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第十四部・東京日常 編

何回達けるか見てみたいんだ ☆

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「っ」

 ビクッと体を震わせた香澄の背中やお尻を、佑は優しく撫でて宥める。

 けれど、何かがツツ……と背中の上を移動して、不安が煽られる。

「怖くないよ。痛くないから安心して」

「ん……」

 彼の言い方で、背中にあるのがいやらしい道具だと察した。

 小さく返事をするものの、道具の正体が分からず不安で仕方がない。

 緊張していると、背中に載っていた道具がヴィィィィ……と振動し始めた。

「っきゃあ!」

 香澄は小さく悲鳴をあげ、またビクンッと体を跳ねさせる。
 達した直後の敏感な体に、その振動はつらすぎた。

 背中が性感帯な訳ではないのだが、体の上に小さく震える生き物が乗っているようで落ち着かない。

 加えて道具が、つ……つつ……と背中の上を這うので、香澄は言い知れぬ感覚に懊悩する。

「やだ……これやだ……」

 目隠しをされた香澄は、うつぶせになったまま、もぞもぞと体をくねらせ這って逃げようとした。
 逃げようと四つ這いになった時、震える道具が香澄の腰から尾てい骨に当たる。

「んああぁああ……っ」

 思わず香澄はのびをする獣のように上体を反らし、さらに腰をくねらせ道具を振り落とそうとした。

 それが叶わず横向きに倒れた香澄は、両手で枕をたぐりよせ抱き込んだ。

「香澄、膝立てて」

「うー……」

 佑はうなる香澄の膝を立てさせ、テラリと光る秘唇に道具を押し当ててきた。

「うぅっ、ううううぅうう……っ」

 震える道具を達したばかりの秘部に押し当てられ、香澄はもどかしく腰をくねらせる。
 枕に顔を押し当て、はふっ、はふっと荒々しい呼吸を繰り返しても、快感は収まってくれない。

「お願い……っ、許してぇ……っ」

「香澄が何回達けるか、見てみたいんだ」

「やだっ、そんなのやぁっ!」

 香澄は脚をバタつかせ、なんとか秘部を守ろうとする。

 けれどぷっくり膨らんだ肉芽に道具を押しつけられ、あっけなく達してしまった。

「っっ…………!! っぁ、――――っ…………あ、あぁ…………っ」

 香澄は両手で佑の手首を掴み、体を丸めて凄まじい悦楽を堪える。

 佑とのセックスで得た絶頂がようやく落ち着き始めた頃なのに、再度強制的に絶頂させられて、つらくて堪らない。

 佑は快楽に打ち震える香澄を見て、ゴクリと唾を嚥下し唇を舐めた。

 やがて道具のスイッチが切られ、香澄はぐったりと体を横たえ、荒くなった呼吸を繰り返す。

 口端から垂れた涎を舌で舐め取ろうとした時、お尻をグイッと掴まれた。

「えっ……?」

 四つ這いの姿勢にさせられ、何をされるのかと振り向こうとすると、聞き慣れた音が耳をかすった。

 避妊具のパッケージを破り、装着する音だ。

「ま、待って……、わた、し……ぅんっ」

 何かを言おうとするも、亀頭が蜜口にに当たり一気に貫かれた。

 すでに柔らかく潤った場所は、ヌルッと佑を含んでくちゃりと咀嚼する。
 香澄は挿入されただけでゾクゾクッと全身を震わせ、絶頂しそうになるのを堪えた。

「まだナカがピクピクしてる。……気持ちいい……」

 佑はぬっぷぬっぷとゆっくり香澄の膣肉を味わったあと、両手でしっかりと腰を掴み、容赦なくズンズンと突き上げてきた。

「んーっ、ん、うぅ、う、ぅーっ、あぁあ、あ、あ、あんっ、う、……うーっ」

 すでに下りている子宮口を突き上げられ、香澄は涎を垂らし抑えきれない嬌声を漏らす。
 あっという間に何も考えられなくなるほど気持ち良くなり、香澄は必死にシーツを引っ掻いた。

「たすくさ……っ、たす、……んーっ、ン、んぅう、ぅ、うーっ」

 彼の名前を呼び、何か訴えたいのに、口から出かかった言葉は不明瞭なうなり声に変わる。

 間もなく一回目の波が訪れ、香澄は背中を丸めて激しい波濤を堪えた。

「っあぁんん……んんンぅうう……っ」

 両手で枕を掴んで打ち震えていた時――。

 二人だけの甘ったるい空間に、スマホのコール音が鳴り響いた。
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