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侯爵家と伯爵家の話し合い〜侯爵視点

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ハリオットが結婚1年で離婚となり、伯爵家と話し合いすることにした。

いきなりハリオットが見知らぬ女を連れて出戻ってきたようで、話を聞いたら卒倒しかけそうになったわ。

「エリーナは1年たっても妊娠しない石女だしこの愛しのキャサリンが身ごもったから、キャサリンと結婚する」と宣言したな。

こいつ条件のこと忘れてるんじゃないだろうな……。
条件のこと聞いてみたらやっぱり忘れてたらしいな……離婚届にも署名したようだし復縁は難しいだろ。

離れで暮らしてるし、妻だけでも大変なのにハリオットまで面倒みないといけないのか……甘やかす妻だしな。
アビール伯爵家のキャサリンとか言ってたな、身ごもってるようだし、アビール伯爵家にハリオットを引き取って貰うか……婿入りさせてもらうか。

とりあえずラリオットと相談だな、本邸に行くとするか。
「ラリオットちょっといいか、ハリオットが出戻ってきて愛人を身ごもらせたらしい。」
「離れに住まわせても妻が甘やかすだけだから、愛人の家に婿入りとして引き取って貰うつもりなんだが。」

「は?愛人?エリーナ様と結婚して支援金まで頂いてたのに?支援金はどうなるか分かりませんが、ハリオットは愛人の家か勘当が妥当でしょう。」
「ハーヴィー伯爵家に手紙出します。」

数日後話し合い当日になり、ハリオットとラリオット夫婦も連れて4人でハーヴィー伯爵家に向かった。
ラリオットの嫁は伯爵夫人と前伯爵夫人に連れられてどこかに行ったな……。

応接室に通されてすぐに土下座して謝罪したな、ハリオットの頭も押さえつけたし。
「この度は誠に申し訳ありませんでした。支援金まで頂いてたのにこのような事態をおこしてしまい申し訳ありません。」

「謝罪はもう結構ですから座ってくれませんか?」と冷たく言われたけど仕方ないな。

前伯爵当主から提案があってそれに縋ることにしたわ。

「ハリオット様の処遇はそちらにおまかせしますが、支援金のことについてですが、この際、正式にラリオット様を継承されてはいかがですか?結婚もされるんでしょうし。支援金の返金は求めませんし、慰謝料請求もしませんけど、支援金はこれで打ち切らせて頂きますのでね。」
「ラリオット様の継承と結婚祝いに差し上げたことにしますから。」

「ありがとうございます。」としか言えなかったな。
支援金が打ち切られたのは痛いけど、前伯爵当主の温情に助かったな。

ラリオットの嫁も戻ってきたから再度謝罪して帰路についた。
嫁に何してたか聞いたらお茶会をしてたらしいし、なんでも会いたかったらしいわ。

帰宅してからハリオットの処遇を話し合ったけど、どうするかは決まらずじまいだな……ハリオットが喚くし、エリーナ嬢と復縁したいとか言うしな……。
愛人の家に婿入りか勘当してもハリオットには何も無いしな……結婚時みたいに毎月金貨1枚貰えるわけじゃないしな。
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