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第二章 引きこもりの少女
9 DEATH、デス、です!
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僕達の旅は順調そのものだった。
スライムを倒した後、ゴブリンやらコボルドやら小型の魔物と何度か遭遇したけれど、どれも討伐する事が出来た。決め手はルル姉の矢。毎回必中の矢を放って確実に仕留めてくれるので心強いことこの上ない。
しかしあまりにも苦労せずにバンバン仕留めていくルル姉を見て「あれ……これ僕要らなくね?」なんて思ったりもした。一応、二人いるので前衛後衛と分けてはいるが、後衛の強さが異常。前衛が敵に詰め寄る前に仕留める始末。
おかげでルル姉はすっかり調子に乗ってしまっていた。
「魔物ってのも案外大したことねぇなー。いや…この【集中の勇者】様の前だと、全ての魔物は等しく雑魚なのか」
僕達は森の中を二人並んで歩いていた。一応道は舗装されているけれど、なんだか雑だ。あまり手入れはされていないのだろう。
背の高い木々が太陽の光を遮って、森は少しばかり薄暗い。影が普段より濃いように思える。油断しちゃいけない。影に隠れた魔物が僕達を襲って来るのかもしれないのだから。
警戒してキョロキョロ見回している僕を怖気づいているとでも勘違いしたのか、ルル姉はバシバシと僕の肩を叩く。
「安心しろって!何かあってもアタシが守ってやるからよ!」
「守るって……弓矢じゃキツイんじゃないの?」
「そんなの魔物が近づく前に仕留めりゃいいだけの話じゃねぇか」
「………………確かに」
大口を叩いてはいるけれど、おそらくルル姉はそれを実行出来てしまう。【集中の勇者】はそれを可能にする実力を持ち合わせている。
「しっかしアタシは何で【集中の勇者】なんだろうな?」
「どうしたのさ急に」
ルル姉は難しい顔をして首をかしげている。
「いや、なんだ。こんなに弓矢を上手く扱えるアタシなら【狙撃の勇者】でもおかしくないんじゃないかって思ってな」
「そんなの以前に【狙撃の勇者】が誕生してたってだけの話でしょ。たった数十発命中させただけで調子に乗っちゃいけないよ」
「今のところ何の活躍もしてねぇオマエには言われたくなかったな」
ルル姉の台詞が耳に痛い。ぐぅ…と呻いて口をつぐむ。確かにその通りなので一切反論出来ない。
拗ねた僕は暫く無言で歩き続けた。
森の中をもう長く歩いているけれど、景色が変わったようには感じられない。なんていうか……もう。
「飽きた」
「そうだな」
ポツリと零した僕の呟きに、ルル姉が賛同する。そりゃ飽きるでしょ。森に入ったばかりの時は、空気が美味しい!なんて考えたりもしてたけれど。かれこれ二時間以上は歩いている気がする。
「この森いつになったら抜けられるんだよ………。まさか迷ったなんて事はねぇだろうな……」
「ちゃんと舗装されてる道を歩いているからその可能性はないと思うよ。でも確かにここまで変化が無いとなるとちょっとね……」
「あー!休憩だ休憩!こんないつ抜けられるかわからん森をぶっ通しで歩くなんてどうかしてる!」
言った途端にルル姉は太い木の根本まで走って直ぐ座った。ここから動かないという意思が伝わってくる。僕も休憩には賛成なので一休みする事にした。
◆◆◆
ズシンズシン…と地響きが聴こえた。
僕はその音を聴いてフッと目を覚ました。どうやらそれなりに疲れが溜まっていたらしい。少しばかり寝ていた様だ。
「ようタクト、起きたか。準備しろ。様子を見に行く」
横になっていた体を起こして視線を上げると、武装したルル姉が立っていた。
様子を見に行く、とは先程の地響きの事だろう。音の大きさからしてここからそう離れた場所ではない。万が一を考えて見に行くべきだろう。
「わかった」
一言頷いて、腰回りに短剣が有る事を確認。素早く立ち上がって、ルル姉と音の方角へと向かった。
舗装された道を外れ、草が覆い茂った道無き道を進んでいく。ガサガサと草を掻き分ける音もなんだか耳障りだ。
頭の中では警鐘が鳴り響く。戻るなら今だと本能が囁いている。しかし僕達は歩みを止める事はなかった。
暫く進むと、広場の様な場所が目に入った。先頭を歩いていたルル姉がサッと木の幹に寄り添った。不思議に思ってた僕もグイッと腕を引っ張られて木の根本に転がされる。
文句の一つでも言おうと思ったのだけれど、ルル姉の視線が広場に向けられたまま動かないのを見て、僕も広場に視線を移した。
「………ッ!」
いた。一目でわかる。アレは、アレが死の牙なんだ。
ブルルル……という息遣いがこちらまで聴こえてくる。大猪との距離は十数メートル程しか離れていないだろう。おかげでよく見える。
大きさはかなり大きい。高さで言えば僕よりも高い。おそらくルル姉二人分くらいはあるんじゃないかと思う。横幅は言わずもがな。ただ巨大の一言に尽きる。
