生に視線を送るだけだった。
しかし、佐藤先生は首を軽く横に振った。
「さぁな。私も詳しくは聞かされていない。ただ、至急田中終夜を連れてこいとだけ」
「なら僕も行きます」
「カズミネ……?」
「僕も、行きます」
カズミネの言葉には有無を言わさぬ何かが宿っているように感じた。佐藤先生も同じものを感じたのか、特に反対はしなかった。
「なら春日原もついてこい。さっさと行くぞ」
「行くってどこへ?」
「決まっているだろう。生徒会室だ」
こうして、俺達は学園一斉清掃大会をほっぽり出して、あの美人の生徒会長の待つ生徒会室へと向かう事になった。
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