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第十三部・イタリア 編
まずくないよ? ☆
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「……ごめんなさい。最後までは無理」
「え?」
それまで期待に表情を輝かせていた佑が、急に真顔になる。
「その……。生きる理を見いだしたというか……」
「ん?」
生理とストレートに言うのが恥ずかしく、香澄は往生際悪く言葉を捏ねくり回す。
「のっぴきならない下々の事情で……」
「あ、あぁ……」
〝シモ〟という響きを聞いて、佑はようやく合点がいったようだ。
「タイミング悪くてごめんなさい」
シュンとして謝ったが、彼はきちんとした理由があるのなら引き下がれる男だ。
「いいって。体の事なんだから気にしなくていい。体調は大丈夫?」
佑にはピルを飲むようになって、PMSに悩まされる事がなくなったと伝えていたので、彼も薬で体調が良くなったと分かっている。
それでもこうして気遣ってくれる姿を見ると、「優しいな」と笑顔になる。
世の中色んな男性がいて、中には関心の薄さと無知から、生理は自分の意思でコントロールできるものと思い込んでいる人までいる。
佑いわく「日本の性教育を縛る法律が悪い」で、香澄もそれには賛同している。
そんな「トンデモ」な事例をネットで見ただけに、一番身近な男性が気遣ってくれると、その優しさに感謝し、彼をもっと大切にしたいと思った。
佑は香澄のお腹ををスリ……と撫で、気遣わしげな目で見つめてくる。
「うん、平気。ピル大明神のお陰」
「それは良かった」
佑はポンポンと頭を撫で、愛しそうに目を細める。
彼の優しさが染みるが、イチャイチャしたいと思ってくれていたのに、できずに申し訳ない。
「口でしてあげよっか? 手でもいいし」
せめてと思って提案したが、佑は小さく首を横に振って微笑んだ。
「気持ちだけ受け取っておく。それにこれから夕食だろ? 食事を楽しみにしているのに、まずいものを口にさせたくない」
まずいものと言われ、香澄は唇を尖らせる。
確かに本来口にする場所ではないし、出るものだって食用ではない。
それでも大好きな人が達した証を、そんな風に言わなくても……と思ってしまう。
「まずくないよ?」
「ありがとう」
礼を言われたが、「本当はまずいのに、そう言ってくれてありがとう」という意味を察し、香澄はムキになった。
「私飲めるもん。佑さんの精液、美味しいよ?」
恥ずかしいけれど、香澄は一生懸命訴える。
「――だから」
不意にギュッと抱き締められ、また尻肉をぎゅう、と揉まれた。
「あんまり煽るなって。これでも必死に堪えているんだから。そんな事ばっかり言ってると、問答無用で押し倒して突っ込むぞ」
「っ」
乱暴な言い方をされ、香澄は真っ赤になって体を竦めさせた。
煽っていたつもりはなかったのだが、今までの言動を思い出すとそう言われても仕方がない。
「ちょっとお仕置きかな?」
佑が低く言い、香澄の耳をはむ、と口に含んだ。
「やぁ……っ」
お仕置きするのに、少しいやらしい事をするぐらいなら構わないのだが、耳はくすぐったいのでやめてほしい。
佑の吐息が直接耳朶に掛かり、クチュクチュと舐められる音が直接頭蓋に響く心地になる。
「やだっ、やぁっ! 耳やぁあっ!」
ジタバタと暴れるも、体をしっかりと押さえ込まれ抵抗できない。
〝力では敵わない〟と教え込まれ、香澄の被虐心を余計に刺激する。
「耳、感じてるのか?」
「やぁ……っ」
意地悪に言われるのも、恥ずかしいけれど嬉しい。
ゴクッと佑が唾を嚥下する音が聞こえたあと、彼の手がワンピースの裾から入った。
もう片方の手でウエストマークしていたリボンを引っ張られ、隙間から侵入した手が腰をなぞる。
やがて佑の手はキャミソールを捲り、背中に回ったかと思うとブラジャーのホックをぷつんと外してきた。
「ん……っ、や……」
胸元が楽になったかと思うと、佑の手が直接乳房を揉んでくる。
「ん……、あぁ……」
香澄は腰を揺らし、潤んだ目で佑を見る。