全身をよく見てみると、所々に傷跡が残っている。その傷は明らかに刃物のモノも含まれていた。おそらくこれまでに死の牙に遭遇してしまった人達の、抵抗の証なのだろう。
鋭く尖った牙は、少し紅い。その理由は………考えたくもない。村長の話では、額に核があるらしいのだけれど、ここからじゃ見えない。
幸い、大猪は僕達に背を向けている。村長からの忠告通り『背中を見せずに隠れてやり過ごせ』だ。このまま何もしなかったら、多分過ぎていってくれるだろう。
そう思った直後。
視線がぶつかった。
大猪が何気なく振り向いた先に、僕の視線があった。
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
全身から嫌な汗が止まらない。体が熱いのに冷たくなるという不思議な感覚に襲われた。
頭の奥にチリッとした痛みが走り、視界が白くぼやけた。
◆◆◆
ブンブンと首を振って霞がかった視界をクリアにする。もう一度視線を広場に向けると、やはり大猪はこちらを向いている。それどころか、体の向きごとこちらに向けてきた。
「おいおい……こりゃヤバイんじゃないのか………」
「ヤバイどころじゃないよ…!もう完全に見つかってる。早く逃げ━━━━」
そこから先は、言葉に出来なかった。
圧倒的質量が僕に激突した。痛みは感じられない。ただ衝撃だけが僕の体を突き抜ける。
死の牙に突進されたのだ。
そう理解した時には凄まじい勢いで吹っ飛ばされていた僕は、幾つもの木をへし折りながら意識を失いそうになっていた。
しかしそこでようやく痛覚が機能した。
「あ、ァァァああああああああ!!!!」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い。全身が焼ける様に痛い。特に木々に打ちつけられた背中の痛みが酷い。背中に触ろうと腕を伸ばすが、何度やっても触れない。不思議に思って視線を腕に動かすと。
腕がなくなっていた。
「………………はぁ?」
右腕は肘から先がもげており、左腕に至っては肩から先が潰されていた。先程大猪の突進を受けたのは左腕だったのか。そんな考えが頭に浮かんだ瞬間。
ゴスッと。何が僕の腹を突き破った。
口からあり得ない程血が溢れる。咳き込むと、止めどなく血が吐き出される。
嫌々ながらに腹部を見ると、僕に刺さっていたのは巨大な牙。すぐ目の前には血走った目をした死の牙が。
ああ、死ぬのか僕。
先程まで悲鳴をあげていた体は、もう何も感じない。血が流れ過ぎた。
視界も赤色に染められつつある中、ルル姉の叫び声がうっすら聴こえた。
駄目だ、逃げてルル姉。
思いは言葉になる事はなく。僕の意識はブツリと途絶えた。
スライムを倒した後、ゴブリンやらコボルドやら小型の魔物と何度か遭遇したけれど、どれも討伐する事が出来た。決め手はルル姉の矢。毎回必中の矢を放って確実に仕留めてくれるので心強いことこの上ない。
しかしあまりにも苦労せずにバンバン仕留めていくルル姉を見て「あれ……これ僕要らなくね?」なんて思ったりもした。一応、二人いるので前衛後衛と分けてはいるが、後衛の強さが異常。前衛が敵に詰め寄る前に仕留める始末。
おかげでルル姉はすっかり調子に乗ってしまっていた。
「魔物ってのも案外大したことねぇなー。いや…この【集中の勇者】様の前だと、全ての魔物は等しく雑魚なのか」
僕達は森の中を二人並んで歩いていた。一応道は舗装されているけれど、なんだか雑だ。あまり手入れはされていないのだろう。
背の高い木々が太陽の光を遮って、森は少しばかり薄暗い。影が普段より濃いように思える。油断しちゃいけない。影に隠れた魔物が僕達を襲って来るのかもしれないのだから。
警戒してキョロキョロ見回している僕を怖気づいているとでも勘違いしたのか、ルル姉はバシバシと僕の肩を叩く。
「安心しろって!何かあってもアタシが守ってやるからよ!」
「守るって……弓矢じゃキツイんじゃないの?」
「そんなの魔物が近づく前に仕留めりゃいいだけの話じゃねぇか」
「………………確かに」
大口を叩いてはいるけれど、おそらくルル姉はそれを実行出来てしまう。【集中の勇者】はそれを可能にする実力を持ち合わせている。
「しっかしアタシは何で【集中の勇者】なんだろうな?」
「どうしたのさ急に」
ルル姉は難しい顔をして首をかしげている。
「いや、なんだ。こんなに弓矢を上手く扱えるアタシなら【狙撃の勇者】でもおかしくないんじゃないかって思ってな」
「そんなの以前に【狙撃の勇者】が誕生してたってだけの話でしょ。たった数十発命中させただけで調子に乗っちゃいけないよ」
「今のところ何の活躍もしてねぇオマエには言われたくなかったな」
ルル姉の台詞が耳に痛い。ぐぅ…と呻いて口をつぐむ。確かにその通りなので一切反論出来ない。
拗ねた僕は暫く無言で歩き続けた。
森の中をもう長く歩いているけれど、景色が変わったようには感じられない。なんていうか……もう。
「飽きた」
「そうだな」
