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33.覚悟

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僕とミレは狼に跨ると、群をその場に残してラド達の元へと戻った。

「ミレ!どこに行ってたんだ!」
穴の中に再び入ると、地下の基地ではいなくなったミレと僕の捜索を始めようと、バタバタと騒めいていた。

「基地の場所が、兎達にバレたの!」
ミレは焦ってラドの問い掛けに被せる。

ミレの無事を安心し、気を抜いたばかりの基地の者達がどよめく。

ラドは少し驚きの表情を見せたあと、ジッと黙って考えていたが、やがて口を開いた。

「選択肢は二つ。予備の西の基地に場所を移す。しかし、場所が知られてしまった以上、足音や匂いをカモフラージュしての移動となり機動力が落ち、兎たちに追いつかれてしまう危険性がある。もう一つの選択肢は…。」

ラドが言葉を続けるのを躊躇い、目を閉じ下を俯く。

「なぁに??ラド?気になる!」

ミレが待ちきれずに、ラドを急かす。

ラドは顔を上げ、閉じた眼を開いて言った。

「キングラビットの本城を急襲する。」
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