自分の目がすでに発情したメスのそれだと気づかず、切ない心地よさに唇を舐めた。
「え?」
それまで期待に表情を輝かせていた佑が、急に真顔になる。
「その……。生きる理を見いだしたというか……」
「ん?」
生理とストレートに言うのが恥ずかしく、香澄は往生際悪く言葉を捏ねくり回す。
「のっぴきならない下々の事情で……」
「あ、あぁ……」
〝シモ〟という響きを聞いて、佑はようやく合点がいったようだ。
「タイミング悪くてごめんなさい」
シュンとして謝ったが、彼はきちんとした理由があるのなら引き下がれる男だ。
「いいって。体の事なんだから気にしなくていい。体調は大丈夫?」
佑にはピルを飲むようになって、PMSに悩まされる事がなくなったと伝えていたので、彼も薬で体調が良くなったと分かっている。
それでもこうして気遣ってくれる姿を見ると、「優しいな」と笑顔になる。
世の中色んな男性がいて、中には関心の薄さと無知から、生理は自分の意思でコントロールできるものと思い込んでいる人までいる。
佑いわく「日本の性教育を縛る法律が悪い」で、香澄もそれには賛同している。
そんな「トンデモ」な事例をネットで見ただけに、一番身近な男性が気遣ってくれると、その優しさに感謝し、彼をもっと大切にしたいと思った。
佑は香澄のお腹ををスリ……と撫で、気遣わしげな目で見つめてくる。
「うん、平気。ピル大明神のお陰」
「それは良かった」
佑はポンポンと頭を撫で、愛しそうに目を細める。
彼の優しさが染みるが、イチャイチャしたいと思ってくれていたのに、できずに申し訳ない。
「口でしてあげよっか? 手でもいいし」
せめてと思って提案したが、佑は小さく首を横に振って微笑んだ。
「気持ちだけ受け取っておく。それにこれから夕食だろ? 食事を楽しみにしているのに、まずいものを口にさせたくない」
まずいものと言われ、香澄は唇を尖らせる。
確かに本来口にする場所ではないし、出るものだって食用ではない。
それでも大好きな人が達した証を、そんな風に言わなくても……と思ってしまう。
「まずくないよ?」
「ありがとう」
礼を言われたが、「本当はまずいのに、そう言ってくれてありがとう」という意味を察し、香澄はムキになった。
「私飲めるもん。佑さんの精液、美味しいよ?」
恥ずかしいけれど、香澄は一生懸命訴える。
「――だから」
不意にギュッと抱き締められ、また尻肉をぎゅう、と揉まれた。
「あんまり煽るなって。これでも必死に堪えているんだから。そんな事ばっかり言ってると、問答無用で押し倒して突っ込むぞ」
「っ」
乱暴な言い方をされ、香澄は真っ赤になって体を竦めさせた。
煽っていたつもりはなかったのだが、今までの言動を思い出すとそう言われても仕方がない。
「ちょっとお仕置きかな?」
佑が低く言い、香澄の耳をはむ、と口に含んだ。
「やぁ……っ」
お仕置きするのに、少しいやらしい事をするぐらいなら構わないのだが、耳はくすぐったいのでやめてほしい。
佑の吐息が直接耳朶に掛かり、クチュクチュと舐められる音が直接頭蓋に響く心地になる。
「やだっ、やぁっ! 耳やぁあっ!」
ジタバタと暴れるも、体をしっかりと押さえ込まれ抵抗できない。
〝力では敵わない〟と教え込まれ、香澄の被虐心を余計に刺激する。
「耳、感じてるのか?」
「やぁ……っ」
意地悪に言われるのも、恥ずかしいけれど嬉しい。
ゴクッと佑が唾を嚥下する音が聞こえたあと、彼の手がワンピースの裾から入った。
もう片方の手でウエストマークしていたリボンを引っ張られ、隙間から侵入した手が腰をなぞる。
やがて佑の手はキャミソールを捲り、背中に回ったかと思うとブラジャーのホックをぷつんと外してきた。
「ん……っ、や……」
胸元が楽になったかと思うと、佑の手が直接乳房を揉んでくる。
「ん……、あぁ……」
香澄は腰を揺らし、潤んだ目で佑を見る。
自分の目がすでに発情したメスのそれだと気づかず、切ない心地よさに唇を舐めた。
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