ポツリと零した僕の呟きに、ルル姉が賛同する。そりゃ飽きるでしょ。森に入ったばかりの時は、空気が美味しい!なんて考えたりもしてたけれど。かれこれ二時間以上は歩いている気がする。
「この森いつになったら抜けられるんだよ………。まさか迷ったなんて事はねぇだろうな……」
「ちゃんと舗装されてる道を歩いているからその可能性はないと思うよ。でも確かにここまで変化が無いとなるとちょっとね……」
「あー!休憩だ休憩!こんないつ抜けられるかわからん森をぶっ通しで歩くなんてどうかしてる!」
言った途端にルル姉は太い木の根本まで走って直ぐ座った。ここから動かないという意思が伝わってくる。僕も休憩には賛成なので一休みする事にした。
◆◆◆
ズシンズシン…と地響きが聴こえた。
僕はその音を聴いてフッと目を覚ました。どうやらそれなりに疲れが溜まっていたらしい。少しばかり寝ていた様だ。
「ようタクト、起きたか。準備しろ。様子を見に行く」
横になっていた体を起こして視線を上げると、武装したルル姉が立っていた。
様子を見に行く、とは先程の地響きの事だろう。音の大きさからしてここからそう離れた場所ではない。万が一を考えて見に行くべきだろう。
「わかった」
一言頷いて、腰回りに短剣が有る事を確認。素早く立ち上がって、ルル姉と音の方角へと向かった。
舗装された道を外れ、草が覆い茂った道無き道を進んでいく。ガサガサと草を掻き分ける音もなんだか耳障りだ。
頭の中では警鐘が鳴り響く。戻るなら今だと本能が囁いている。しかし僕達は歩みを止める事はなかった。
暫く進むと、広場の様な場所が目に入った。先頭を歩いていたルル姉がサッと木の幹に寄り添った。不思議に思ってた僕もグイッと腕を引っ張られて木の根本に転がされる。
文句の一つでも言おうと思ったのだけれど、ルル姉の視線が広場に向けられたまま動かないのを見て、僕も広場に視線を移した。
「………ッ!」
いた。一目でわかる。アレは、アレが死の牙なんだ。
ブルルル……という息遣いがこちらまで聴こえてくる。大猪との距離は十数メートル程しか離れていないだろう。おかげでよく見える。
大きさはかなり大きい。高さで言えば僕よりも高い。おそらくルル姉二人分くらいはあるんじゃないかと思う。横幅は言わずもがな。ただ巨大の一言に尽きる。
全身をよく見てみると、所々に傷跡が残っている。その傷は明らかに刃物のモノも含まれていた。おそらくこれまでに死の牙に遭遇してしまった人達の、抵抗の証なのだろう。
鋭く尖った牙は、少し紅い。その理由は………考えたくもない。村長の話では、額に核があるらしいのだけれど、ここからじゃ見えない。
幸い、大猪は僕達に背を向けている。村長からの忠告通り『背中を見せずに隠れてやり過ごせ』だ。このまま何もしなかったら、多分過ぎていってくれるだろう。
そう思った直後。
視線がぶつかった。
大猪が何気なく振り向いた先に、僕の視線があった。
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
全身から嫌な汗が止まらない。体が熱いのに冷たくなるという不思議な感覚に襲われた。
頭の奥にチリッとした痛みが走り、視界が白くぼやけた。
◆◆◆
ブンブンと首を振って霞がかった視界をクリアにする。もう一度視線を広場に向けると、やはり大猪はこちらを向いている。それどころか、体の向きごとこちらに向けてきた。
「おいおい……こりゃヤバイんじゃないのか………」
「ヤバイどころじゃないよ…!もう完全に見つかってる。早く逃げ━━━━」
そこから先は、言葉に出来なかった。
圧倒的質量が僕に激突した。痛みは感じられない。ただ衝撃だけが僕の体を突き抜ける。
死の牙に突進されたのだ。
そう理解した時には凄まじい勢いで吹っ飛ばされていた僕は、幾つもの木をへし折りながら意識を失いそうになっていた。
しかしそこでようやく痛覚が機能した。
「あ、ァァァああああああああ!!!!」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い。全身が焼ける様に痛い。特に木々に打ちつけられた背中の痛みが酷い。背中に触ろうと腕を伸ばすが、何度やっても触れない。不思議に思って視線を腕に動かすと。
腕がなくなっていた。
「………………はぁ?」
右腕は肘から先がもげており、左腕に至っては肩から先が潰されていた。先程大猪の突進を受けたのは左腕だったのか。そんな考えが頭に浮かんだ瞬間。
ゴスッと。何が僕の腹を突き破った。
口からあり得ない程血が溢れる。咳き込むと、止めどなく血が吐き出される。
嫌々ながらに腹部を見ると、僕に刺さっていたのは巨大な牙。すぐ目の前には血走った目をした死の牙が。
ああ、死ぬのか僕。
先程まで悲鳴をあげていた体は、もう何も感じない。血が流れ過ぎた。
視界も赤色に染められつつある中、ルル姉の叫び声がうっすら聴こえた。
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