契約婚しますか?

とわ

文字の大きさ
上 下
17 / 19
番外編

エドラン視点③

しおりを挟む
クリスタ侯爵家に父さんと呼ばれて、また契約書を交わすことになってしまった。

契約書交わす前に今の俺の現状報告をされてしまい、父さんには睨まれてしまった。

成績が下がりCクラスになったことや、メリアのことも言われた。
メリアに話した「俺が婚約者の母から子爵位をもらって当主になる」とか「メリアを愛人として迎え入れる」ことまでバレてしまった。

メリアと付き合ってることや、口付けしたり一線を越えてることまで知られていた。

メリアのことは社交界やお茶会でも話題にあがるほど有名な噂話だったらしい。
まぁ母さんは知ってるはずだろうと思ったけど、何も言ってこなかったから気にしてなかったな。

だからミリアーヌは苦言を言いにきたのか、嫉妬するなとか言い返したけど、嫉妬じゃなかったのかよ……ちゃんと聞いとけば良かった。

クリスタ侯爵からの契約書を見たけど、とんでもないなと青ざめたし血の気引いた。

一、子爵位はエドラン殿に譲渡とする。(王家とは話し合い済み)

一、領地はないので住居となる家はクリスタ侯爵家が用意する。

一、愛人を迎え入れるのは構わないが、ミリアーヌとは別居婚とすること。

一、別居婚のためお互いの敷地、住居にはいかなる理由があっても入らないこと。(招き入れる場合は除く)

一、生活家具、メイドや侍従、料理人等必要なものはそれぞれが用意し持参すること。

一、メイドや侍従、料理人等の給料もそれぞれが支払うこと。

一、領地がないので収入は自分たちそれぞれで用意すること。

一、勝手に他人の名前で買い物しないこと。自分の名前でツケ払い等すること。

一、愛人を迎え入れるにあたっても上記内容を厳守させること。

一、1代限りの子爵位なので愛人に子供ができても継承権はなし。

一、ミリアーヌとは白い結婚とする。

一、社交界には愛人と参加すること。

あとは当主にならず、婿入りでも上記内容は変わらないらしい。

ミリアーヌと白い結婚とか耐えれないな……。
自業自得とはいえ、ミリアーヌを睨んだけど見向きもされなかったな。

帰ってからは、父さんと母さんに罵倒されたわ。
父さんと母さんは契約書見ながら相談しあってたけど、俺はミリアーヌと白い結婚に打ちのめされてた。

婿入りより当主を選んで、メリアの男爵家にも行き何度も何度も説明してやっと契約書に署名捺印をしてもらったら、もう日が暮れてたしな……。

メリアも後妻や修道院は嫌だったらしいから、契約書を認めたけど睨まれたな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

愛することをやめたら、怒る必要もなくなりました。今さら私を愛する振りなんて、していただかなくても大丈夫です。

石河 翠
恋愛
貴族令嬢でありながら、家族に虐げられて育ったアイビー。彼女は社交界でも人気者の恋多き侯爵エリックに望まれて、彼の妻となった。 ひとなみに愛される生活を夢見たものの、彼が欲していたのは、夫に従順で、家の中を取り仕切る女主人のみ。先妻の子どもと仲良くできない彼女をエリックは疎み、なじる。 それでもエリックを愛し、結婚生活にしがみついていたアイビーだが、彼の子どもに言われたたった一言で心が折れてしまう。ところが、愛することを止めてしまえばその生活は以前よりも穏やかで心地いいものになっていて……。 愛することをやめた途端に愛を囁くようになったヒーローと、その愛をやんわりと拒むヒロインのお話。 この作品は他サイトにも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID 179331)をお借りしております。

デートリヒは白い結婚をする

毛蟹葵葉
恋愛
デートリヒには婚約者がいる。 関係は最悪で「噂」によると恋人がいるらしい。 式が間近に迫ってくると、婚約者はデートリヒにこう言った。 「デートリヒ、お前とは白い結婚をする」 デートリヒは、微かな胸の痛みを見て見ぬふりをしてこう返した。 「望むところよ」 式当日、とんでもないことが起こった。

お幸せに、婚約者様。私も私で、幸せになりますので。

ごろごろみかん。
恋愛
仕事と私、どっちが大切なの? ……なんて、本気で思う日が来るとは思わなかった。 彼は、王族に仕える近衛騎士だ。そして、婚約者の私より護衛対象である王女を優先する。彼は、「王女殿下とは何も無い」と言うけれど、彼女の方はそうでもないみたいですよ? 婚約を解消しろ、と王女殿下にあまりに迫られるので──全て、手放すことにしました。 お幸せに、婚約者様。 私も私で、幸せになりますので。

夫は愛人のもとへ行きました。「幸せ」の嘘に気づいた私は王子様と結ばれます。

Hibah
恋愛
フローラは剣集めが趣味の夫ドミニクと夫婦円満に暮らしていた。しかしある日、教主様が「世界滅亡宣言」を発する。7日後に世界が滅亡すると聞いた夫は、気に入った剣だけを身につけて愛人のもとへ行く。夫婦円満とは表向きに過ぎず、もろく崩れ去った家庭生活にフローラは悲しむ。フローラは独りで家の整理を始めるが、ある男が訪ねてくる。彼の名はレオポルドといい、貴族学院時代の同級生だったが……?

私のことは気にせずどうぞ勝手にやっていてください

みゅー
恋愛
異世界へ転生したと気づいた主人公。だが、自分は登場人物でもなく、王太子殿下が見初めたのは自分の侍女だった。 自分には好きな人がいるので気にしていなかったが、その相手が実は王太子殿下だと気づく。 主人公は開きなおって、勝手にやって下さいと思いなおすが……… 切ない話を書きたくて書きました。 ハッピーエンドです。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

結婚5年目の仮面夫婦ですが、そろそろ限界のようです!?

宮永レン
恋愛
 没落したアルブレヒト伯爵家を援助すると声をかけてきたのは、成り上がり貴族と呼ばれるヴィルジール・シリングス子爵。援助の条件とは一人娘のミネットを妻にすること。  ミネットは形だけの結婚を申し出るが、ヴィルジールからは仕事に支障が出ると困るので外では仲の良い夫婦を演じてほしいと告げられる。  仮面夫婦としての生活を続けるうちに二人の心には変化が生まれるが……

【完結】友人と言うけれど・・・

つくも茄子
恋愛
ソーニャ・ブルクハルト伯爵令嬢には婚約者がいる。 王命での婚約。 クルト・メイナード公爵子息が。 最近、寄子貴族の男爵令嬢と懇意な様子。 一時の事として放っておくか、それとも・・・。悩ましいところ。 それというのも第一王女が婚礼式の当日に駆け落ちしていたため王侯貴族はピリピリしていたのだ。 なにしろ、王女は複数の男性と駆け落ちして王家の信頼は地の底状態。 これは自分にも当てはまる? 王女の結婚相手は「婚約破棄すれば?」と発破をかけてくるし。 そもそも、王女の結婚も王命だったのでは? それも王女が一目惚れしたというバカな理由で。 水面下で動く貴族達。 王家の影も動いているし・・・。 さてどうするべきか。 悩ましい伯爵令嬢は慎重に動く。

処理中です...